百鬼 卿よ謳歌せよ
貴方は選ばれた。
生きているだけで価値があるのだ。
住処に不便はなく
食にも困らず
優雅なドレスを身に纏う。
そして飽きるまで娯楽を楽しむのだ。
体を動かして健やかに生きるのも良いし
勉学に励むのも良いだろう。
また世界中の本を読み漁るのも楽しそうである。
童心に帰りて玩具で遊ぶのも良いではないか。
舞踏をしてみても良いし演じても良い。
落語に触れるのも
漫才に触れるのも心が豊かになりそうだ。
ほうほう、
賭博に興じるのも悪くはない。
見世物屋の前に入り浸りて優越するのも良いな。
貴方は自由である。
何をしても赦されるのだ。
薄汚い事など見なくて良いのだ。
言わなくて良いのだ。
聞かなくて良いのだ。
さぁ、
さぁ、
さぁ。
毎夜が宴だ。
飽きる事なく娯楽を楽しめ。
卿も饗とて狂せよと。
鶯歌の響と言っている。