新たな道
フォルスはアルバと自宮に戻って、アスライル先生に会いに行った。
父とアスライル先生に今回の一件を話すと、アスライル先生はある話を教えてくれた。
先生が旅先で読んだ書物に書いてあった魔法なのだが、忘却魔法と言う魔法があるそうだ。
禁じられた魔法で、使う程に気力の消費が激しくなり、精神に異常をきたしてしまう魔法だと言う。
この魔法は威力が強い為、魔法だけでは効力を消す事が出来ない。
先生の話によると、ウィルフリート国にある湖の水と、港町の付近にある洞窟の下層のアイテム、水晶の小瓶があれば、魔法を打ち消す事が出来るそうだ。
《そんな場所に…》
《フォルス、そこに行く為にはお前はもっと強くならねばならん、今のままではモンスターに打ち勝つ事が出来んじゃろぅ、その男の気力もお前のように螺旋に渦巻いておるが、まだまだ未熟じゃ》
《ではどうすれば良いのですか?アスライル先生》
《恐らくお前は私のように宮から追放されるじゃろう、でもこの機会を有効に使うのじゃ…。腕をあげウィルフリート国を目すのだ。最下層のモンスターを倒せるようになったら、又ここに来なさい。お前に私の魔法を授ける。今の気力ではお前には使いこなせないからな…慌てず、時を待つのだ》
《分かりました。先生必ず強くなって、戻ってまいます》
《フォルス…母さんやリリアには私から伝えておく、気をつけて無事でいるんだぞ》
《父上…お願いします。お元気で…》