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鯖缶に愛を!!!  作者: 佐田みと
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オタク訪問と鯖缶のこと

コイツらにこんなにも笑われたのは初めてだ。ていうか、こんなに笑った顔を初めて見た。

週末、私の住んでいる地域でスタンプラリーがあった。去年同じクラスだった翔とまだメールでしかコンタクトを取ったことのない現在同じクラスの景と翔と現在同じクラスの美香と4人で行った。因みに翔は美香のことが好きだ。このスタンプラリーに行くことが決まった時もぴょんぴょん飛び跳ねていた。ゴールした御褒美にくじを引かせて貰えるというちょっと私的に納得のいかないイベントだった。(だってもし、現金つかみ取りとかじゃなかったら無駄に歩いた意味ないじゃん。)3人とも入浴剤なのに私だけ鯖缶だった。現金つかみ取り目当てだったにしろ他にも色々景品はあったのに。5キロの美味しいお米とか、乾ききった喉を癒してくれるお茶とか、全然可愛くないスタンプラリーのマスコットの缶バッチもあったのに。ていうか、鯖缶って何。何にも面白くないし、第1に私好きじゃないし。

このスタンプラリー鯖缶事件をキッカケに何だかよく分からない、下らない、宝物な日々が始まる。


『さとみんっ!カラオケ行きたい!』

何だよ、急に。私の大切な土曜日を邪魔しやがって1人で行ってろと、突っ込みたくなるライム(某通信メッセージアプリとほぼ変わらない機能のスマホアプリ。)を送ってきたのは翔だった。実はこの前も景と3人でカラオケに行っていて母に勉強しろと散々言われている。何せ私達は中学3年生で受験生なのだから。とってもとっても大切な時期なんだけどなぁ…。

と思っていてもやらないのが私だ。

『勉強会ならしても良いよ』

と、勉強会という名の遊ぼう会の文字を素早くスマホのキーボードに打ち込むと、景からも返信が来た。実は、3人でグループを作っていてグループ名が「チーム鯖缶」。

おちょくってるだろ、絶対。(気にし出すとイライラするな。)

苛立ちを抑え画面を見ると、

『おk。何時に翔の家?』

『え?何俺んちなの?』

『当たり前』

『…』

その直後少年漫画の厳ついキャラのスタンプを景が送ってきた。毎回2人の会話の絡みを見ていて本当に仲良しだなぁと思うことがちょくちょくあって見てて面白い。同じ小学校で同じ組だったのにも関わらず全く話す機会が無かったらしい。私の小学校時代は1組しかなくて学校で話したことが無い人がいないくらいだったのになぁ。驚き桃の木山椒の木。


自転車で5分くらいしかかからない距離にあると言われた翔の家を探すも見当たらない。そういえば私は知らないのだ、翔の家を。

『そこからかい』

景から突っ込みの一言が送られてきた。

この物語は実際のお話を元につくられています。(^o^三^o^)

二人ともマジ宝。家宝にすっぺ~!

これからも仲良くしていけたらと思います。

他にも何人か出てくるのでそれも励みに、頑張ります。

女子の陰口にも負けず、雷にも、夏の暑さにも負けず。


皆なんか中学に入ってから急に意識し始めたわよね、不思議だわ。

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