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霧のエンブリオ  作者: 氷室夕己
第1章 ミスト来島
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初めての後輩

 私に後輩ができる。そう聞いた時、私はこれ以上ないってくらいに喜んだ。

 生まれてこの方、ここまで嬉しいことは今までにない……そう言い切れるくらいだ。

 だから私はクローブに会うたびに後輩は男の子なのか女の子なのか? どこから来るのか? そんな感じで質問攻めにした。


 私は物心ついた時から精霊を見ることができた。

 精霊士という人材は貴重だ。

 だから私は幼少期からフェザーズハウスに通い始め、教室を卒業してからは本格的に精霊士としての仕事を始めた。

 精霊士のお爺ちゃんお婆ちゃん達にはだいぶ世話になった。今でも感謝しきれない。

 お爺ちゃんとお婆ちゃんに世話になった……つまり、私には後輩がいなかった。

 私が生まれて以降、精霊士がエンブリオで生まれなかったからだ。

 そしてそのまま年月が経ち、一人また一人とお爺ちゃんやお婆ちゃんが天国に旅立っていった。そして二年前、ついに精霊士は私一人となった。


「よ、よろしくお願いします。日々谷ミストです!」


「セピア・アルカよ、これからよろしく」


 教室のクラスメイトは居たし、教室での後輩もいたが、無用なのに特別扱いされる。だから後輩らしい後輩は初めてだった。

 日比谷ミスト……それはそれは可愛らしい娘だった。

 丸っこくて大きな顔に大きな瞳、その瞳は光をとにかく反射する。

 髪の毛はおへその後ろくらいまで伸びていた。落ち着いている色合いに見えて存在感がある髪だ。

 年齢は十五歳と聞いているが、ミストの身長は極端に低く、十歳前後と錯覚してしまう。

 流石に車椅子の私より目線は上だが、それでも彼女が非常に小柄であることは事実だ。

 あまりにも彼女は可愛らしかった。

 もしかしたら外の人間は皆、可愛いのだろうかと思った。

 ただ思い返してみると私は一度だけエンブリオの外に行ったことがある。

 その時、少しだけ外の世界の街中を見たが彼女レベルの少女はお目にかかれなかった。

 彼女は外でも特別な存在なのだろう。よく出来た人形のように感じてしまう。

 抱きしめてみる……初対面の人を抱きしめるなんて変態かもしれない。私が女で本当に良かった。

 当然ではあるが抱きしめれば体温を感じる。彼女は人形なんかじゃ無い。ちゃんと生きている。


「まあ、セピアが気に入ってくれたようで助かった」


 クローブが私の事を”少しヤバイ人”を見るような目つきで見始めたので私はミストを解放する事にした。


「ま、まぁ……あれよ。一応、私が後輩ちゃんの面倒を見るって言ったし」


「やる気満々だったから、こっちからも頼んだのだが……この様子を見ると少し不安になった。これから直ぐに戻らないといけないのだが……」


 クローブは島の中でもトップクラスに忙しい人間だ。そんな中、ミストをここまで送り届ける事に時間を割いてくれた。

 ようは……この少女が来る事はそれだけの事なのだ。


「今日は列車が来た日でしょう? 普段から忙しいのに今日は特別に忙しい日じゃん。明日もあるだろうし、後は私に任せて」


「すまない。明日の市場もあるし戻らせて貰う」


 そういってクローブは足早に去る。

 彼が去った後はドアが閉まる音だけが虚しくフェザーズハウスの中に響き渡った。

 仕事が好きなのは分かるけど、クローブはお偉いさんの割に雑務ばかりしている。もう少し偉いなりの仕事をすればいいのに……。


「さて、後を任されたのは良いとして……」

 

 目の前にいる後輩を見る。真っ白の簡易ドレスのようなワンピースに白い帽子、絵に描いたようだ。

 これからほぼ毎日、会うことになるだろう彼女だが、その見た目に慣れるまでは時間がかかりそうだ。


「ともかく貴方がこれから過ごす場所はここ、フェザーズハウスよ」


「フェザーズハウス……」


 フェザーズハウスは精霊士の常駐場所のようなものだ。

 決まっているわけでは無いが一応、昼間は誰か一人は精霊士が居ることになっている。

 クローブ曰く、元々は喫茶店だったらしく一階部分はその名残が色濃く残っている。

 喫茶店だったのは百年も前の話、私はもちろん当時の様子は知らない。


「一階はご覧の通り、応接間みたいになっているけど、二階から上は自宅スペース。外から精霊士を連れてくるって事でリフォームしたみたい。アパートみたいにしたって言っていたし十分住めると思う。ミストの部屋は二階、一度見てくると良いよ。本当だったら私が案内するべきなのだけど、私……コレだから」


 そう言って私は足元……車椅子を指した。ミストもそれで察したようだ。

 この建物、古建築だけあって二階に上がる手段は階段しかない。

 実を言うと玄関にも段差があるのだが、私のためにクローブがスロープを設置するよう手配してくれた。

 ミストはキャリーバッグをゴロゴロ転がしながらカウンターの奥にある階段まで行くと、お腹でバッグを持ちながら、えっちらおっちら登り始めた。

 危なっかしい足取りだが可愛らしい。

 途中で「ゴトッ」という何らかの物が落ちるような音が聞こえたが悲鳴は聞こえなかったので転んだとかでは無いと思う。


 五分ほど経ってミストが帰ってきた。さっきの音に関して聞きたいところだが、彼女が余りにも平然としているのでスルーする事にした。

 キャリーバッグはもうない。部屋に置いてきたのだろう。


「セピアさん、部屋には入れましたが……」


 何やら引っかかる言葉遣いだった。表情からしても”何か起きた”感がある。


「どうしたの?」


「部屋には入れましたが鍵って無いのですか? 鍵穴すら扉にないのですが……」


 鍵? 鍵なんてそんなもの普通に……


「あぁ!」


 そうだ、忘れていた。私は重要な事を忘れていた。

 それに気が付いた事で私は大声を出し、結果としてミストの体を1ミリだけ飛び上がらせてしまったのは猛反省である。


「そうよね、ミストは外から来たのよね」


 外の世界には魔法が無い、技術特化の異世界だ。

 それに比べてエンブリオは魔法文化保護のために魔法を使うことが推奨されている。

 エンブリオで鍵といえば扉にかける魔法の事を指すが、外では魔法そのものが使われていない。

 確か物理的で機械的な鍵……ミストはそれを言っているのだろう。戸に穴が開いており、その穴に棒を差し込むタイプだ。使った事は無いが、城や図書館で見た事がある。


「鍵は魔法でかけるのよ。ミストは……当然、魔法は使えないよねぇ」


 使い方を教えれば鍵くらい掛けられそうな気がするが、私は教師ではないので、魔法を他人に教えるのは非常に難しい。

 普段当たり前のように使っている魔法だが、どう使っているのか考えた事が無い。言葉の表現が出来ないのだ。


「まぁ、今日は私が玄関の扉に鍵を掛けておくわ。明日、私が来るまで外に出られないけど……」


 別に朝が弱いわけではないが、明日はミストのためにも早起きしようと心に誓った。

 エンブリオは滅多に泥棒や強盗は入らない。無施錠でも構わないのだが、流石に心配だ。心配が残ったままミストを放置なんて出来ない。


「さてと、鍵の話はここまでにしておいて。ミストにはこれからの話を始めるわ。簡単に言うと貴方には、これから精霊士として過ごしてもらう事になる」


「精霊って……まさか、あの色の付いたモヤモヤですか?」


 どうやら素質があるというのは本当のようだ。モヤモヤという表現が正しいのかどうかは置いておく、見え方には個人差があるので役に立たないからだ。

 ミストがどの程度、見る事が出来るのかは不明だが。少なくとも目視はできると判断して良いだろう。

 精霊を見ることが出来るという事は、訓練を積めば精霊を使うこともできるはずだ。

 凡人に精霊術は使えない。希に成功する時もあると言うが、出来たとしても力が安定しない。


「土、金、水、木、火……ボクはこの五色が見えているんです。ボクは自然のオーラか何かと思っていましたが、精霊という認識で良いのでしょうか?」


「大正解よ。どうやら五色全ての精霊が見えるみたいね」


 全て見れる精霊士も居れば、得意分野しか目視できない精霊士も居る。ミストは全てを目視できるタイプの精霊士のようだ。

 珍しいわけでは無いが精霊士としては優秀な人材、そして私が精霊を説明するのに手間がかからない人材だ。


「その精霊を使う事を精霊術という……捻りもない言い方だけどね。魔法は技術さえ取得してしまえば誰でも使えるんだけど、精霊術だけは生まれ持った才能に依存する。狭い島の中では精霊士が少なくなる一方、そして一年くらい前にゼロになってしまった。」


「それでボクが呼ばれたというわけですね。島に居ないのなら外から連れてくれば良い……」


 精霊術と魔法は完全に別物だが、島の外では”精霊術は魔法の一種”と認識されているらしく、魔法と同様に文化保護の対象に入っている。つまり、エンブリオ島の中では魔法と同様に精霊術も使われ続けなければならない。


「暮らしに必要不可欠というわけでは無いけど、文化保護の理由で月一くらいで精霊術を使うような仕事があるのよ。ミストにやって貰うのはこれ……大丈夫、仕事自体が不定期だし、頼りないと思うけど私もサポートするわ」


 ちなみに仕事があるとき以外はお休みである。ほぼ週休七日でキチンと暮らせるだけの給料が出るので楽な仕事だ。


「セピアさんが先輩ということは、セピアさんも精霊士なのですか? アレ、見えるんですか?」


 随分と不思議な目つきをしながらミストは訪ねてきた。

 普通、人と話すときは相手の目を見るものだが、彼女は私のお腹や足元を見ている。

 何故、このような行動に出ているのか、精霊士であった私にはわかる。

 ミストは私についている精霊を見ているのだ。私も昔はこのようにしていた。

 その人に寄り付く精霊を見ることでその人の状態を見ることができる。流石に考えている事までは読めないが、相手の大まかな気持ち、体調、それらを把握する事が出来る。


「どのように見えるのかしら? 私が精霊士に見える?」


 聞いてみた。ミストは首をクリクリ動かし、目玉も上下にくり返し動かした。

 それをひとしきり終えると、今度は潤った唇をキチリと閉じた。それきり喋る気力さえ失っている。


「……言いたくない感じかな?」


 話したくないのだ。私を……私の周囲の精霊を見た感想が。


「か、顔に出てました?」


「ちょっとだけね」


 苦笑い。大体だけど答えは想像できる。


「セピアさんの周りだけ……その、精霊が居ないです。そこだけポッカリと穴があいたみたいに……」


 この回答は想定していたが、直接言われると案外傷つく物だった。


「やっぱり……私は精霊に嫌われてしまったのね」


 私は精霊士でありながら精霊士では無い。矛盾した言い方だが、実際その通りなのだ。

 わかりやすく言うなら精霊士なのは過去形、「精霊士だった」とでも言うべきだろう。


「昔は私の他にも精霊士のお爺ちゃんお婆ちゃんが居た。だけど私よりも何倍も年取っていたから天国に逝っちゃった。二年前からは一人で精霊士の仕事をしていたわ」


 別に仕事自体はそんなに多くない。だから先輩精霊士の仕事を全て肩代わりしたところで、それほど忙しくなるというわけではなかった。

 寧ろ私は今までより役に立っているという気持ちでいっぱいだった。

 だけど私は自分のことしか考えていない人間だった。精霊の事を頭に入れていなかったのだ。


「一年前のある朝、今まで普通に歩けていた足が動かなくなった。精霊も見えなくなった。私に一番、気に入られていた木の精霊も見えなくなっていた」


 その日を境に、私は精霊術を使えなくなった。

 魔法文化保護の観点から精霊士枯渇は避けたい……という理由で名目上は精霊士のままだが、書類上の事だけで実際は精霊士では無い。


 精霊士を使えなくなった理由、そして歩けなくなった理由……私は何日も考えて、一つの結論に至った。

 私は精霊に嫌われたのだ。

 お爺ちゃんお婆ちゃん達が亡くなって以降、私は木の精霊以外も扱うようになった。

 私は木精霊に好かれる体質で木精霊士を名乗っていたが、実際は他の精霊も扱う事が出来る。細かい物を作るのは出来ないが、そうで無ければ五種類全ての精霊を物質化できた。

 私がまだ十代な事もあり、精霊士の枯渇問題の心配は無くなった。逆に言えば根本的な解決策を見いだせないまま先送りにしてしまった。


 精霊術は魔法に比べると研究が進んでいない。精霊士の絶対数が少ないからだ。

 だから精霊士である私自身も精霊をよく理解していなかった。

 五種類の精霊はそれぞれが相互作用を起こす。木精霊は火を強くする事が出来るが、金精霊に阻害されやすく、水精霊が居なければ満足に力を発揮できない。

 木精霊以外の精霊も使うようになった私……その周囲の精霊は反発し合って無になってしまった。

 精霊術を理由として私なりに出した答えがこれだ。

 ミストは私の周囲に精霊が居ないと答えた。今までは推測でしか無かったのだが、裏付けが取れたという事になる。


 精霊士の枯渇はエンブリオ島にとって大問題だった。

 元より精霊士の高齢化問題はあり、外から精霊士を招くという話は出ていたが、これも本格的に始動する事になった。

 それまでの間、私は名目上の精霊士として存在し続ける必要がある。”精霊士だった者”まで居なくなってしまうと精霊術は過去の遺物、おとぎ話と同じになってしまうからだ。


「私が歩けなくなった理由も探る必要があった。精霊と関係があるのは明白だったからね。クローブは私をエンブリオの外に連れ出してまで歩けなくなった原因を探ろうとしたわ……」


 車椅子に乗せられた私は、エンブリオの外にあるテーマパークと見間違える程、大きな病院に連れてかれた。

 そこで何だかよくわからない機械に通されて体を徹底的に調べ上げた。

 そして出てきた結論は意外なものだった。


「外のお医者さん曰く、私は生まれつき歩けなかった。『本当に今まで歩けたの?』って逆に聞かれたわ」


 お医者さんの話している事の殆どは、エンブリオの人である私には理解できなかった。

 だが、機械が行った検査結果によると、とてもではないが歩ける体ではなかったらしい。

 そして、歩けない理由は病気や怪我じゃなく、生まれつきのものである可能性が高いとの事だった。

 生まれつきある脊髄の異常……私は本来、歩けない人間だったのである。


「まさか、歩くのに精霊術を使っていた……?」


「そうとしか考えられないわね」


 無意識に精霊術を足にかけていたのだ。

 物心などない頃から行っていた精霊術、私にとって歩くということは精霊術を使うことだった。

 今、思えば母さんが「貴方は立ち上がるのも、歩き出すのも遅かった」と話していた。

 科学技術で溢れているエンブリオの外だったらこんな事、すぐにわかったものだろが……今更の話だ。


「私については以上かな。頼りないかもしれないけど、これからよろしくね」


「はい。よろしくお願いします」

 

 改めて自己紹介、そして終了。

 時間はちょうどティータイムの時間だが、ミストは長旅で疲れているだろう。 私が以前、あのネイブル線に乗ったときは、確か片道だけで四時間かかったような気がする。

 あの時は病院だけ行って直ぐに帰ってくる弾丸トラベルもあって、かなり疲れた。

 ミストもきっと疲れが溜まっているだろう。


「この建物にある飲み物や食べ物は自由に食べていいわよ。私もいつも頂いているし、貴方はもうフェザーズハウスの住民だからね」


「はい、ありがたく頂きます」


 精霊士は希少な存在だ。だから居るだけでも十分に優遇される。

 力を失った私でさえ、精霊士扱い。先代の精霊士もそのまた前の精霊士もそうだった。

 流石に神様のように崇められる訳ではないが、良い扱いであることに変わりはない。

 彼女は外から来た精霊士だが、その待遇は変わらないだろう。

 今日はここまで、ミストと別れるのは少し惜しい気がするが、明日でも明後日でも会うことができる。

 明日に何があるというわけではないが、楽しみにしておこう。

 手を振る彼女を最後に私はフェザーズハウスの扉を閉め、私はドアノブに力を込める。ドアノブを回してみたが、もう回ることはなかった。




 翌朝、私は早めに家を出ることにした。理由はもちろんミストである。

 魔法の使い方がわからない彼女は現在、フェザーズハウスに閉じ込めを食らっている。

 今、あそこの扉を開けられるのは私のみ。早く彼女の元に向かうこととしよう……とは言いつつ、正直なところは早く彼女に会いたいという思いだった。

 

 私の家はオレンジストリートの裏手にある。

 車椅子でも五分程度だし、後付けのスロープを自宅とフェザーズハウスに設置した事により段差も無いので車椅子でも不自由は無い。


 車椅子の車輪が軽い、普段よりも早くフェザーズハウスまで着いた。

 早速、鍵を開けることにした。


「あれ?」


 おかしい、魔力に手応えがない。

 まさかと思いドアノブをひねってみると、ドアは簡単に開いた。

 まさか私は昨日、鍵を掛け忘れたのか?

 いや、昨日は鍵を掛けたあと、ドアノブを回して確認もした。

 間違いなく鍵を掛けている。


「あ、セピアさん、おはようございます」


 ミストは複数あるティーテーブルの内、一番手前に座っていた。

 テーブルの上にはミルクティーとスコーンが置いてある。朝食中だったのだろうか?

 純白ワンピースだった昨日とは違い、今日は紺のカジュアルな服装だ。スカートの裾にはレースが覗かせる。よく見るとレースの柄は猫の顔になっていた。

 ミストは私の姿を見つけると、こちらに駆け寄って開いたドアを閉めてくれた。車椅子の身だとありがたい。


「それにしてもミスト、鍵が空いていたんだけど……私、閉め忘れたかしら?」


「あぁ……鍵なら私の精霊術で開けられました」


「え?」


 開けられた?

 それも精霊術で?

 よく見てみるとミストの飲んでいたカップの横には金色の棒のようなものがある。光沢感からして金属製、エンブリオでは珍しい物理的な鍵だ。

 魔法と精霊術は基本的に別物だが、魔法による炎を精霊術による水で消す事は可能……なので魔法の鍵を精霊術で突破する事は一応可能ではある。

 だけど普通は無理、少なくとも私は無理だ。

 もし、ミストが本当に私の鍵を精霊術で開けたとするならば……彼女の精霊術の腕はかなりのものになる。

 まさかエンブリオの外で、これほどの逸材が見つかるとは……彼女を見つけ出したクローブを見直すと共に、私は優秀な後輩に出会えて良かったと思うのであった。

 ……まぁ、ピッキングは下手すると泥棒家業に使えてしまうのだが。

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