ヒロキ・ヒイラギの植物図鑑 第26部
「チャクチェ」★☆☆☆☆
染料として知られる花、見つから摂れるその液体は撥水性に優れており古くから家の塗装に使われていた。原種の蜜の色はピンク色だが品種改良によって様々な色のチャクチェが生み出されている。
ちなみにシードとパニィとの決闘で使われたチャクチェは簡単に落ちるようになっている。ベッタリ付けられてもシャワーを浴びれば落ちるだろう。色だけでなく用途によっても様々なチャクチェが使い分けられている。
「パッツアワタゲ」★★★★☆
ポリマワタゲを品種改良したもの、正確にはポリマワタゲだが便宜上パッツアワタゲと呼ぶ。
数年前、ボルーキ大学のある学生が再利用できるポリマワタゲの研究として軍や国から補助金を得て研究していた。再利用できる綿毛を使うことで大鳥からの落下死を減らす目的だった。しかし完成した綿毛は再利用こそできるもの大きさが小さくなってしまい安全に降下できる保証が保てなかった。しかし補助金を得ている都合上、期限内に成果を出す必要があり急いだ大学側は研究していた学生を被検体にして降下実験を強行、案の定学生は地面に叩きつけられて死亡した。この事件により研究は無かったことにされた。
安全に降下できる程には落下速度を落とせないがそれでも速度自体は落とせるし落下軌道を捻じ曲げることくらいは出来る。アオヤの自警団パニィ・パッツアはこのパッツアワタゲを利用した大鳥からの飛び降り戦法を使っている。この綿毛を研究したのは彼女の兄らしく妹としては兄の無念を晴らしたいのだそうだ。
ちなみに普通のポリマワタゲは種部分を潰すことで手のひらサイズの綿毛を巨大化させるがパッツアワタゲは種部分を引っ張ることで綿毛を巨大化させる。そして種部分を握ると綿毛が萎み再利用できるようになるようだ。
「フム」★☆☆☆☆
ユードラ半島に見られる樹木、半島全域で見られるが南部によく見られる。この植物を傷つけると得られる液体から軟物質のもの……要はゴムが作られる。
フムと呼ばれることはあまりなく結局ゴムと呼ばれることが多い……何故かって?そりゃあゴムの方が読者にとって伝わりやすいからだろう?うん、そうだろう?




