ヒロキ・ヒイラギの植物図鑑 第18部
「キュアロエ」★☆☆☆☆
多肉植物であるアロエの一種、中身のゼリー状の果肉は消毒効果が有りまた血中の血小板の働きを活性化させる成分が含まれている。兵士は傷を負った時の応急処置用にこれを持ち合わせていることが多いほか大体の家庭には備えているという生活には馴染み深い植物。切り傷の他にも火傷の治療にも最適である。
薬膳食としてもよく知られ果肉をスープに入れたりサラダ、などにも入れられる。良薬口苦しとよくいうがキュアロエの果肉は甘みがあるので食べやすい。
これは実は今、食されているキュアロエは甘くなるように品種改良されたものであるからだ。機会があるのならば一度、原種を食べてみるといい、かなり苦いはずだ。
「ユメミサボテン」★☆☆☆☆
フォイップの中北部に広がるフレディ砂漠に生育するサボテンの一種、
サボテンは豊富な水分が含まれており乾燥する砂漠内では水分補給に最適ではあるのだがこのユメミサボテンはそうはいかない。
このサボテンには一種の麻薬成分が含まれており食べると幻覚症状を引き起こす。少量ならともかく丸かじりなんかしたら当分はまともに口が聞けなくなるし歩けなくなるだろう。幻覚症状からくる異常行動にも気をつけたい。
ユメミサボテンの幻覚症状が古くは予知夢と思われていた時期があり現在でも儀式の一環として少量を食される時がある。フォイップ当局側としてはなるべく食べて欲しくないのだが古くからの習わしであるため強いて規制も出来ない。そのため儀式を行うシャーマンを資格制にしてその資格を持つ者だけがユメミサボテンを扱えるとの法律になっている。
ちなみに同じフレディ砂漠にはタダノサボテンと呼ばれるよく似たサボテンも生息している。こちらは特に毒性や麻薬成分はなく安心して食べられるのだが素人目だとまず判断できないのでフレディ砂漠のサボテンには基本触らない方が無難だ。




