ある学生の植物図鑑 第1部
「エンガオ」★☆☆☆☆
ツタ系の植物、非常に栽培が簡単のため子供の栽培教育用としても使われる。
円錐状の花を咲かせる。花の色は土の養分や水分で変わり様々なエンガオの花が見られる。
この植物最大の特徴は葉を燃やすと煙が多量に発生することである。煙の色は花の色と同じになる。この性質を利用しユードラ半島では古くから伝達用の狼煙として使われてきた。
「チャカ」★☆☆☆☆
中型の樹木、枝は直径5ミリ程。
チャカは植物名だがユードラ半島の人間のほとんどは「チャカ」と言ったら殆どの場合この樹木の枝を天日干しにて乾燥させたものを指す。
乾燥させた枝を折ると小さな火花が散る。可燃物のそばで折ればそのまま燃え移る。
ユードラ半島では着火剤として親しまれておりその歴史は長い。
一度乾燥させてやれば長期保存できるが着火剤のため保存場所には注意、
湿っている場所や可燃物のすぐそばなどでは保存してはいけない。
王国の調査によれば首都ボルーキで起こった火災の80%はチャカが原因とされるそうだ。
ちなみにチャカを一度手前に少しだけ曲げてそのあと勢いよく奥に折るという文章では形容し難い方法で着火させるとチャカの枝自身がロウソクのように燃える。非常にテクニックがいる使い方だが便利なので練習しておくといいだろう。
「ツバサヤナギ」★★★☆☆
枝、葉ともに十分な強度のある柳。枝、葉ともに白色であり名前の通り翼のような見た目をしている。枝に隙間なく葉が生える為に防風性は完璧。船の翼の材料に使われる。
翼だけでなく建築材料や衣服の生地としても申し分ないのだが希少価値があるため大変高価。見た目も美しくツバサヤナギを使った家や服はセレブの嗜みの一つである。
「ボムスイカ」★★☆☆☆
ウリ科のつた系植物、50~60cmの実をつける。
その実は非常に重く、また皮部分が非常に硬く、その重量と硬さを利用し大砲の弾として使われている兵木用の植物。近年では中身をくり抜いて火薬を詰め込んでおり破裂するとその硬い皮が破片として飛び散る。
食べられない事はないのだが皮が固すぎて調理に手間がかかるうえに不味くはないが美味くはないという微妙な味のためまず食用にはしない。