第二話
ガラ
教室に入るとグループはちらほらできていた。私達はドアの前で立ち止まっていた。
「どうしたの?瀬奈。」
「裕也がいる!え?なんで!」
思わず走ってしまった。
「お~瀬奈!久しぶり~卒業式以来じゃん。
」
「えっちょっと待って。意味わかんない!なんで?裕也ここ受けないって言ってたじゃん。」
「まぁ驚かせようかなってさ。」
裕也は中学の時にずっと仲良かった男友達。私は男女共に友達は多い方だったけど、
その中でも裕也とは一緒にバカばっかりしてきた。卒業式に別れたきり、特に理由もないけど、お互い連絡をとっていなかった。
「え?瀬奈知らなかったの?」
「すみれ!知ってたの?私だけ?知らなかったの。やだ~。裕也のばか!」
「ごめんて!ごめん!」
私達は笑い合った。
久しぶりの中学の感じ。
昔に戻ったみたいで。
その時頭をポンポンと叩かれた。
バッ
「だ、だれ。あなた!」
「クラスメイト。俺、亮。よろしく。せ~なっ」
「え、あ、うん。」
「俺と小学校同じだったやつ~!面白いやつだから。」
「あ!裕也の友達か!おっけ~おっけ~。よろしくね~。」
ガラ
「席つけー。点呼するぞー。」
そこで担任の先生らしき人が教室に入ってきた。