第七話 こういうの舞台裏って言うんだっけ? まあいいやとりあえず種明かし編①
ちょくちょく更新!
うっ……うぷ………気持ち悪……
すいません、主演登場早々吐きそうなカイトです。
え? なんで吐きそうなのかって?
それはですね皆さん、原因はトールにあるんですよ。
ほらあのトールですよあのトール。俺の計画『自作自演劇場〜〜』によってあのバーム夫妻がいた村から俺をお持ち帰りしてくれた、というか現在進行形でお持ち帰りしてくれているトールですよ!
彼が今俺を背中におんぶしているのは分かりますね?
その背中の乗り心地っていうの? そのおんぶ心地がですね、
ジェットコースターなんですや。
え、意味がわからない?
いや考えてみてよ、皆は知らないと思うけどね村からパーシスまで成人男性が約二日間かけて歩いて行く距離ですよ。
それを夜通し走って昼前に着くってあんた、どんなチートですか!
めちゃくちゃ早く走る背中に乗るってこんなにつらいなんて……
今年のイケメン○ラダ○ス並に裏切られた気分だよ!(←作者は物凄く期待してました!
そんな話しはさておき。
今回は自作自演の成功を祝って、種明かしするぜ!
紅眼に絶対属性の秘密を、この天才演出家の俺様カイト様が貴様ら愚民どもに教えてやる!
こころして見ろよ?(※自作自演が成功したのでカイト君はテンションが高いです、あしからず)
それでは、はじまり〜はじまううおげぇぇぇぇええ[自主規制]
自作自演劇場の制作を決めた日、東の森にて。
俺は演出に欠かせない村を襲った魔物ローウルフを探しに来ていた。
「あるぅ日〜もりのなかぁ〜〜」
さあ出て来い魔物! このカイトがチート能力「設定」を使って貴様を劇場に必要な操り人形にしてくれるわ!
「くまさんに〜〜」
ガサガサッ!!
「出会っ……」
「グアアアアアアアアアアアアッ!!」
「ぎゃあああああああああああっ!!」
出会っちゃった!! なんか意気揚々と森のく○さん歌ってたら本当に出会っちゃったよ! クマさんとぉぉっ!しかも元いた世界の二倍ぐらいでかいし! なにこれ怖っ!!
「と言うとでも思ったか糞クマめえぇぇぇぇぇ!!」
「グアアアアアアアアアアアア!」
クマからのデカイ図体をフルに使った鉤爪攻撃!
「がしかし! 設定[スキル―絶対服従]発動、ひざまずけクマさん!!」
「グアッ?!」
突如として攻撃をやめ、跪くクマさん。
「ふふふ……さあどうしてくれようか…」
「グ…グア……」
俺が近づくと、俺が使った不可思議な力に怯えているのか体を震わせるクマさん。
そんなクマさんの肩に俺はぽんっと手を置く。
「グア……?」
「何もしないよクマさん……。君にも、家族がいるんだろ…?」
「グア……!」
俺の言葉が分かっているのか、感動している様子のクマさん。
「さあお行きクマさん」
「グア!」
やばい、俺ちょっと今カッコよくね?
ていうかクマさんごときになにやってるんだろ俺……まあいいか。
………よし!
クマさんがダッシュで俺から離れて行った後、俺はガッツポーズをする。
「やはり設定[スキル―〜〜〜]は使えるな…」
さてと、能力の確認は済ませたし、
「次はちゃんとローウルフでも探しますか!」
「そうだね!」
「そしてパパッと調教して!」
「うん!」
「村を襲わせて!」
「おう!」
「俺がその魔物を追い返して強えぇぇぇっ!! てところをってお前は誰だあぁぁあ??!!」
「気付くの遅ぇーーーー!?」
俺はいつまにか目の前で頷いていた人を指差し言うと、そいつは心底驚いたといった様子で叫んだ。
あれ? ていうか……
「神様じゃないですか! どうしたんですか、こんなところに?」
そう俺が言うと、神様は頭をポリポリと掻きながら言った。
「いや〜〜〜実は
この世界に駄天されちゃった、テヘ」
「……きも」
「ひどいっ!!」
ちなみに"だてん"の文字はあれであってます!
次で明かされます。