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第二十四話

特に夢を見ることもなく、ドアをノックの音で朝を迎えた。

かなはノックの音よりも前に起きていたらしい。私が起きたときには身なりが整っていて、自分が寝ていたベッドを整えていた。


ドアをノックしたのはサティとリディルに、見知らぬ兵士の人の三人だった。

私とかなはサティが持ってきてくれた洋服に着替え身なりを整えて、朝食を食べに移動することになった。

リディルとは朝の挨拶をして、着替えるまでの間部屋の外に居てもらうことにした。流石に着替え中はねぇ。

朝食を食べる場所は昨日と同じ、共同食堂の奥の部屋だった。リディルは一緒に朝食に同席したが、まだ名前を聞いていない兵士さんは部屋の外で待機していた。サティは昨日と同じように給仕にあたっていた。


朝食が終わり、会議室のような広さの部屋へと案内された。案内が終わるとサティは「別の仕事がありますが、入用があれば御呼びください」と、かなと私に断りを入れて別れた。

部屋の中は片側の壁に、ホワイトボードのような真っ白な板が貼り付けてあった。中央には、長方形の木製のテーブルが二つあり、白い板に向かって椅子が並んでいた。

リディルに促されてかなと席に座る。先ほど朝食のときは部屋の外にいた兵士さんは、今度は部屋の中で、窓際に立っていた。


「さて、今日から王のご命令で五時間、この世界についての常識などの口頭授業を受けてもらうよ」

リディルはどこかの講師のように、白い板の前で立って宣言した。まあ、こんな講師がいたら女生徒がきゃーきゃーと人気な先生間違いない気がします。

「今日の午前中はどうしても講師の都合がつかなくてね、私が変わりをする事になったんだよ。二人とも、解らないことはちゃんと質問していいからね。宜しく」

リディルはにっこりと微笑んだ。かなも私もそれに釣られるようにして、笑みが浮かんだ。

「「 宜しくお願いします 」」

椅子に座ったまま、お辞儀をする。リディルもそれに返すように、軽くお辞儀をした。



「さて、最初はこの世界がどのようにして出来たか、ってところからかな。創生神話だね」

創生神話のお時間です。

「最初世界は女神イシュタリアとそれを支える数人の神々だけで、他には何も無い世界でした。女神は、自分たち以外には一つの命も存在しない世界に寂しさを覚え、自分たちを模した人型の生命を御創りになられました」

聞いてて、思うこと。どこの世界の神話も同じような感じなんだろうなと。

神様が居て、神様が自分たちに似た生命体を創る。

一番オーソドックスな創世神話。まあ、飲み込みやすい。

「ですが、何もない世界ではせっかく創った人型は女神の御心に反し、すぐに死んでしまいました。それを見た女神を支える神々が人型が生きていけるような環境を、女神と共に創っていきました。やがて、世界は色々な命で溢れかえりました。人型が生きていけるような環境が整い、女神は再び人型の生命を創られました。それが、私たち人間の誕生です」


リディルは一つ一つ聞き取りやすい速度で話してくれました。かなはそれにこくこくと相槌を打っていた。

私といえば・・・心の中で突っ込んでました。なんで、環境整えずに創るんだよ!?とか。

まあ、私たちの住んでいた地球も、奇跡みたいな確率で人類が誕生するような環境になったとか昔聞いたような気がするけど・・・。うろ覚えだわ。

そういえば昨日二つの月の説明で、弟神とか言われたっけ。弟神も数人の神様の中に含まれるんだろうな。

やっぱり神様は主神とそれを支える他の神々ってのが主流なんだろうな。


「本当は他の神々についても話したいところだけど、それは追々で。創世神話、ここまでで質問とかはあるかな?」

リディルのその問いに、かなは首を振ってないと答える。

私も、今のところはいいかなーと思い、首を振る。

「今のところまでは、小さな子供でも知っているようなことなんだ。じゃあ、次は今現在の世界についてだ」

そう言うとリディルは、部屋にあった本棚から一枚の厚手の紙を取り出してた。その厚紙を広げて。白い板に貼り付けた。

厚紙はどうやらこの世界の地図のようだった。陸地の大きさから、多分だけど世界地図じゃないかと思う。


地図に書かれていたこの世界の大陸は、勾玉みたいな形に見えた。

北西のあたりは大きな穴が空いていて、東のほうは大陸!って感じに広がっていた。

逆に南西のほうには大陸の面積は狭く、海を挟んで島が乱立してるようだった。


「今私たちがいる、スニクス国はここになりますね」

地理のお時間です。若干地理は苦手です。地図は読めるんだけど、地名が覚えにくい。

リディルは中央より若干右上に書かれてる文字を指した。多分そこに書いてある文字は「スニクス国」で、それがこの世界の文字だろう。

読めないけどね…。

女王の話だと女神の祝福を受けることで解読も出来るようになるとか…。

「そして、昨日見た『神代の塔』がここ」

今度は地図の中央を指し示した。その周囲には青い線で囲いが記されてあった。

思ってたよりかは『神代の塔』はスニクス国の近くだった。もっとも、移動手段によっては図面で見るほど近いわけではないだろうけど。

広げられた地図を見ていると、文字の色が何種類かあった。

『神代の塔』は青い文字、スニクス国は黒い文字。ほとんどが黒い文字だったが、何箇所かは青い文字があり、さらにそれよりも少ない数の赤い文字があった。


リディルの話だと黒い文字はこの世界に現存している国の名前で、青い文字は女神などの神々に関わりある土地や建物の名前らしい。

『神代の塔』など大きな建物はこの地図には書かれているが、この世界に来たときに最初にいた場所のような石造りの祭壇など小さなものは各地の詳細な地図にしか載っていないらしい。

石造りの祭壇で遭遇したあの不思議生命体をこの世界では魔物と呼び、赤い文字で書かれている場所はその魔物の縄張りとされている場所らしい。そのため、基本的には立ち入り禁止区域とされている。

この時私は、この赤い文字は立ち入り禁止区域だから、赤い文字で注意を促しているんだな程度にしか思っていなかった。

赤い文字がどんな意味を持つのか、気にもしなかった。


リディルは地図の説明のついでに、昨日説明をすると言っていた『神銀の乙女』についての簡単な説明を交えた。

地図に書いてある青い文字、そこは女神に関わりある土地や建物。

異世界より来訪した『神銀の乙女』の大半は各地に赴き、最後に『神代の塔』へと登って元の世界に戻ったという記述が残されているらしい。

途中の行き先は少しずつ違うけれども、最終的な目的地は記録にある限りは全て同じだったらしい。

おそらく、今回も似た様な巡礼の旅をすることになるだろうと思い、世界地図の説明をしたそうだ。

巡礼の旅の目的を聞いたら、「それは、調べてきてませんでしたね」と目的は教えてもらえなかった。

・・・知ってそうな気がしたんだけどなぁ。

もしかしたら、はぐらかしてるのかもしれない。答え難いことなのだろうか?





私はすっかりこのとき忘れていた。

金色の人に言われた、「『生贄』となる」といった言葉を。


説明ばかりで途中から会話がなくなりました。今回文章力のなさがはっきり出てるような気がします。

読み易ければいいのですが。間違ってるような部分や、なんじゃこりゃ的なワケの分からない説明になってない文などございましたらご指摘願います。

あまり更新速度が早くはありませんが、頑張っていこうと思っています!

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