表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アントナイト~蟻ほどの騎士~  作者: 花言葉
ドワーフの穴
13/33

 次の日、エリーゼは、目が覚めてから、辺りを見渡した。

(いつもの部屋じゃない)

 少しどうようした。

「やあ、エリーゼちゃん」

 アルーがこちらを見ている。

「寝顔かわいかったよ」

「なっ!」

 アルーが冗談でそう言ったのか、本心で言ったのかは置いておいて、なぜ牢から出ているのか不思議だった。

「捕まったはずじゃ?」

「そうだったんだけど、ドワーフを説得しました」

「すごーい、アルー」

 ルシードがつまらなさそうにこちらを見ている。

「エリーゼ様がご無事で何よりです」

「あっ、うん」

「相変わらずルシードさん、警戒されているよ」

「……」

 ルシードは、落ち込んだように小さくなった。

「エリーゼ様が起きたってよ」

 一人のドワーフがそう言うと、ドワーフが集まってくる。

「エリーゼ姫様、そして、そのナイトの方々、昨日は、失礼な事をしてしまい、本当にすみませんでした」

 白いひげを生やしている、偉そうなドワーフが頭を下げた。

「いいのよ、私達だって急に訪ねてしまったのですから」

「エリーゼ様、なんて心の広いお方なのでしょう」

 白いひげのドワーフは、エリーゼを崇めるようにそう言った。

「今日は、歓迎の宴でも開こうと思います。どうか、昨日の事は、忘れて、楽しんでくれるとうれしい」

「はい、楽しみたいと思います」

 ドワーフ達は、大きな鍋に食材を入れてかき回している。

「今日のメインのスープです」

「そう」

 エリーゼは、手伝おうとして、棒を握ったが、動かせなかった。どうやら、ドワーフは力持ちらしい。

(そうよね、よく考えたら、あんなに小さい体の人達が、地上の物を地下に運んでいるんですもの、力持ちに決まっているわね)

 一人納得していた。

「エリーゼ様、こっちの部屋は遊戯場になっています。ナイトの方々と遊んでいたらいいのではないですか?」

 つまり、邪魔だと遠まわしに言っているのだと気が付いた。

「そうね、アルー、ルシード」

 二人は、ゆっくり動いて現れた。

「どうしたの、エリーゼちゃん、僕達暇でさ~」

「そうだと思ったの、だから遊戯場に行きましょう」

「いいけど、ドワーフの事だから、すべて小さく作っているんじゃないかな?」

「それじゃあ、遊べないわね。でも、とりあえず行ってみましょう」

「うん」

 アルーは、手を頭の後ろで組んで、欠伸をした。遊戯場に着くと、やはり、何もかも小さかった。

「これじゃあ、遊べないわ」

「天井も低いしね」

 ドワーフの住処は、部屋の部分だけ、少し天井が低い。結局、仕方がないので、ドワーフを見つめているだけになってしまった。

(うう、何かしたい)

 エリーゼは、心の中でそう思うが、何もできない。

「エリーゼちゃん、パーティの主役がそんな顔していては、ダメだよ」

 アルーはそう言って、ポンッと花を出した。

「すごい!」

「手品、あるところで習ったのさ」

 アルーは笑顔を作るように言いたかったのだと思い、エリーゼは笑顔を作ってドワーフをみつめた。

 ドワーフ達は、急いで、飾りを家に巻いたり、キャンプファイアーをするのか、木を組んでいる。

(なんだか、ずいぶん気合が入っているのね)

 エリーゼは感心して見ていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ