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エリーゼが、取り調べをされている最中、ルシードとアルーは、牢の中でいがみ合っていた。
「エリーゼ様が殺されたらどうするつもりだ」
「落ち着いて、ルシードさん、僕も牢に女の子がいないのは不服だよ」
アルーは、つまらなさそうに言った。
「何を考えている。エリーゼ様が好きなのか?」
「どうかな? まだ、会ったばかりだしな~」
「そ、そうか」
ルシードは、顔を赤くして話し出した。
「エリーゼ様は、小さなころから、お可愛らしくて」
「姫は、出来れば、かわいい方が良いものね、仕える方の気合の入り方だって変わってくるからね~」
アルーはルシードを冷めた目で見てそう言った。
「それだけじゃない、エリーゼ様には、ついて行こうと思える力強さが生まれつきあります」
「君が従う理由は、その強さ?」
「まあ、そうとも違うとも言えないな」
「ふ~ん」
アルーは少しエリーゼの事を考えてみた。
(乗合馬車で気を失う、世間知らずな姫だ。だが、ドワーフと会ってから彼女は、泣いたりしただろうか? むしろ、力強く、自分を差し出すと言った)
ただの弱い姫じゃなさそうだ。
アルーは、もう少しエリーゼを観察することにした。
「エリーゼ様と恋仲になってですね、夫婦に成れたらどんなにステキか……」
「君、王にでもなりたいのか?」
「違う、私は騎士だ。一生エリーゼ様だけのナイトでいるんだ」
「ふ~ん、ナイトね」
アルーは、冷たくそう言った。
「次、ルシードさんの取り調べみたいだよ」
「は、はい、今、行きます」
ルシードは、威厳なく牢を出て行った。
「エリーゼは、面白い女の子なのかもしれないな、もう少しだけ、一緒に旅してみようかな?」
アルーは、さっぱりした表情でそう言った。
ルシードが取り調べから帰ってきた。
「さて、僕も行きますか」
アルーは、取調室へ入って行った。
☆ ☆ ☆
アルーの取り調べが終わった途端、ルシードも牢から出された。
「二人共、勘違いで捕まえて、失礼だった」
ドワーフは、謝り出した。
「アルー、一体お前、どうやって説得した」
「ヒミツ」
アルーはニヤリと笑った。




