表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

新スキルの性能

 道具屋から出た後、購入したばかりのスキルスクロールを使うことにした。せっかく買ったんだし使わないと意味が無いしな。

 さっそく手に持っているスキルスクロールを広げ、中身を確認する。

 すると――


「おお……?」


 スキルスクロールが光り始めた。光は俺を包み込み、やがて消えていく。それと同時に手に持っていたスキルスクロールが跡形も無く消滅していった。


「せ、成功だ……」


 この反応はスキルが得られたという証拠だ。適正が無ければ光らずに消滅するだけだからな。

 まさか新しいスキルが習得できるとは思わなかったな。今日の俺は運がいい。

 よし、どんなスキルが手に入ったのかさっそく確認しにいこう。そう思い、冒険者ギルドへと急いだ。


 ギルドに到着し、受付嬢に話しかける。


「冒険者カードを更新したいんだが」

「更新ですね。ではこちらにカードを置き、水晶に手を置いてください」


 水晶に手を置くと下部が光出し、冒険者カードを書き換えていく。

 冒険者カードを置き、その上に設置してある水晶に手を置けばカード内容を更新できるという仕組みだ。


「これで内容の更新完了です」

「ありがとう」


 カードを受け取り、さっそく確認してみることに。


 ■名前

 アルゼスト

 ■職業

 聖騎士(パラディン)

 ■レベル

 32

 ■ランク

 B

 ■スキル

 ヒール

 バッシュ

 リフレクトシールド

 ホーリーボール

 ・

 ・

 ・

 アクセルブースト


 ふむ。今まで見たことが無いスキルが追加されている。この『アクセルブースト』とやらが新しく習得できたスキルに違いない。

 これはどんなスキルなんだろうか。スキル名だけではいまいち想像つかん。

 いきなり実践で使うわけにはいかないし、とりあえず試しに使ってみるか。


 町中では不用意にスキルを使うことは禁止されている。ここでは使うことができない。

 なのでギルドを離れ、町の外へと行く事にした。




 ここまでくればいいだろう。

 町を出てから10分くらい歩いた場所までやってきた。ここなら誰にも迷惑がかからない。

 よし、さっそく新スキルを使ってみるか。


「アクセルブースト!!」


 …………


 あれ?

 何も起きない?

 おかしいな。確かにこのスキルで合ってるはずだ。なのに何も変化がない。

 う~ん……


 となると、もしかしたら自己強化(バフ)スキルかもしれない。ならば魔物を攻撃してどれだけ変化したのか確かめてみるか。

 そう思って歩き出そうとし――


「うおっ!?」


 な、なんだ!? 何が起きた!?

 いきなり吹き飛ばれたかのように高速で移動したぞ!?

 これはどうなってるんだ……?


 いや……これはまさか……

 もう一回試してみよう。


「アクセルブースト!!」


 スキルを使った後に歩こうとする。

 すると――


「ぐっ……!」


 再び一瞬で前方数メートル先に移動した。


 やはりそうだ。これでハッキリした。

 このアクセルブーストというスキルはやはり自己強化(バフ)スキルで間違いない。

 これは移動速度を上げるスキルというわけか。


 だけどあまりにも早すぎる。気付いた時には移動が終わっているし、ここまでくると瞬間移動に近い。というかここまで速度が上がるスキルなんて聞いた事が無い。


「す、すげぇ!」


 すごいぞこのスキル。便利なんてもんじゃない。これがあれば戦闘でかなり有利になるぞ。

 今までの俺は鈍足なのが欠点だったが、このスキルがあればそんなことも悩む必要が無い。むしろ他の人よりも素早く動けて今まで以上に活躍ができるじゃないか。


 よし、自信が出てきた。このスキルを使いこなせば、俺みたいな盾職も役立たずじゃないってことを証明できる。


「やってやる……やってやるぞぉ!」


 新スキルに慣れるため、しばらくの間はその場で特訓することにした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ