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婚約者はめんどくさい

妹の婚約者はクズだ

作者: さくらりん

私には10離れた妹がいる。


我が家はホテル経営をしており、代々長子が継ぐことになっている。年の離れた我が妹が生まれたときには、風習だけでなく、跡継ぎ教育でそこそこの成績を残していたため、私の地盤は崩れないものだった。

それでも直系ということで、教育はなされていたが、私よりもまだよかったと思う。遊びの時間があったからだ。与えられていたのは、ピアノとバイオリン、パソコン。あとから聞いたら、本人は不服だったようだが、私からすると、羨ましい限りだった。私はしっかり時間がもうけられ、課題が与えられ、こなせなければ宿題となった。妹が遊びの時間に自作の曲をつくってる姿は、遊んでるようにしか見えなかったし。


そんな妹が変わったのが、奴の婚約者になったときだ。妹が惚れたわけではない。奴が惚れた。お見合いパーティーで、奴が一目惚れしたらしい。妹は認識もしていなかったはずなのに。それでも、妹は嬉しそうだった。やっと役目が果たせると。やっと家のために、私の存在がつかえると。やっと私の居てもいい場所ができたと。


確かに奴の家の存在は無視できないし、関係性ができれば旨味はある。だが、そこまで固執するようなものではないのは、幼い私でもわかった。だから、両親も何度か確認をとったらしい。私も幾度となく確認した。でも妹は嬉しそうにしていた。本当に嬉しいと。


そのあと、妹は変わった。元々していた教育に婚約者としての教育が加わったのだ。まぁ、そのくらいの教育ならば、今までと被ることもあり難なくこなせていたようだが、問題はアレルギーだった。

妹はショコラアレルギーだ。症状としては、嘔吐、腹痛。体調不良の時には痙攣を起こしたこともあった。

それから、一切妹の前ではショコラを禁止された。もちろん、食事の隠し味でも何があるかわからない。出向くイベント、会場には必ず通知した。

それが、自身が食品メーカーに嫁ぐとなってから、アレルギーはよくないと、医師監修のもとアレルギー克服に取り組んだ。何かあってはいけないと、次の日に余裕がある時に限られ、必ず婚約者には知らせないようにと、アレルギー克服の治療内容だけは我が家だけにとどめた。

そして、妹は完治した。それまでの道のりは考えたくもない。何度もやめれば良いといった。ショコラの代替品なんて今やそこら辺に溢れてる。無理して食べる必要なんてない。

それでも、妹は治した。もちろん婚約者教育も続けながら。


なのに、なのに、奴は「運命」を探している。

そして、それを妹は許している。


妹の苦労を、思いを踏みにじっている。それに気づいているのかいないのか。教育の大変さはもちろん、本気になれば、アレルギー克服の内容なんてすぐに調べられる地位にいるにもかかわらず。


妹の婚約者はクズだ。

妹さんは存在意義とともに徐々に惚れていったのかなと。どぅだろう。


連載版掲載にともない、こちらを削除することにしました。ブックマークや、評価してくださった皆様、ありがとうございました。連載版もよろしくお願い致します。10日削除予定です。


規約違反に当たるそうなので、やっぱり削除しません。後日このあとがきも消させていただきます。不馴れですみませんでした。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] >まぁ、そのくらいの教育ならば、【居間】ま >でと被ることもあり難なくこなせていたよう >だが、(略 リビングルームまでと? [一言] 【ときめき】依存症かよ!
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