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ヒッチハイク







 





「ずいぶん遠くまで来ましたね」





「それはそうですよ、

ここまで逃げてくるんですかね」






「それは逃げるにも必死でしょう」





「連続殺人鬼?何人殺したんですっけ」





「13人、だった気が」





「いや〜、居た堪れないですね」





「そのうちの数人は、

ヒッチハイクで彼と接触したらしいですけど」





「俺らも他人事じゃないな」





「ちょっとスピード

出しすぎじゃないですか?」





「そうか?もっと出すか?」





「やめてやめて、やめてくださいよ」





「冗談だよ」





「いやー、本当不利じゃないですか?

自分たちだけ」 





「それは、仕方ないだろ?」





「仕方ないですけど」





「厄介払いだな」





「大体、1人が運転して、

1人がカメラマンって、

普通のテレビ局じゃやらないと思いますよ」





「地方のテレビ局だ。文句言うな」





「いや、言わせてもらいますけどね、

もし、その連続殺人犯に遭ったとして、

警察がいなきゃどうすることも

できないんですよ、

映像で撮って終わりってなんなんすかね」





「仕方ないだろ?俺に言われても」





「こんな夜遅くまで、

何やってるんでしょうか自分たちは」





「あ、人だ」





「人、こんな場所に?本当だ」





「スピード落としてください、

落としてくだ...」

















































「やっちゃいましたね」





「死んだ?死んだのか?」





「手上げてましたね」





「いやいやいや飛び出してきたんだよ」





「いやー、どうしましょ」





「逃げる?轢き逃げじゃないですかそれじゃ」





「じゃあどうするよ」





「血、血が出てきました」





「やべ、急げ、隠すんだよ」





「何言ってるんですか」





「っていうかこれ、あいつだよ」





「あ、ああ、確かに」





「そっち持て、ほら早く」





「これ会社の車じゃないですか」




「いいからいいから、見つかったらどうする」





「僕は反対しましたからね」





「処理した後にどうにかすれば良いだろ、

ほら」





「重っ、あ、血ついた」





「早く早く、車が来ないうちに」





「ドア、開けてくださいよ」





「よし、ありがとう」





「はい、せーの」





「はぁはぁ、重かった」





「本当にあいつなんですかね」





「そうだよ、連続殺人鬼」





「どうするか、とりあえず車を走らせよう」





「埋めたら犯罪ですよね」





「轢くのも犯罪だ」





「まあ、こんな奴は当然の報いですよ」





「大体、掘るものがない」





「シャベルなんて普通、

車に置いとかないですよね」





「あ、ここの崖とか良いんじゃないか」





「え、落とすんですか?」





「結構な高さだ。事故を揉み消せる」





「せーの、重いっ」





「人を落とすなんて、

人生で経験しないですよね」





「ガードレール、

血がつかないように、いいね」





「分かりました、せーの」





「これでなかったことに」 





「自殺に見せかければ」





「早く去ろう、乗って」





「あ、電話」





「出てくれ」





「あ、もしもし、お疲れ様です。

はい、順調です。

はい。いやー、

まだそれが見つからないんですよ。

え、

捕まった?自首した?え?」


















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