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誕生日
淼淼と 浮かぶ一人の
一葉舟 波の流れに
任せては 行方知らずの
一人旅 辿り着く先
無人島 葉っぱの舟を
降りまして 向かう御山の
てっぺんは 白雪積もる
峰のあと 今は昔の
海桐・花 白き姿で
山覆う 今も昔も
白き山 雲と交わり
境い目が 無くなりし時
空は地に 成りませる時
御国の地 遠くは非ず。
※
近くにあるは御国の地
白きお浄土
わがつちふまず、つちをふむ
御国に入りて
光を仰ぎ
住給う
衣は身体
光の繊維
光の身
光り輝き
空覆う
雲一つなき
白い空
地が赤く
染まるときには
仏の火
衆生の罪の
焚き木は積もり
無量無辺とは言えども
仏の火は
すべてを焼き尽くす
灰の心で
地に帰る
生まれ変わって
まっさらな
心で仰ぐ
仏菩薩
神は梵天
日を冠むる
涅槃の夜は
御国の外縁
名も忘れられし
お方が治む
夜の国
日夜忙し
我が神よ
私を再び
生まれさせ給え
お空の下の
彼の国へ
巡り巡りて
我が母よ
感謝しきりの
誕生日
新たな父と
目を交わす
ああなんと
懐かしき
その心
魂の巡り合わせは
神の心か
おお神よ
私はいつ
御国へ帰れるのでしょうか。
二〇二二・一・二十八 記す