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若葉の芽
草青く のびのび伸びる
若芽有り 御空の土に
種まいて 芽の出る頃は
秋の空 青空青く
雲白し 桜サザンカ
イチジクに 金木犀や
薔薇咲く 誰が手をやる
天の庭 若葉に露の
弾く時 天国の鐘
鳴り響き 夜の明くる時
我歌う 消えざるものは
ただ心 紅き血潮の
燃ゆる時 白き悪魔は
しりぞかん 我、空となり
人照らす その笑顔には
翳りなきこと 真なり
ブランコ揺れて 天使乗る
ゆらゆらゆらと 足投げる
天使の眼 何を見ん
黄色の光 龍の鱗の
耀きて その身は空に
踊れりと その姿見て
天使泣く 過去なに有りか
その昔 龍の背に乗り
旅をした 子は二人居て
二人旅 龍は乗り物
優しきや しかし今見る
一人だけ 友の往きしは
遥か前 天の死別は
地の産まれ 我と彼とは
天地にて 隔たりしかど
心のどこか 結ばれて
日々の励みと なる絆
御空の花の しぼむ時
大地に根張る 若葉有り
その芽は月に 照らされて
頬染める 天にも地にも
花咲くを 眺めて眠る。
ニ〇二一・十・二八 記す