表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ねえ、君、死ぬ前に私と将棋しようよ  作者: takemot
第2章 僕と死神さんと、それから……
46/142

第46話 さあ、私が覚えた新戦法、とくと見よー!

 死神さんと先輩の対局が始まりました。


 先手は死神さん。いつも通り、7六歩と角道を開けました。


 対する先輩の手は、8四歩。飛車の前の歩を一つ前進させます。先輩は、飛車を元々の配置場所の筋に置いたまま戦う、いわゆる『居飛車』を指すようです。


 死神さんは、先輩の手を見て、少し口角を上げました。7五歩と歩をさらに前進させます。


 8五歩と飛車先の歩を伸ばす先輩。このままでは、次に8六歩と突かれ、角の頭を責められてしまいます。


 それを防ぐために、死神さんは7七角と角を移動させました。


 移動した角を狙おうと、先輩は、3四歩と自分の角道を開けました。二つの角が睨み合います。これで、どちらからも角を交換できるようになりました。


「フフフ……」


 突然、死神さんが不敵に笑いました。先輩は、そんな死神さんを訝しげに見つめます。


「急にどうしたのよ?」


「さあ、私が覚えた新戦法、とくと見よー!」


 死神さんは、綺麗な手つきで駒を持ち、パチンと力強く盤上に打ち下ろしました。


 死神さんの指した手は、7八飛。戦法の名は、『新鬼殺し』。昨日、僕が、スマホで調べながら、ほんの少しだけ教えた戦法です。そう、ほんの少しだけ……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ