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僕と君と僕らの幸福  作者: lie
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 15分後、僕たちはカフェの中で談笑をしていた。


「つまりお前は、今の環境を抜けてまで、新たな幸福を求める必要性が見つけられない、というわけだな。」


「そうゆうこと。降時はよくわかっているじゃないか。」


「確かに僕も今が一番幸福だけど…。何故君はそんなにも勉強のやる気を無くすようなことを言ってくるのだ?」


「いや、別に、お前らの妨害をしているわけではないよ。」


むしろ、この感情を持っているせいで、僕が一番不利益を被っていると思うよ。


「えー、けど私は高校生活って憧れるけどなー。別々の高校に行ったとしても、会えなくなる訳ではないでしょう?」


「まあ確かにそうだけど、毎日会えることはなくなるよね。僕は皆と当たり前のように笑っていられる、この一瞬が好きだよ。」


「なるほど…。確かに俺も高校生活で楽しめるかはわからんな…。けど、高校生は全員が輝いて見えるよな。ひょっとして、無理しているのか? 高校生で周りに向ける仮面を作りあげるのか? そうすると、全国に一体何人がつまらない高校生活を送っているのだ?」


「もー降時は現実主義すぎ! もっと気楽に行こうよー!」


「ふむ。面白い考え方だね。社会活動を潤滑に進めるためには、嘘が必要不可欠だ。嘘が無ければ宣伝、人との付き合いとかに影響を及ぼすよね。高校はその嘘を鍛えるための養成機関ともとれるな。」


「星咲、私この二人が怖い…。」


「ま、まあ、この二人のネガティブ思考は今に始まったわけじゃないから。けど、望まぬ道に進んで結局人生なんてつまらないなんて思いたくはないよね。」


「私は…私はその時まで皆と笑っていられたら、それでいいと思う。」


なんて、雨鳥は微笑みながら、そんなことをいった。


「その時?それっていつだい?」


「いつか、みんなの道が分かれる時だよ。人の時間は止まらないでしょう?そしてみんなの思いもそれぞれ違うでしょ? だから、必ず別れは来ると思う。来てしまうよ。けど、そんな日々にすがるよりも、前に進まなきゃ。私たちには明日が、未来があるのだから。」


僕は結構驚いた。普段、能天気に過ごしているだけと思っていたけど、案外雨鳥も自分の意見をしっかり持っていた。そんな事に感動していると、後ろから桜空の氷のような声が聞こえた。


「なら、時間を止めればいい。」


「いや、桜空。無理だろ。」


間髪入れずに突っ込んでしまった。これは桜空のボケかな?なんて思っていると、やはり桜空は言った。


「うん、流石に冗談。」


だろうな。って、何時の間にか話が逸れている。僕は志望校について話に来たのに。


「そういえばそうだったな。とりあえず、近場の高校で、拘束時間の短い高校にしておけば吉じゃないのか?」


「そうか。とりあえず、融通の効く学校にしておけば、保険がかけられるのか…。」


なるほど。流石降時だ。ん?


「あれ? それ先週も聞いた気がするぞ?」


「そうだろうな。俺も言った気がする。」


そうだ。それで先週あと三つまでは絞ってもらったところだ。


「正直、もうこれ以上は僕たちが助言するのは難しいかもしれないね。後はもう星咲が自分で決めるといい。」


 いつまでもこいつらと話していてはダメか。けど、もう文化祭や説明会なんてやっていないし…。まあ、あとはパンフレットとかで決めよう。

 

 その後僕らは、受験に対する最終確認を行った。桜空は県内トップの高校を狙う意思に変わりはない様だ。あいつは頭がいいし、夢も持っているから受かるだろう。降時は旧学区のトップ校、今でいう準トップ校に行くようだ。その中でも、その高校はスポーツが強い様だ。文武両道の降時にピッタリだろう。雨鳥は俗にいうお祭り学校。学力は中堅どころだが、行事に対する意欲はすごいらしい。みんなが無事に受かってくれることを祈るのみである。


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