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4話目です(*^^*)

感謝・感謝です(*^^*)


怪我をした場所を背中から左肩に修正しました。背中じゃ傷の治り具合が自分では見えないよね~(*^^*)

私は林を抜け、道に出るまでにモンスターのゴブリンと何度か遭遇し、戦闘の経験を積んで行った。


私の剣の腕前だが、相手がゴブリン1匹ならほぼ問題なく対処できる腕前だった。相手が2匹でもなんとかなった。しかし、最後に3匹と対戦したときには1匹に回り込まれたことに気付かず、左肩に一撃を食らって怪我をしてしまった。


「あたた。」


道……街道に出たところで私は背中を抑えてうずくまってしまう。こういう痛みにこらえ性がないのだ。


(すいません、私が治すこともできるのですがもうしばらく堪えてください。あそこに見えてきました、馬車がきます。)

(これって、予定どおりってことかい?)

(ええ。ここまではあらかじめ調査をしてましたので予定通り、想定内です。ですが、ここから先は特に用意はしていません。出たとこ勝負です。)


ふむ、馬車が来るか。これは、この世界の人間とのファーストコンタクトになる。つまり、対人の対応方法と情報収集の経験を私にさせるためだろう。


近づいてきた馬車は、私に近づくに連れて速度を落としてきた。馬車のホロの中に何人か人が乗っているのがわかる。私の前で馬車が止まり、女の子が降りて来た。


「こんにちは。どうかしたにゃん?」


語尾からわかると思うが、猫獣人さんである。三毛猫がそのまま人の姿になったような……素晴らしい!さすがファンタジーな世界!正直、私は猛烈に感動している。はは、動く猫耳としっぽが気になってしょうがない(笑)。


(ケン!冷静になって下さい、もうっ!ここからはしばらく私の言う通りに会話してくださいね。)

(……了解、ユリス。落ち着こう、私。)


年甲斐もなく興奮してしまったようだ。


「……こんにちは。ゴブリンと戦って負傷してしまってね。よかったらポーションを分けてくれないか。」

「ゴブリンはどのくらいいるにゃ?近くにいるにゃ?」

「……修行を兼ねて、森を抜け来たんだが、この辺りだと10匹はいたかな?たぶん、もうこの辺りにはいないと思うけどね。ててっ!」

「そうにゃ〜、待っててにゃん。」


馬車に飛び乗ると、中の人物と相談し始めた。そして、直ぐに背の高い男の人が出てきた。胸部甲冑(ブレストプレート)を身に付けているのでとても迫力があり……少々恐い。その男、金髪碧眼のイケメンさんだか、私の前に立つとその綺麗な瞳でまっすぐに私をみつめて来た。最初は厳しい視線だったが、直ぐに優しいものに変わった。


「傷口を見せてくれ、私が癒そう。」


(この人、”聖霊”の守護持ちです。小天使(わたし)に気がついたようですね。)

(そうか。それで彼は治癒術?が使えるのかい?)

(はい。では引き続き……)


「……有難う。私はまだ使えないんだ。」

「そうですか……。」


私が左肩を向けると、甲冑の人は手をかざしてきた。その手には緑色の暖かい光が宿り、私の傷口をその光が包み込む。すぐに傷口は塞がって行き、最後には何もなかったかのような綺麗な肌になった。


「凄い……。」


これは、素直な私の感想だ。


「すぐにあなたも使えるようになりますよ。私の守護者よりも”格上”のお方がついておられるようですし。」

「……守護を受けて日が浅いためにまだ”癒しの加護”が上手く使えなくて。申し遅れましたが、私はケン。癒してくれて本当に有難う。」

「どういたしまして。私はニークス。それよりケン、馬車に乗っていかないか?まだゴブリンがいるかもしれないし。」

「……いいのかい?それは助かるよ。」


こうしてニークスの好意で馬車に載せてもらうことになった。馬車には中年の男と、さっきの猫獣人さんがいて合計3人、私を含め4人を乗せた馬車が動き出す。


(ケン、乗せてもらえるとは思っていませんでした。予想外です。)

(そうなのか?)

(ええ、ポーションはなんとか売ってもらえると思ってましたが。どうやら私の存在がばれたため、ですね。)

(小天使の存在に……か。守護者について教えてくれるかい。)

(はい、私のような天使や精霊が気に入った相手の守り手として憑いた場合、”守護者”と呼ばれます。そして、その守護を受ける人を”守護持ち”と呼びます。ニークスの守護者は聖霊、天使よりは格下の存在です。)


ユリスの説明によると、守護持ちは守護者より”アシストの恩恵”を得るだけでなく、”加護という奇跡の力”も得るらしい。また、加護だけをなんらかの”力ある存在”から得るレアケースなどもあるらしい。


精霊や、聖霊・天使には、小、中、大とランクがあるそうで、大聖霊からはその上位の存在である小天使に進化することもできるそうだ。


(この世界では、聖霊や天使の守護持ちは徳のある人物とみなされ、かなり信用度が高いのです。)

(そうか、そうだよな。ふつう、見知らぬ者を馬車に乗せるのはリスクが高いからしないだろう。これは……ユリスのおかげで私はかなり優遇されやすい状況にあるんだな。)


多分、このあたりの細かい配慮も女神様のものだろう。絶対にあのズボラそうな神様のものではない。



・・・・・


兄「誤解だ、提案したのは僕なのに。」

妹「……確かに提案はされましたが、”堕”が付く方でしたよね。兄様。」

兄「そのほうがこの世界の勉強になると思ったのにな、残念。」

妹「ハードル高すぎです。」


お読み頂きありがとうございます(*^^*)

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