朝の教室。俺の気持ち
誰もいない朝の教室
暖房の効いていない教室は"ツン"とした寒さが残る
外は大きめ雪がボタボタと降っている
曇りだから、教室は薄暗い
今この教室は
俺と彼女しかいない
「ずっと前から、貴女が好きです!」
思いきって言った告白
心臓が高鳴る
顔は真っ赤だ
肌寒かったはずの教室だが、何故か物凄い熱を感じる
手に汗が滲む
彼女から返事は返ってこない
彼女は眠たそうに目を擦り、大きなあくびをした
「…え?なぁに?
今ちょっと、ウトウトしてて…何か言った??」
呂律の回らないふにゃふにゃした言葉で話す
可愛い…可愛いよ
可 愛 い け ど
「え?!今の聞こえなかったのっ?!」
「うん、だからもーいっかい」
人差し指で"1"を作り、再度要件を話すよう訴える彼女
いや、いやいや!!
無理です無理!
滅茶苦茶緊張したんですよ!!
初めての告白だったんです
「どうたの?」
何も言わずに頭を掻き、慌てふためいている俺を不思議に感じた彼女が小首を傾げて聞いてくる
あーくそっ!
「えと、その…。」
「なに?」
「今日!!雪降ってるな!」
さっきの告白より大きな声が出た
彼女は。呆気に取られている
「…ごめんそれだけ」
彼女は「ふっ」と吹き出し、笑う
「はははっ
うん、そうだね」
あぁ、今日も俺の気持ちは彼女に届かなかった