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首狩りの赤銅  作者: 星屑アート
プロローグ
10/12

9話

時空の化身...時空魔法に最も秀でたものに与えられる称号。この称号を保持している者は、一部例外を除いて()()()()()使()()()()()()()()()()0()()()()

 少年にダメージを与えることはおろか、短剣強化の妨害にすら失敗したことを悟った白狼の脳裏に敗北の二文字が浮かぶ。

「Aaaaaah!」

 白狼は脳裏にちらつく最悪の結末を否定するように力強く吠えると纏う風の鎧をさらに厚くする。

「(対応される前に一撃は入れるのは最低限。対応されないうちに仕留めきれればベスト。)」

 両者は再び睨み合いながら円状に歩く。

 先に仕掛けたのは少年だった。短剣を構えながら白狼の左前脚に向かって走る。

 対する白狼は左前脚の下げつつ、反動で右前脚で振り払うように攻撃を仕掛ける。右前脚への風による強化に加えて、頭上から激しい矢の雨を降らせ、僅かでも攻撃を当てることに注力する。

「(『時間加速』)。」

 少年は加速し、矢の雨を躱し右前脚の届くより早く攻撃を当てる素振りを見せる。白狼は左前脚への攻撃を防ぐ他なく、矢の雨と右前脚の軌道修正に気を取られる。そして、少年が肉薄し左前脚への被弾を確信した瞬間だった。

「(『空間転移』。)」

 少年が廃材へ変貌し白狼は右後脚に鋭い痛みを覚える。

「(こちらへのダメージはない。俺の攻撃は当たり、傷もつけられる。だが、軌道は逸れるな。)」

 白狼は少年が無駄な瞬間移動を挟み右後脚を攻撃したことに疑問を抱きつつ、ダメージを確認する。脚の感覚と感知能力から、傷は浅く出血もごく微量であることが判明する。白狼は風の鎧がしっかりと自身を守っていることに安堵する。

「(関節の隙間や腱はもちろん、骨だって断ち斬れるはずなんだが。ステータスは十分、武器は過剰。であれば、やはり足りないのは技量(スキルレベル)か。)」

「(であれば。『空間転移』。)」

 白狼が攻撃の意図に気を取られている僅かな隙に、少年は次の攻撃に移る。

「(『時間加速』。)」

 少年は振り払われた右前脚の側に移動し、短剣での連撃にうつる。

 再び眼前に現れた少年に意表を突かれながらも、白狼はバックステップで距離を取りつつ、風の咆哮の準備を始める。しかし、風の咆哮を繰り出すより早く、下がる白狼の右前脚を斬りつける。

「(『空間転移』。もっと深く広く。この世界の全てを掌握しろ。)」

 やはり、少年の未熟な短剣捌きでは白狼の毛皮を僅かに傷つけるばかりで、白狼の命を脅かすには至らない。少年は自身の攻撃が与えるダメージに一喜一憂することなく、転移を重ねさらに攻撃を続けようとしていた。

 左後脚の近くに少年の存在を感知した白狼は咆哮の溜めを中断し、尻尾による攻撃に切り替える。「(『時間加速』。)」

「(『空間転移』。)」

 少年は白狼が尻尾に風を集めるより早く脚への攻撃を終え、再び次の脚への攻撃に移る。

「(もっとだ、もっと深く。もっと広く。)」

 右後脚、左前脚、左後脚、左前脚、右後脚、右前脚、左後脚、左前脚、左後脚、右後脚...。少年は縦横無尽に白狼の足元を移動し、一方的に攻撃を続ける。

 攻撃を重ねるにつれて、少年は斬撃、刺突、拳、当て身、蹴りと多彩な攻撃を繰り出すようになるが、依然として白狼の傷は浅い。一方で、白狼は攻撃の意図を読めず混乱していたが、次第に落ち着きを取り戻す。

 少年の一撃は非常に軽いが、ダメージの蓄積は確実にある。このままではジリ貧であることを理解した白狼は仕切り直しを試みる。

「(いま!)」

 白狼が現状の打開を考え始めたと同時に、少年の攻撃パターンに変化が起きる。

「(『空間転移』!)」

「(Gua!?)」

 少年の上下左右への動きに慣れた白狼は、ほんの一瞬少年を見失う。そして、身体が影が覆っていることを認識しながら、少年の移動先である空を見上げる。

「(『時間加速』!)」

 見上げた少年の背後から巨大な廃屋が落ちて来ていた。例え、空気の揺らぎで感知していたとしても、驚きの感情が湧かないわけではない。少年は既に廃屋を足場にして加速を終えている。少年は重力を味方に廃屋に気を取られた一瞬で白狼に肉薄する。

 少年は今までになく()()()()()で白狼の首に短剣を突き刺す。短剣は首元の傷に()()()刺さっていた。そして、少年は傷口に深く刺さった短剣を振り下ろす。古傷を起点に白狼の首が深く切り裂かれる。

 少年が持つ異常なまでの生への執着が生んだ極限の集中と成長速度はを飛躍的なスキルレベルの向上を齎していた。

「(『空間転移』。)」

「Goaaaaah!」

 足元への攻撃とは比較にならない急所への重い一撃に、白狼は苦痛に支配される。左目を失った時以来の激しい痛みに、白狼は無意識のうちに全方向へ風魔法を乱発する。上空から迫る廃屋は砕け、村中の瓦礫の山は均される。

 やがて、白狼が耐えがたい痛みに慣れ魔法の嵐を止める。廃村は村の面影すら失い、荒れ果てた土地へと変貌を遂げていた。荒野に佇む白狼の正面に少年が音もなく現れる。白狼が首元に受けた攻撃は重傷で、出血による継続したダメージを受けている。一方で、少年は傷の一つ一つは軽いが数は多く、連続攻撃による体力の消耗も激しい。向かい合う両者は満身創痍だった。

 決着の時は近い。

 

名前:フリードリヒ=スーザツ 種族:辿人族 性別:男 年齢:13


レベル:50 状態:正常


ステータス

【生命力】900/4500


【持久力】1000/4500


【魔力量】1600/4600


【物理攻撃】4550


【物理防御】4500


【魔法攻撃】4500


【魔法防御】24500


【敏捷】4550


スキル:

通常:


【直剣術】Lv2【短剣術】Lv4【弓術】Lv1【解体術】Lv1【採取】Lv1【隠密】Lv3【気配探知】Lv5【暗視】Lv1【生命力回復】Lv2【持久力回復】Lv2 etc...


魔法:

【付与魔法】Lv2


補償:

【時空魔法】Lv4


加護:


称号:

【時空の化身】

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