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17、凛

信の母。四十代前半。


 あまり考えず行動する事が多い。表裏が無い素直で優しい性格。

 入院していた理由は信が獣人化した後錯乱状態が続き暴れたため大ケガをしていた。医者が驚くほど治りが早かった。


早兎の母の妹で、叔母にあたる。


「……あの、ケガは大丈夫なんですか?」



「うん、大丈夫だよ」



女性、信の母親である凛は大怪我をで入院していると祖父母から聞いていた。少し不安が残るが元気そうなのでそれ以上は聞かなかった。



「そういえばおじいちゃんおばあちゃんは?」



「近所の人の手伝いに行くって言ってました」



そっかぁ、と少し残念そうに呟く凛は少し間を開けた後、意を決したように話し始めた。



「……早兎くん、今までごめんね」



「え?」



「信が獣人化で入院してたときすごく大変だったんだ。早兎くんの時あんまり辛さ分かんなくて助けてあげられなかったから……」



また凛は目を赤くさせ苦しそうに顔を伏せる。それを見た早兎は過去の記憶を探り自分でも驚くほどの無意識で話しを始める。



「……いや結構助けてもらったと思います……」



災害に遭い獣人になった後やその前に心を病み不登校だった時の事を思い出しながら話続ける。



「普通に話しかけてくれたり気にかけてくれたり、それだけでもすごく救われました」



テレビの中継で都会の方ならまだ獣人を見かける事が多いが、ここら辺ではあまりいないのですれ違う時やバスの席など他の人より距離を取られる事が多い。


心を病んでいた時も腫れ物に触るようにおっかなビックリで接してくる人やそもそも関わらないようにする人がほとんどだった。


凛も確かに距離をとっていたがそれでも話しかけてくれたり気にかけてくれていた。早兎にとってはありがたい存在だった。



そしていきなり凛が謝って来た理由、おそらく信も獣人になってしまい色々と考えて思うところがあったのだろうと、早兎はその不安を少し軽くしようと言葉を探す。




「おれにできる事があったら、手伝います」



「……ありがとね」




凛は少し笑みを見せ、それを見た早兎は胸を撫で下ろす。



「実は病院抜け出して来ちゃったんだ」



「……」

ケガはほとんど治っているとはいえ、黙って出て来たので病院の人にクッソ迷惑かけてます。

凛は次の日に祖父が病院へ連れて行きました。

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