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(……さむ)
背中と鼻の寒さを感じ目が覚める。
寒さで体が丸まっていて筋肉痛のような痛みを全身に感じる。
「……すぅ……すぅ……」
信は早兎の手を握りまだ眠っていた。
(眠れているなら大丈夫か……ん?)
早兎は信とは別の布団が自分にも掛けられているのに気付き、祖父母のどちらかが掛けてくれたのかなと思い、嬉しさと同時に信と手を繋いで寝ていたところを見られたことに恥ずかしさを感じる。
(体痛ってぇ……)
凝り固まった全身の筋肉をほぐそうと少し動こうとすると、信の手を強く握ってしまい起こしてしまう。
「……ごめん、まだ寝てていいよ」
信はまだ寝ぼけているのか目を少しだけ開けてボーッとこちらを見ている。そっと手を話して背中や首の筋肉を伸ばす。
「あだだだ……ぐぁ……」
首を寝違えたようでビキンと痛みが走り思わずため息をつく。
(……なんか寒すぎ?……まさか)
ゆっくり体を動かして窓際に向かいカーテンを開けると、一面真っ白に染まっていた。
「えぇ……雪降ってる……もう五月だぞ……」
東北の田舎とはいえ五月に雪が降るのは少し珍しい。
早兎は、雪かきは必要無さそうだなと安堵しながら、温かいお茶でも飲もうとキッチンへ向かう。




