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ダンジョン&第16普通科連隊ズ  作者: tema
第七圏 暴力の迷宮
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第七圏 暴力の迷宮3 -自殺-

「で、箱の中に有ったのがこれか」

マッコイが呟く。

目の前には、黒い青銅製のプレートがある。

その中央には磨耗してはいるが、十字架に架けられた男の姿が刻まれている。


踏み絵。

信仰を捨てさせるため、民衆に踏ませたものだ。

それにしても、こんな物を踏んじゃダメとは、イエスは心が狭い。

同じ状況なら、俺は自分の写真を踏まれたって気にしないぞ。心が広いから。


「おそらく、地下8階へ降りるために必要になる道具ね」

まぁ、そんなとこだろうな。

「ちなみに、呪いがかかっている」

とトウ。

盾として使えるが、装備すると大変なコトになるらしい。

くわばらクワバラ。


「これを持っていたということは、あの怪物は松倉重政か勝家がモデルね」

島原の乱の原因を作った藩主か。

そう言えばミズ、あの怪物倒した時に何か言ってなかった?

恨み申すとか何とか。

(せめ)て長門守殿へ一通(これ)恨申畢(うらみもうしおわんぬ)、ね」

そうそれ。


「島原の乱で原城に立てこもったキリシタン側から幕府軍へ、天草四郎時貞の名で放たれた矢文。そこに書かれた文句よ」

長門守である松倉勝家への恨みを申し上げる、という意味だそうな。

そのセリフを言った時のミズは、ちょっと格好良かった。

「惚れた?」

ううん、ちっとも。


「『神曲』ならば、次は自殺者の環だ」

脱線した俺達を、カークが引き戻す。

「自殺した者が奇怪な樹木となって、アルピエに葉を(つい)ばまれているのね」

とキャリー。


俺は手を挙げる。

「はい、コウ君」

アルピエってなんですか?

「鳥よ」

いや鳥って、どんな?

「さぁ」


キャリーはアテにならん。

ここはやはり教授の出番だ。

ミズ先生、お願いします!

「女面鳥身の怪物よ」

あーなんかRPGで見たことある。

「ハーピーという名が有名ね」

それそれ。


「鳥か、剣が届かない可能性があるな」

冷静なカーク隊長。

「コウ、"火矢"の巻物をできるだけ用意しろ」

了解。

「スコット、前衛に入れ。ナタリーは待機」

これにて解散。


--


キャリーは米軍パーティ唯一の文系なのに、アテにならんなー。

「私はほら、文学は専門外だから」

ミズだって専門は歴史だ。

「歴史と文学は密接に結びついてるもの」

そうなのか。

何か騙されてる気がする。


じゃぁキャリーは何が専門なんだ?

「心理学と神学なら任せて」

むー。

じゃぁキャリー先生、質問。

「はい、コウ君」


なんで自殺は罪なんですか?

「神様がそう決めたからよ」

いや、それ答えになってない。


「コウは頑なね。信仰はまず信ずる心から始まるのよ」

そもそも始めたくナイ。

「しょうがないわね。特別に講義してア・ゲ・ル」

お願いします。


キャリーと2人で会議室に入る。

ナタリーは、全体的には細いのに、出るべき処だけ出てるマーベラスな体型。

一方キャリーは、身が詰まってぱんぱんに張り詰めた感じなのに、ウエストや足首なんかは細いというファンタスティックな体型。

どっちも大好物です。

できれば、ぴっちりしたYシャツにタイトスカートで、個人授業してほしい。

迷彩服姿なのが残念だが、張り詰めた部分は少々サイズが合っておらず、それはそれでご褒美です。


--


「古代ヨーロッパでは、地域ごとに都市が発達して、ある都市は競争に敗れ、ある都市は合併されていったわ」

キャリーの身体も、部分ごとに発達してます。俺の心の中では、理性と本能が競争して理性が敗れそうです。


「さてココに」

とキャリーは、自分の右の迷彩服を突き上げてる膨らみを指す。

「自殺を罪としてる都市があります」

うんッ、ある!


「コッチには」

と左ポケットが弾けそうになってる部分を指す。

「自殺を許してる都市があります」

あるねー、あるよー!


「飢饉や戦争など、悲しいことや苦しいことも起きます。そんな時この2つの都市は、どっちが人口が多くなるでしょう?」

どっちも欲しいです!

あ、いや。

自殺を罪としてる都市?

悲しい時も苦しい時も死なずに生きようとするから。


と、俺はキャリーの右胸を指す。

「正解!」

キャリーは俺の手を掴み、右のむっ…むねっ!

やーらかかった!


「左の都市は右に比べ、小さくなってしまいます」

いや、それはイカン!

おっぱいは大きさもさることながら、左右のバランスも大事だ。

こんな奇跡のバランスを保ってるキャリーの左おっぱいが小さくなるなんて、許せません。


「もしくは右の都市に支配または影響され、自殺が罪と教えられて人口が増えます」

それならバランスが保てる。それがヨイ。

「様々な思想・文化が発生し、戦ったり飢饉が起きたりして、次第に有利な"自殺が罪"という都市が多くなります」

両方のおっぱいと、お尻、太ももまで、自殺が罪という都市になってしまった。

自殺を許す都市はもう、おヘソだけだ。


えーと、それって。

自殺を許す文化を持ってた都市は、滅びてしまったってこと?

「そう、もうココだけ」

おヘソの部分も、そこはそこで捨てがたい。

でもやはり、自殺が罪の部分が優勢だ。大いに優勢だ。


「多くの人が"自殺は罪"と思うなら、それに沿った宗教が広まりやすいわ」

急に雰囲気が変わった。

「自殺は罪じゃない、そういう宗教や社会もあったと思うわ」

でも、とキャリーは言う。


「そういう社会は競争に負けて、全て滅びてしまった」

だから、現代の日本も"自殺は罪"という社会になっている。

そうキャリーはウインクして、講義を締めくくった。


なぜ自殺が罪なのか、そこの部分は何か詭弁で誤魔化された気がする。

だが、ぶっちゃけそこはどうでもヨイ。

キャリーは素晴らしい先生だ!

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