呑み会 十七次会 -営倉-
うー
呑みすぎである。二日酔いである。気持ちワルイのである。
昨夜の米軍主催パーティの華やかさから一転、俺が居るのは営倉の独房。
そういえば、綺麗ドコロの女性自衛官が隣の房に入るという話はどうなったのか。
「なによ、私じゃ不満だとでも?」
ミズが二日酔いの頭を抱えながら言う。
いや、だってモゴモゴ。
まぁ、他の女性自衛官に、こんな二日酔いな状態を曝すワケにはいかない。
ひょっとしたらこれが縁で、どうにかなっちゃうかも知れないから。
ウエディングベル、鳴らしちゃうかも知れないんだから。
二日酔いを覚ましたシャキっとした俺を、未来のお嫁さん候補には見て貰いたいし!
「夕方になったら、交代でナツが入ってくれるわ」
次がナツ。不満とは言わんが、どうせなら新たな出会いが欲しい。
だが、営倉入りは3日間。
2日目、3日目で、合計4人の女性自衛官との新たな出会いが待っている。
「その次はタダが入るらしいわ」
はい?
あのーミズさん、綺麗ドコロの女性自衛官ですよ。
男はお呼びじゃないですよ。
「ああ、あの話ね」
そう、その話。
「あれナシ」
ナシ?
あのーミズさん、冗談はヨシ子さん。
「昨夜、貴方がおっぱい星人だって通達が米軍から回って、司令が禁止令を出したの」
なんですって!?
俺は混乱した。錯乱と言ってもヨイ。
司令が禁止令って、そんな駄洒落は止めなシャレ。
嘘だよね。
「まぁ、あんな大勢の前で叫ばれちゃ、隠しようも無いわねぇ」
ナァアアアツゥウウウウッ!!
--
「あのさ」
…
「そんな、アカラサマに無視しなくたってイイじゃん」
…
「アタシ、酔って覚えてないんだけど」
…
「ひょっとして、怒ってる?」
ひょっとして?
怒ってる?
俺は心の中で叫ぶ。
否!
ひょっとしない!
怒るなんて生易しいモノじゃない!
「あ、そうだ。この前ミズが言ってた好きな人にナシ付けてあげるよ!」
うッごぎぐげッ
ナツ。
「なに?」
その話、忘れたら許してもいい。
「わかった!」
ぢぐじょぉおお…
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「じゃーん」
ナタリーが営倉のドアを開けた時、俺はパンツ一丁で身体を拭いていた。
だって後は男しか来ないって、ミズ言ってたもん!
ナタリーが来るなんて聞いてなかったもん!
「トウに代わって貰ったの」
言って欲しい。
そういう大事なコトは、ちゃんと事前に伝えて欲しい。
伝わったかどうかを、しっかり指差し確認して欲しい。
「だってビックリさせたかったの」
ビックリした。
もう魂が消えるかと思うくらい、ビックリした。
「身体を拭いてた途中だったんでしょ」
うん。
「拭いてあげよっか?」
えええッ!
災い転じて福となる!
それとも、とナタリーは恥じらいを含んだ視線で
「私を拭いてくれる?」
ナタリーの手が、自分の胸元に伸びる。
第1ボタン解除!
第2ボタン解除!
「ごめん、遅刻しちゃいました」
第3の男タダ登場!
きぃー
無言で営倉の扉を閉めるタダ。
ちょっと待ってタダ!
誰かに告げ口とかしないよね!
カムバック! タダ。
話せば分かる。分からせてみせる。
「あ、あれ? トウの時間、ここじゃ無かったの?」
そういえば、ミズが言ってたのはタダだったような気が。
「ちょっと拙そうだから、私帰るね。bye!」
え、ナタリー。そんな。
タダは戻って来なかった。
トウは顔も出さなかった。
隊長は経歴に傷が付くのを皆が止めた。
るー




