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ダンジョン&第16普通科連隊ズ  作者: tema
第六圏 異端の迷宮
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第六圏 異端の迷宮1 -色彩-

地下5階の一番奥。

そこには地下6階、ディーテの市へ降りるための門がある。

だが、その門は堅く閉ざされ閂がかけられている。

はずだった。


なのになぜ、門自体が無くなっているのか!

説明を求める。

これでは天の岩戸作戦が発動できない。

門の向こうには、下へ向かう階段が大口を開けて待っていた。


物事には常に明るい面が在る。俺はそっちを見る男だ。

今回の一件だって、ウズメ役を誰がやるのかという問題があった。

もしそれが、ミズやナツだったら。

仲間として、同じ分隊の一員として、彼女らにそんな真似はさせられない。


可哀想である。貧…ボリューム的に、そして年齢的に。

回避できたことを喜ぶべきだ。

「コウ、残念そうね」

貴女のためを思って喜ぼうとしてるのに、ミズのイケズ。


「降下する」

隊長の指示に従い、俺達は地下6階に足を踏み入れた。


「これが、ディーテの市…」

ミズが呟く。

今までの石造りの通路とは異なり、其処は色彩に溢れていた。


通路の壁に、天井に、様々な彫刻が施され、色鮮やかに染められていた。

扉も彫刻され、白く染められている。

日本でも西洋でも無いデザイン。

「注意しろ」

低くナツの声がした。


我に返る。

此処は迷宮内だ。一瞬の油断が命取りになる場所だ。

もし仮にモフモフのウサちゃんが出てきても、可愛えーとか呆けててはイケナイのだ。

でももしバニーちゃんが出てきたら、俺は自信がない。


「前進する」

隊長の指示に従い、俺達は地下6階の探索を始めた。


--


「これはまた、迷うな」

トウが言う。

「一旦、引き返してまた潜った方が良いのでは?」

タダは慎重派である。

「この辺りは、見るからに使えなさそうだから捨てちゃえば?」

一方ミズは乱暴である。


怪物が持つ箱の中には、金貨の他に武器・防具が入っていることがある。

地下6階で解錠した箱には、それら武具が大量に入っていた。

数回の戦闘を行った結果、持ち切れない程の数になっている。


「後衛の呪文残数は?」

隊長の問いに"半分以上残ってる"と後衛3人から返事がある。

通常なら、まだ探索する状況だ。


「ミズの意見を取る。日本的な武具を一部捨て、前進する」

鎧兜や日本刀という時代劇に出て来そうな武具は、前衛3名とも装備できない。

持ち運びはできるのだが、手足の素早い動きができなくなるのだ。

今は灰になってるカツだけが、日本刀を扱えたと聞いている。


--


扉が開き、閉まる。

目の前にローブを纏った姿が見える。

怪物だ。1体だけだが、この姿は魔術師の呪文を使う危険なヤツだ。


ir-stem(沈黙)

タダの詠唱が終わらぬ内にナツが踏み込み、長剣を逆袈裟に切り上げる。

血が迸り、怪物は動きを止めた。


ん?

血が出たということは、悪魔か。

ひょっとして、首を持ち帰らなきゃイカンのか?

やだー


俺は怪物の屍に近寄り、念のため胸に止めを刺した後、剣先でフードを上げた。

10代前半と思われる少女の顔が、現れた。

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