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ダンジョン&第16普通科連隊ズ  作者: tema
第五圏 憤怒の迷宮
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呑み会 十二次会 -暴走-

「さて、難しい話は終わったかな?」

マッコイがやってくる。

いや、確かに難しい話は聞いたけどさ。

納得いかん。


聖徳太子が救世主(キリスト)だとか言われてもねー

"和を以って貴しとなす"が信仰だとか言われてもねー


「まぁキャリーの意見が、俺達全員の意見ってワケじゃない」

やっぱ偏った意見なのか。

「ただ俺も、心の何処かで日本人を恐れている--いや不気味に思っている」

マッコイ、お前もか。


「気を悪くしないで欲しい。俺は日本が好きで長く住んでるし、日本人の友人も沢山居る」

だが、とマッコイは言う。

「日本は確かに安全な国だ。人々も優しいし、米国のどの都市と比べても暮らしやすいかも知れん」

そう。だから俺達は宗教などいらないと思ってる。


「俺の友人達も、各個人は間違いなく良い人間だ」

俺の肌が何色だろうが、気にもしないしな。とマッコイは黒い肌を見せびらかす

確かに人種差別も無い。ほとんど。


「だが、日本社会という集団になると、俺の理解を超える」


マッコイは軍人として、日本の歴史を学び、調べたそうだ。

「70年前、日本は暴走した」

それは、そうらしい。俺は良く知らないが。

「全てを、国民全員の命さえも戦闘につぎ込もうとした。熱狂的に」

進め一億火の玉、か。


「俺の親しい友人、彼ら彼女らとそんな暴走や熱狂は、どうしても繋がらん」


「そこまで暴走できる理由が判らない。それが恐ろしいし不気味なんだ」

その理由を宗教に求めたのが私、とキャリーが口を挟む。

「皆が話し合って"鬼畜米英を竹槍で倒せ"と決めたから、それが正義になった--ってね」

んなワケあるか。


「ま、今は敵じゃない」

マッコイがジョッキを掲げる。

「宗教はともかく、日本のビールが美味しいのは正義よ」

キャリーもジョッキを掲げる。

「タマニハびーるモ美味イ」

スコットもジョッキを持つ。

乾杯~!


「日本はビールも美味いが美人も多い」

うム、それはその通り。

「そして、歳をとっても衰えを感じさせないな。日本側の僧侶の人とか」

ミズのことだな。ただ歳の話は厳禁だぞ。

「モウ十何歳カ若ケレバ、ネェ」

だからスコット、歳の話は拙いって。


決してミズの前では歳の話をしないこと!

そのことを3人に約束させた。

怖いから。俺が。


陸上自衛隊(JGSDF)の女性隊員も、かなり美人ぞろいだよな」

「日本ノぱーてぃニモ、モウ1人、女性ヲ入レタラドウダ?」

ちょっと待った。

スコット、何を言う。

「いや、僧侶の彼女1人だけ女性ってのは良くないぞ」

マッコイ、お前もか!


分隊(ウチ)の戦士、隊長じゃない方を何だと思ってるのか。

「若いが、かなり優秀だと聞いたぞ、()は」

()ハ、侍ノ子孫ダッテ噂ヲ聞イタゾ」

俺は説明した。


かくかくしかじか。


マッコイとスコットは目を真ん丸にして聞いていた。

「ひょっとして、動きに邪魔だからサラシを巻いてる?」

マッコイ、そんな事を本人の前で言ってみろ。

酷いことになるからな、主に俺が!


こうして陸自vs米軍の危機は、俺という優秀な男により回避されたのである。

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