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【二十六日目】
【二十六日目】
幻覚だとは分かっている。
自分の皮膚がどろどろに溶けて、筋肉がどろどろに溶けて、骨がどろどろに溶けて、内臓がどろどろに溶けて、脳みそがどろどろに溶けた幻覚。
見ているだけでも非常に気分が悪くなるだけの幻覚。
ダウン系の幻覚。
しかしながら、何事にさえも一欠けらの楽しさを見つけるのが俺の性分なので、非常にポジティブに楽しくさえ感じた幻覚。
体がどろどろに溶けるって、なかなか滅多にできない経験をさせてもらいました。古今東西どんな拷問よりもキツイと思う苦痛がおまけでついてくるけど、スライムになった気持ちを体感したのは、おそらく世界で俺だけじゃね? ギネスに乗るかも! ――――って、何の世界記録だよと一人ツッコミ。世界で一番溶けた人間の記録かね? やっぱり訳わからん。
いま見ている世界が現実なのか、幻覚なのか、それさえも訳わからん。
俺が言っていることが俺なのかも訳わからん。




