【十七日目】
【十七日目】
夜中になって金髪美女さんが目を覚ました。
二日間にわたる看病でウトウト気味の俺に、弱々しい声をかけらたことで、俺は彼女が意識を取り戻したことを知った。
ちなみに現在地は洞窟だ。家跡地から北に四百メートルの場所、森と崖の境目に位置する洞窟で、高さ平均が二メートルほど、奥行き三メートル、横幅二メートルほどの、拠点にするにはかなり都合のよい洞窟なのでそこで看病をしている。
金髪美女さんは弱々しい動きで寝ている上半身を起こした。立ち眩みがしたのか、それとも貧血か、予想以上に体が動かないのか、頭を手で抱え倒れそうになったので、俺は慌てて上半身を支える。「大丈夫か?」と言ってみたが、彼女は短く弱々しく呟くように「リヴァ」と答えた。
…………。
…………。
…………。
なんとなく予感はしていたけれど、やっぱり言葉は通じない?
おそらく金髪美女さんは肯定の言葉を口にしたはずなんだけど、俺が知っている言語にそんな言葉は存在しない。英語ではないし西欧圏の言語でもない。アジア圏の言語やアフリカ圏、中南米圏はたくさんの言語があり、そのうちのいずれかの言語という可能性はなくもないが、見た目西欧人の彼女が日常的に使う言語としては違和感があった。なので、俺個人的な意見とすれば、金髪美女さんが使う言語は異世界言語ではないだろうか。
しかしそれは置いといて。
彼女は弱った体で無理に立ち上がろうとしていたので、俺はそれを支えようとした。
だが!
運命の悪戯と言うべきか、必然と言うべきか!
彼女を温めていた綿の塊は重力に従って下に落ちて、彼女は生まれたままの姿を俺の前に晒すことになった。
…………きゃー。
俺は金髪美女さんから目を逸らしたが、俺が最後に見た彼女の表情は、キツそうな顔に似合わない、きょとんとしたあどけないものだった。




