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設問①-2

▼登場キャラ簡易説明▼

主人公 (?):一馬/黒漆

2話目でようやく変身。

そのくせ本作のコンセプトはは「極力変身しない変身ヒーロ」…。

能力は、「わりと何でもあり」詳細は、次回以降です。


ヒロイン(×):ゴスロリ娘

正式名は不明。実はまだ決まっていない。

褐色銀髪ロング黄眼ゴスロリ娘。

けど名前はまだ未定。ヘタをしたら最後まで出てこないかも知れない。

司会「本作第二話の冒頭からすまない。完結に説明しよう。本作の主人公(仮)斉藤一馬は悪魔憑きである!!」

司会「悪魔合体事故的なステキな超人、ソレが斉藤一馬であるっ!!」

司会「では、その変身プロセスを生暖かく見てみよう!!」

タンッ♪ と軽い音を立てて、13階建てのビルの屋上を蹴った一馬は、絶叫する。

業着ごうちゃくッ!!」

司会「そのキーワードを元に、彼を構成する物質は、0.00000001秒で現世うつしよ幽世かくりよの概念が裏返るっ!」

司会「つまりは、限りなく幽体に近い存在となるのだっ!」

司会「正に無敵! その第一の能力は壁抜け!」

司会2「まあ便利♪」

司会「だろぉ? コレで片思いな彼女の部屋も、お風呂も、自慰も、のぞき放題ってことさ!」

司会2「ワァオ♪ 卑猥! ……でも、お高いんでしょ?」

司会「ノン♪ お安いもんさ」

司会2「お幾ら万円?」

司会「なんと初回限定一回限り、魔界大特価の”魂”たった1個!」

司会2「わぁお♪ おっとく??♪」

司会「そうだろ? ”魂”の価値がいまいち分からないバカな人間には、オススメってことさっ!」

司会2「これで今日からアナタも超人♪」

司会「電話番号は、CMの後で。CMなんて、無いけどね!」

司会2「戦えっ! 一馬っ! 踏ん張れ、一馬っ!! 実は変身ワードなんて無くても変身できるけど、ソコは礼儀だ! 斉藤一馬!! あと、ソロソロこういうのキャラ的にきついぞっ!?」

司会「だったらやめなよ、ガールッ?」

司会2「だって、極力文字数削るために色々工夫してるんだよ? 地の文一切ないテキスト! 20行オーバッ!!」

司会「ガ、ガ??ル?」

           ◆◆    

「……。ふむ……簡潔に言えば、こんな所かな?」

と、まあ、一人二役……途中では、ダンダンダンッ! と無意味にコンクリを踏み叩いて。

果てには、屋上の角っこで、見事に9回転スピンを果たして。

一馬を見送る形で屋上のヘリの上で、外国の胡散臭いTVCMよろしな一人芝居を終えたゴスロリ娘は、コホンッと咳払いをする。

ゴスロリ娘。

少し朱の入った長い銀髪に、華奢な肢体は褐色のそまり、その白を基調にしたゴスロリ姿も相まって、どこか浮き世離れした雰囲気を受ける。

それ以上にエキセントリックな行動が目立つのが、この何かだ。

一度髪をかき上げ、その隙間から覗く琥珀色の瞳を眼下の銀行に向ける。

「設問①”(困ったちゃんの銀行強盗+銀行)×キミ=?”さて、一馬君、どうする?」

ニタァァ……ッと、相変わらずの”悪魔的”笑みを浮かべつつ、ゴスロリ娘は、銀行強盗が入った銀行の周囲を見渡す。

「警官隊、機動隊、加えて特殊部隊も揃ってるね……事件発生から、わずか42分で……」

……。

「ふむ? はて? さて? 何故に?」

不意に、ゴスロリは、「はてな?」と首を傾げる。

「別にバカにするわけじゃないけど、この国の警察ってこんなに迅速だっけ?」

書類や許可書にあたる情報が電子的になっても、書類的な物や判子的な物のやり取りは、そうもスムーズに進むモノだろうか?

「まっ、いっか♪」

あ、放棄した。

「ソッチの方が、面白そうだし!」

何か疑問を感じたら、面白い方を選ぶ。

こういう性格のヤツである。

「だって、予想外のハプニングがあった方が楽しいじゃない♪」

ケラケラ……と笑いながら、もう一度眼下を見渡す。

「さすがボク、中々にいいアングルを見つけたもんだ♪」

ここからならば、工夫次第で銀行の中もよく見える。

「……まあ、ボクのは必要ないけど」

事も無げに言いつつ、もう一度ニィイイ……ッと笑う。

「さて、一馬君? 初めての問題、どう答える? 今まで、散々ばらばら小テストをしてあげたんだから、ねぇ?」

ニギリィイイイ……っと笑う。

それは普段”ソレ”がする”悪魔的”笑みではなく、ひどく”人間”らしい物だった。

踏ん張って、妬ましくて、見上げる笑み、だった。

と不意に、ゴスロリ娘の背後で、ガチャリ……ッと音がする。

「ん?」

今の音は、この屋上の出入り口のドアが開いた物だとは理解出来る。

しかし、誰がココに何のために来たのかは、謎だった。


           ◆◆


その4秒前。

タンッ! と軽い音を立てて13階建てのビルの屋上を蹴った一馬はそのまま飛翔する。

業着ごうちゃくッ!!」

その最中で叫ぶ。

本来は、そんな言葉を口にしなくても変身は出来るのだが、あえて口にする。

口にしなければ、やってられない。

しかし口にできたならば、何だって出来ると理解しているから、一馬は変身する。

そして、一瞬にも満たない間隙に起こった変化、劇的だった。

瞬時に全身が無数の泡に変化し、その全てが内側から弾けて、その中に収まっていたものが露出する。

表が裏に。白が黒へと。

現世と幽世の物質が文字通り”裏返った”。

刹那に完了する変身。

そしてその後には、その前まで一馬がいた空中には、一つの異形が存在した。

体長は180センチ近くはある人間に近い体躯。

しかし、”近い”だけであって、決して人間ではない人外。

どこかオオカミを彷彿させる赤黒い結晶のような、パーツで構成された外骨格。

肘から下は、その細身の体躯とはアンバランスと思える程巨大で先端には凶悪なかぎ爪。

二足歩行を想定したフォルムながら、膝関節は逆関節を描き、大型の獣の脚を連想させる。

頭部は後頭部から長い白髪が伸び宙に流れる。

辛うじて知能を感じさせるならば、切り開いたような真紅の双眸と、首に巻いたボロボロのマフラーだけだった。

 

魂骸外装こんがいがいそう黒漆くろうるし

 

一馬からこの力を引きずり出した存在が、その姿から命名したソレが、この存在の名前だった。

「……」

わずか0.00000001秒で変身を終えた一馬は、いや黒漆は、そのまま空中を蹴る。

常識ならば、ただ虚しく宙をかすめるその足裏が、ガゴッ!! と音を立てて、空間自体を蹴る。

そのまま、銀行の窓を目掛けて、黒い弾丸と化した黒漆は、

飛翔疾走を開始。

 

コンマ7秒後には、その視界をガラスが占領する。

普通ならば、その後に訪れるのは、盛大な激突音と粉砕音を纏った衝突エネルギーの報復だ。

 

しかし、それすら無視して、黒漆は銀行の外壁を担っているガラスを音も無く透過を果たし、銀行のフロアになんの衝撃もなく着地を果たす。

「解除」

無事、目標地点に到着したと判断した瞬間に、黒漆は、その装甲を解除し、一馬に帰還を果たす。

かなり強引で常識外な方法であったが、銀行を囲う警邏の網目は愚か、銀行内の意識の隙間をすり抜けて、事件の中心に降り立ったのだ。 

 

そして……。

「な……んだ。コレ?」

直後に一馬は、眉をしかめ事になる。

 

加えて。

同刻同時。

「なんだい、キミたち?」

先程まで一馬がいたビルの屋上で、銀髪褐色のゴスロ リ娘は、ニッタリ…と口元を緩めていた。

 

設問①・途中回答:無し。



次回から本気出す!

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