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設問①-1

舞台は現代? 日本? 地方都市?

を舞台に? ヒーロー未満の「セイギのミカタ」?と、謎のゴスロリ娘との「なんとなく」笑えるヒーロー(未満)モノ? と、毒。

~5回で1話完結、短編モノです。お時間のある時にでもお気軽に、どうぞ。


主人公 ?:斉藤一馬さいとうかずま :見た目は子供、頭脳も残念子供。日々、何かと戦わされているヒーロー未満。趣味は料理と子守。好きな物は日曜朝のヒーロータイムと、ナス料理。嫌いな物は、泣き虫と父親(故人)。


ヒロイン×:ゴスロリごすろりムスメ:悪魔的に笑う悪魔のような何か。とりあえず、今好きな物はみたらし団子。明日はエクレアかもしれない。けど口調は辛口。好きなタイプは、家庭的で包容力のある……なんて無視して、「経済力」と「権力」があって「性欲」の無い何か。嫌いなモノは、今嫌いな何か。嫌いなタイプは、金の無いやつ&下半身の脳みその方が元気なヤツ。趣味はチャットとブログとツイッターでネットアイドルきどり(「お気に入りトータル現在17万3456人)。「性欲のない富豪と権力者募集中♪」。趣味、死なない程度で言葉責め。

現代、日本、とある地方都市。

とあるビルの屋上の、転落防止用の外側での、とある会話。

「設問①……とある所に、困った人がいました」

「”困った人”? ソレ、お前のことだろ?」

「困った事に、困った人は困っていました」

「……聞いてる?」

「困った困った困った困った困って言ってます。正直周囲に人がいたら”ウゼッ!””そんな事言われても困る”レベルに困っています」

「あっ! ソレ、オレか? オレのことか? 今、すっごく困ってる上に、殺意まで沸いてきたんだけど?」

「困った事に困った人は困ったしか考えられません。どっかのアホより困った人です」

「……死ぬ? なあ、今、死にたい?」

「黙れアホ」

「……」

「心して、暇なら耳、かっぽじって聞きなよ、アホ。その困った人は本当に、「自分が困った」事しか考えられなく、他の事なんてどうでもいい状態になっています」

「誰だよ、ソレ?」

「けどもし、その人に手を伸ばすモノがいたら、どうするでしょう?」

「そりゃ……」

「困った事に困った人の思考は、困ったものが詰まってパンパンに膨れ上がった風船です。そんな風船がに針穴ほど、外の意見が入ったら、どうなるでしょうか?」

「そりゃ……」

「お、分かる? アホ」

「オレは人間、だからな」

「挙句にアホだけどね」

「だから、誰なんだよ! その困ったヤツ、いや困ってるヤツって」

「んっ♪」

と一方が指差した先。

「銀行?」

ソレは、街角の地方銀行だった。

何気ない、何処にでもある銀行だった。

唯一、他と画期的な違いを上げると。

「……パトカー、止まってるな」

「アハハハハッ! な?んだ。もう、風船に針、刺さっちゃってるじゃん♪」

その銀行は、数台の警察車両でデコレートされた前衛的なデザインだった。

「目測だけで4台だね。いや?、警察官って他にヤクザしかできない人相の人、多いよね?」

ビルの上からその状況を眺めつつ、囁き合う一人と、何か一つ。

「銀行だな」

一方は、まだ声変わりもしていない少年。

「銀行だね♪」

もう一方は、少年よりも少しだけ年上の、中世的な声だ。

「えっと、すまん……困っている人って?」

「設問①♪ (困った人+銀行)×キミ=? だ」

「あ?、なる分かった。んっ!!」

声だけは勉めて明るく。

その実、視線はあさってに泳がせる。

「その困っている人ってのは、あの銀行で人質にされてる誰か、なんだな? な?」

「ぶ??っ! 黙れアホ、現実から目、背けんな、節穴アイめ。その上ハゲッ! むしろ、ハゲさすぞっ!」

出来るだけ、自分に都合のよい方向を期待したけど、ダメだった。

「(そうだった……コイツはいつも)」

コイツは無理難題しか出さない。

ソレを前にオレが苦しむ姿を見るのが大好きなのだ。

「この、悪魔」

「ん、知ってる♪」

ニカリッ、と笑ったのは中性的な声の方。

姿かたちは12、3歳くらいの少女だ。挙句に格好はゴスロリだ。

「じゃあ、問題の続き。その困った人は現在、アソコに立てこもっている銀行強盗」

「うげ……」

逃げたくなった。

ついでに言うと、泣きたくもなった。

「逃げんなアホ、泣くなウザイ。ウザイぞハゲ」

「ハゲてねぇっ!」

「キミの父さん思い出すと、キミ、絶対ハゲそうだけどね」

「オレは、アンナヤツみたいには、ならないっ!! あと、ハゲ馬鹿にすんなっ! ハゲにも都合があるんだ。わかってやれよ……なあ、ハゲに優しくなれよ」

「キミ次第だよ、一馬君」

「どっちが? 今の、どっちの方? 設問? ハゲ?」

「どっちも♪」

そしてゴスロリ少女がキシシ……ッと笑ったその視線の先にいるのは、少年だ。

正確に言うと、今年で15歳。

斉藤一馬。ソレが彼の名前だ。

平々凡々な名前。

外見も、分類するとショタ系、と思えるほど、見た目は幼い。が、15歳。

だがその視線だけは、いやに鋭い飢えが収まっていた。

「改めて、設問①だ一馬君?」

苦々しそうに自分を見つめる一馬に、そのゴスロリ少女はニシシ……ッと”悪魔的に”笑う。

「(困った人の銀行強盗+銀行)×キミ。さて、回答は?」

「パ……」

「パスしたら、ボクの推測だったら5人はGOGOヘブン、かな?」

「なっ!?」

一気に眉を寄せた一馬に、ゴスロリ娘は5回、いや6回、自分の首を切るジェスチャーを見せ、ケケケケッ! と笑う。

「なんで、そんなに死ぬんだよっ! おかしいだろ!?」

「だって、犯人銃持ってるもん。いや?昨今のこの国の治安、悪いね?♪ 政治が悪いのかな? いや、スグに政治のせいにしちゃうヤツが悪いのかな? ほら、悪人って共通項でくくりたがるジャン、キミたちは、さ?」

「知るか……クソったれ」

出された設問の解法は、分からない。

しかし、逃げ出すことは、一馬には出来なかった。

「決まったようだね、一馬君」

選択肢がない。

「だまれ悪魔」

「もう、酷いな?一馬くんは、”ママ”相手には、もっと素直にならないと」

「吐き気がするから、その呼び方はやめろ」

「や?だ♪ おや?」

と不意に、ゴスロリがビルの向こうを向く。

「おっ! ポリスメ?ンが動き出したみたいだね?」

「なっ!?」

「ほら見て、TVのカメラがバックさせられてる。こりゃ、早期解決狙いかな? あ、TVクルー後退するフリして、ベストアングル探してる♪ ビ?バッ報道の自由でなくフリーダム報道♪」

「あ、なら」

それなら、自分がいなくても……。

「けど、参ったな?。さっき警察の無線傍受したけど、警察さんの方、犯人が銃を持っているって、知らないみたいなんだよね?」

「な゛っ!!?」

「犯人は一人、しかも老人って事しか知らないから、あ?GOGOヘブンは2桁行くね。あ、むしろ? イク? 逝っちゃう?」

言いつつゴスロリは、今度は両手を使って計13回、首を切るジェスチャーをして見せてから、ゲラゲラ笑う。

「ヤバ、ウケるっ!! けど、殺されたのってあんまり美味しくないんだよね。一番美味いのは、やっぱじさ……」

「だから、黙れよ」

ゲラゲラ笑うゴスロリ娘を睨みつつ、一馬は13階のビルの屋上のヘリに立つ。

「今回は制限時間つきかよ」

「制限時間は、いつだってあるさ、だってキミ、人間、なんだもの」

苛立った声をこぼす一馬に、ゴスロリはニィ……と笑う。

「それじゃあ、試験を始めようか」

その言葉と共に、一馬はビルから飛び降り……いや、飛翔した。


設問①・途中回答:無し。「もう一回、よく問題を読み返してから先生のところにもってきましょう」



ノンビリまったり変身ヒーロー(未満)モノ、です

エッチィのは、なしです

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