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タイム連打ってなんだよ(困惑)  作者: こすもすさんど


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69話 次の目的地は?

 ジャイアントクラブの魔石と、比較的状態の良い甲殻や鋏の一部などを剥ぎ取ってから、ネオライトへ帰還する。


 ギルドに魔石と素材を提出して依頼達成、その後でギルドカードも提出し――カードの色が黒鉄色から銀色に切り替わる。


 これで今日から俺も銀級冒険者だ。


 アイリスは青銅級の依頼を、シャルルは赤銅級の依頼をそれぞれ単独で受けているが、まだ帰ってきていないようだな。今回の俺の依頼が、比較的近場での戦闘だったからと言うのもあるか。

 まぁいいか、とりあえずはエトナに報告しに行こう。




 今日もシートの上に机と椅子を置いての青空デスクで、エトナは大量の書類を相手にペンを走らせ、印を押し込んでいる。

 一人であれだけの書類を読み込んで整理するのは大変じゃないか、とアンドリューさんに進言したものの、あれでもアンドリューさんと分担しているらしい。

 エトナが商隊入りする以前は、書類関係も全部アンドリューさん一人で切り盛りしていたと言うのだから笑えない。


 まぁそれはともかくとして。


「エトナ、今戻ったぞ」


 声を掛けると、すぐに向き直ってくる。律儀だ。


「おかえりなさい、リオさん。銀級への昇格試験達成、おめでとうございます」


「おいおい、失敗報告かもしれないのに、気が早いぞ?確かに達成してきたが」


 まだ結果報告もしてないのにおめでとうございますを言われてしまった。


「【鑑定】で確認しましたので、ご心配なく」


「あぁ、そう言うことな」


 俺の口から言うよりも先に【鑑定】スキルで確認したようだ。便利だな、【鑑定】。


「銀級になりました、と言うことで。ジャイアントクラブの討伐依頼も達成だ」


「お疲れ様です。……リオさんくらいの実力なら、金級への飛び級も可能だとは思うんですけど」


「無茶言うな。金級で受けられる討伐依頼って言えば、騎士団の討伐隊の一個中隊が必要なくらい危険な魔物がほとんどだぞ?」


 白銀級のひとつ手前だけあって、食物連鎖の上位に位置するような――『グリフォン』とか、『ギガース』とか、そんな奴らばかりだ。さすがにそんな化物どもの相手をしろと言われても……いや、倒せるかもしれないが、めちゃくちゃ大変だろう。

 それに、


「今日銀級に上がったばかりだし、金級への昇格試験を受けるにせよ、当分先のことだ」


「それはまぁ、そうですが。リオさんならそう遠くない内に金級へ昇格されそうです」


 そう遠くない内に、ねぇ。

 それって何年後だろうなぁ、と苦笑してから。


「じゃぁ、俺は今から鍛冶屋の方に行ってくる。今日はジャイアントクラブが相手だったし、剣を"診て“もらいたいからな」


 そんな無茶な扱いはしていないはずだが、念のためと言うものだ。万が一、刃毀れや罅でもあろうものなら、戦闘中に折れる可能性もある。


「分かりました、お疲れ様でした」


 ぺこりと一礼するエトナに見送られて、ネオライトの鍛冶屋へ向かう。





 結論として、俺のロングソードは二日ほど鍛冶屋に預けられることになった。


 鍛冶屋に"診て“もらったところ、どうやらだいぶガタが来ているとのことだ。

 手入れを怠ったつもりはないし、ジャイアントクラブが相手でも、弾き返されるような部位を狙ってはいなかったんだが、……やはり暴走したグリードとの戦いが原因か。あの贅肉、結構硬かったからなぁ。


 修復ではなく刃を新しく入れ換えてもらうことにした。 

 その際に追加料金を支払って、一回り良質な刃にしてもらうのだ。

 銀級に上がり、これからも魔物との戦いも激化することも考えれば、必要投資だ。


 そんなわけで、明日と明後日は休みにしようかと考えていたら、


「おぉ、リオ。ここにいたか」


 鍛冶屋を後にしようとしたところで、アンドリューさんが声を掛けてきた。


「エトナから聞いたぞ。銀級への昇格、おめでとうさん!」


「はは、ありがとうございます」


 ちょっとしたことでも、自分のことのように喜んでくれるアンドリューさん。この人ほんとにいい人だよ。


「もしかして、それが言いたくて俺を捜してたんですか?」


「うむ。まぁ、それだけじゃなくて、今後のことを先に伝えておこうと思ってな」


 今後のこと。

 恐らく、ネオライトの次はどこへ向かうかとか、そう言う話だな。


「前に……カイツールにいた時に話したと思うんだが、オレは元々帝都出身だったのは覚えてるか?」


 アイリスも含めて三人で晩酌に付き合った時のことだ。その時に、"黒い虹色の鱗“のことも教えてもらったっけな。


「はい、覚えてますよ」


「こうして旅を始めてもう五十年だが、十年か十五年に一度くらいは帝都に帰っているんだ。で、もう分かったと思うが……」


「次の目的地は、帝都……里帰りですか?」


「ハッハハッ!そんなところだ!」


 帝都への里帰りと言うのは分かるが、しかし懸念もある。


「けどアンドリューさん、ここから帝都ってかなり遠いですよね?」


 ここから近場の海路を使っても早くて二週間はかかる距離だ。


「おぅ。だからまずは、ここから南下したところにある港町の『メルキューレ』へ向かう。そこからは船旅になるな」


 なるほどな。

 港町経由で帝都へ向かうので、ひとまずの次の目的地は、その港町か。

 ネオライトまでは来たことはあるが、そこから港町へは初めてだ。


 それが俺の目的だとは言え、どんどん王都から離れていくなぁ……ルイン達と"また会う“のは、当分先になりそうだな。

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― 新着の感想 ―
次は帝都かぁ。 どんなところだろうねぇ。 前来た時と比べていろいろ変わりすぎてて「テーマパークに来たみたいだぜぇ」な事になってなければいいですが(ォィ
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