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24. ローランド帝国宰相ガンマ・ロールス

 

「何だと! また、計画が潰されただと!」


 カーランド城から戻ってきた、密偵からの報告を受け、ローランド帝国宰相ガンマ・ロールスが青筋立て怒っている。


「はい。どうやら、カーランド城で飼ってる猫によって潰されたようです……」


 密偵が、ガンマ・ロールスに、潰された理由を説明する。


「ね……猫だと?!」


 原因が猫と言われて、流石にガンマ・ロールスは驚いてしまう。


「はい。その目で見た者の話によると、カーランド王国宰相リーフが、子猫の後を追い掛けてたようなのです」


「何故、リーフは、子猫を追い掛けていたのだ?」


 ガンマ・ロールスは質問する。


「さあ。猫好きだからじゃないですか?

 宰相のリーフは、その子猫を城で飼うと、大々的に城の者達に通知してたみたいですから」


「そ……そうなのか……」


 ここまで来ると、ガンマは困惑を隠しきれない。ガンマは、カーランド王国の宰相リーフを、好敵手と思って、ある程度認めていたから。


「そして、リーフが、子猫を追って入って行った部屋が、たまたまセリカ姫の部屋を爆破する作戦を話し合ってた部屋で、そしてたまたまそれを聞いたリーフが、問答無用でその部屋に居た者達を、全員、殺してしまったのです!」


「そんな事が、本当にあるのか?」


「はい。その部屋に向かってた密偵が、子猫が部屋に入っ行く様子と、子猫の後を追い掛けてたリーフを目撃してますから、間違いないですね。

 その目撃した密偵も、もう少し早く会議が行われてた部屋に到着していたら、間違い無くリーフに殺されていただろうと断言してます」


 直接、見た者がいたなら真実なのであろう。だがしかし、そんな事が本当にある事なのか?

 私なら、密偵を捕まえて、敵の情報を聞き出そうとするのだが……。


「それにしても、普通は、スパイを見つけたなら、生け捕りにして、尋問するとか色々あるだろう……。

 見つけて、即、殺してしまうなど、カーランド王国のヤリ手宰相と言われているリーフに限って、そんな事あるものなのか?」


 同じ宰相として、リーフを評価してたガンマは、首を捻る。


「最近、リーフは、ローランド帝国との戦争で、焦燥しきってるという情報が入ってきてます。

 オットン騎士団長が、我らの罠に嵌って大怪我し、戦線から離れた事や、カーランド王の毒殺によって。

 まあ、それも、セリカ姫が、魔の森からエリクサーも持ち帰るという有り得ない奇跡で、オットン騎士団長もカーランド王も復活してしまったのですが、その心労は測りしれず、見えない精霊が居ると言って、城の至る所で土下座したり、城で猫を飼うとかいう奇行を宣言したり、相当、精神を病んで居るようですので……」


「セリカ姫が、魔の森でエリクサーを手に入れるという奇跡が起こったのを差し引いても、カーランド王国の要である宰相リーフには、一応、ダメージを与える事に成功していたのか……」(ローランド帝国からは、全くのノーダメージ。受けているとしたら、森の精霊さんから)


「ハイ。精神的ダメージが大き過ぎて、スパイを皆殺しにしてしまったと思われます……」


 密偵の男は、悲愴な顔をして言う。

 無理もない。何十年も計画的に、カーランド王国にスパイを送り込んできたのだ。

 それなのに、子猫と、とち狂ってしまった宰相リーフに、殆ど、全滅に追いやられてしまったのだ。


「カーランド王国に潜伏させてるスパイの大半を殺されしまった事は問題ない。本来なら、捕まってしまったスパイは、コチラの手で情報漏洩を防ぐ為に、手を打たなければならない筈だったので、カーランド王国が私達の代わりに殺してくれて助かったぐらいだ」


「しかしながら、カーランド王国の内から崩壊させるという計画は失敗してしまいました。しかも、無能と思ってたセリカ姫と、子猫と、頭がおかしくなったリーフによって……」


「ああ。もう、内から崩壊させる作戦は無理のようだな。外からの攻撃に切り替えなければ……」


 本当に、つい最近までは、カーランド王国を内から崩壊させる計画は上手く行ってたのだ。

 戦場で目障りだったオットン騎士団長を罠に嵌め戦線離脱させ、カーランド王も、毒と呪いにより、死に至らしめた。


 全てが狂ったのは、セリカ姫が魔の森に向かった所から。

 それに関しても、しっかり手を打っていたのだ。


 絶対に、エリクサーを持ち帰る事など不可能だと思っていたのだが、万が一の事を考えて、セリカ姫を守る護衛騎士に、ローランド帝国が送り込んでいたスパイをねじ込んで、セリカ姫の暗殺を試みた。


 だがしかし、セリカ姫の護衛騎士に降格させられていたオットンに、ローランド帝国が誇る手練のスパイが全滅させられるとは思ってもみなかったのだ。


 これは、完全に、オットンを侮っていたこちらのミス。

 まさか、魔法が使えなくなっていた魔法剣士に、ローランド帝国の手練のスパイを全滅させてしまうとは思わなかったのである。


 やはり、英雄は、英雄という事か。


 計画が狂ってしまった、ローランド帝国の凄腕宰相ガンマ・ロールスは、新たにカーランド王国を落とす為の策を練り直すのだった。


 ガンマ・ロールスは知らない。ガンマ・ロールスの全ての策は、実は見事に成功してた事を。

 護衛騎士に降格させられていたオットンも、魔の森で、ローランド帝国の手練のスパイの手により、本当は暗殺に成功してたのだ。


 だけれども、全て、森の精霊さんによって、覆されてしまっていたのだ。


 一応、ガンマの元にも、森の精霊の情報は入っているのだが、カーランド王国に送り込んだ密偵の誰もが、精霊を目撃してないので、ガンマも、本当に、カーランド城に精霊が居るとは思っていない。


 それどころか、カーランド王国宰相リーフの頭がおかしくなったと勘違い。

 この勘違いを正さなければ、これから考える策も全てが失敗に終わってしまうであろう。


 それぐらい、森の精霊さんはチートなのだ。

 森の精霊さんは、今のお城生活を、相当気に入っている。

 セリカ姫と、マリンとイチャラブ。石鹸で洗いっこ。


 毎日、無くなった筈のチ〇コを勃起させ、とても幸せな日々を過ごして居るのである。

 その幸せな日々を乱す者は、何者であっても、森の精霊さんは許さないのだ。


 ある意味、欲望に忠実。

 そう、今は、ドラ〇エ(レベル上げ)の日々じゃなくて、異世界ハーレムターンなのである。


 異世界ハーレムターンとは、自分のハーレムに所属する女の子達に、主人公の強さを見せつけて、主人公である森の精霊さんを、心底惚れさせるターンなのである。


 森の精霊さんは、可愛い女の子達に、キャッキャッ言われる為には躊躇しない。


 多分、森の精霊さんが、直接手を下さなくても、忠実な下僕で、厄災級の魔物であるシロとクロが、勝手に手を下してくれるだろう。


 それだけの力を持ってる、森の精霊さんに、気付いてないローランド帝国は、とても哀れである。


 ローランド帝国が、森の精霊さんの虎の尾を踏まないように、カーランド王国との戦争に勝つ方法は、カーランド城の無血開城するしかないのであった。


 それを知らない、ローランド帝国宰相ガンマと、ローランド帝国の苦境は続く。


 ーーー


 ここまで読んで下さり、ありがとうございます。


 どうやら、ローランド帝国の宰相ガンマも、勘違いしまくりのようです。

 まあ、ローランド帝国が、カーランド城に送り込んだスパイの誰も、森の精霊さんを見れなかったから当然なんだけど。


 ガンマが、優秀であればあるほど、ドツボにはまる。そんな展開です。


 面白かったら、復活の呪文【ブックマーク】か、☆☆☆☆☆押してくれると、とても嬉しく思います。

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