“恋はカメラのレンズのようにピントが合わなくなってくると? 気持ちがすれ違ってるんだと思う!”
誰かが私に言った事を今頃、思い出す!
“恋はカメラのレンズのようにピントが合わなくなってくると?
お互いの気持ちがすれ違ってるんだと思う!”
この言葉が何度も何度も、私の頭の中でグルグルと回っていた。
今付き合っている彼とまさに、その関係!
どこで私は彼と心がすれ違ってしまったのだろう?
ずっとよそ見もせず、私は彼を見てきたと言うのに......。
きっと、ちっとした事の積み重ねなんじゃないかと今は思う。
彼の私の見る目が少しずつ、“ピンボケになり、合わなくなっていった。”
私のよく言う口癖やちょっとしたワガママも、今の彼は嫌いなのかもしれない!
・・・彼とは付き合って1年半。
最初は何をするにしても、彼と一緒に居る時間が楽しかった。
“二人で居る時間が何よりもかけがえのない大切な思い出を作っていたのだ!”
しょうもないギャグやダジャレも彼が言うなら何でも笑えた!
彼も私が笑うと一緒に笑った。
でも? 月日はなんて残酷なのだろう。
彼は今は私の顔も見ないし、話しかけることもなくなった。
たまに私が彼に話しかけても、彼はウザそうな顔をして私から離れていく。
既に私と一緒に居る事が、彼は面倒くさいと思っているのだ!
私が彼に会いたいと言わない限り、彼から私に連絡はこない!
『ねえ、なんでかな?』
『はぁ!?』
『“もう私達、あの頃に戻れないの?”』
『何だよ、急に?』
『一緒に居ても、面白くないんでしょ!』
『はぁ!? そっちが俺と会いたいって言ったんじゃないか!』
『だからよ! 私が洋貴と会いたいって言わない限り、洋貴から私に会い
たいなんて、絶対に言わないじゃない!』
『・・・そ、それ、なんなんだよ! 俺に不満を言ってるのか?』
『そうじゃないよ!』
『そうだろう! 急に、訳の分かんない事言ってさ、俺をそんなに困らせ
て楽しいか?』
『・・・な、なんで、そうなるのよ!』
『“紗夜は面倒くさいんだよ!”』
『“それが洋貴の本音でしょ!”』
『そう、俺に言わせたのは紗夜じゃないか!』
『そうやって、また私のせいなの?』
『そっちが俺に喧嘩吹っかけて来たくせに! 俺が悪いのかよ!』
『じゃあ、もうやめよう! 他の話するから、』
『おい、待てよ! 話終わってないだろう!』
『これ以上、話しても平行線じゃない!』
『一体、なんなんだよ! 何が言いたいんだよ! 俺には分かんねーよ!』
『“正直に言って! 洋貴は私と別れたいと想っているの?”』
『えぇ!?』
『“本音で答えて!”』
『・・・紗夜は、俺と別れたいの?』
『私の質問に、先に答えてよ!』
『“俺は想ってないよ!”』
『えぇ!?』
『なんだよ、意外な答えでも俺したか?』
『・・・ま、まあね、』
『確かに、最近紗夜と上手くいってないと俺も想っているよ!
でもだからって! 紗夜と別れたいとか想ってないし、俺はそんな事全然
考えてないんからさ、だから紗夜もそんな事、もう言わないでくれよ。』
『“ホントなの? 嘘じゃないよね?”』
『当たり前じゃん!』
『“良かった!”』
『えぇ!?』
『ホッとした!』
『“なんだよ、そんな事! 心配してたのかよ!”』
『“そうよ! 最近、洋貴! 私の事、ちゃんと見てくれてないでしょ!”』
『“ご、ごめん。”』
『もう謝んないでよ!』
『これからはさ、お互いどうでもいい事でも話し合おう! きっとズレたピント
がそのうち合ってくるよ。』
『うん、そうだね!』
『うん!』
・・・やっぱりちょっとした事で、お互いの心のピントが少しづつ
ずれていただけ! ほんの少しお互いが寄り添えばそんなピントも簡単に
合わせられるんだと、彼と本音で話して私が分かった事だった!
“彼は私の事が嫌いになった訳じゃなかった事も”彼と話して分かった事!
もう一度、やり直せる!
も一度! あの頃みたいにお互い新鮮な気持ちで想い合える!
何度でも彼を好きと想える!
“私はやっぱり彼が好きだ!”
彼も私をずっと、好きでいてくれるって約束してくれたんだよね。
これからもずっと一緒に居ようね!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。