第5話 第一章【童話物語】めっちゃ気の強いシンデレラ#5
ぽち『はい、皆さんこんばんは。ぽちです♪
本日もめっちゃ気の強いシンデレラの続きをご紹介させて頂きます。』
白夜「そろそろクライマックスかな」
ぽち『そうねぇ。早いところドクズ義姉たちを成敗しないとね!!』
白夜「そんな話じゃないでしょ、シンデレラはwww」
ぽち『私は知っててグリム童話とディズニーくらいしか知らないわ。』
白夜「じゃあ、ぽち童話はどうなるのか聞かせてもらおうか。」
ぽち『はい、じゃあめっちゃ気の強いシンデレラ第五話です♪どうぞお楽しみください♪』
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お城が招待状を送った相手に、シンデレラと言う名の娘は一人しかおりませんでした。
ですので、すぐに噂がたちました。それを先に聞いたのは不幸にも義姉たちでした。
「ねぇ、シンデレラを王子様が探してるって噂だよ!!」
「はぁ?なんで王子様が?何かの間違いでしょ?」
そう言って義姉たちは鼻で笑って聞き流しておりました。
ですが、そこでその噂はシンデレラの耳にも入っていきました。
「おーい!!シンデレラ!!」
いつも買う野菜屋さんのおじさんがシンデレラに声をかけてきました。
『あら、おじさま。どうかしたの?』
「・・・!!」
野菜屋のおじさんがシンデレラを見てびっくりしていました。
『どうかしたの?』
シンデレラはキョトンとしました。
「いやぁ、綺麗になったなぁ!」
『いやね、何も出ないわよ。』
おじさんの言葉を聞いてシンデレラはふふっと笑いました。
「シンデレラは王子様と会ったことがあるのか!?」
唐突におじさんが訊いてきました。シンデレラは驚いて目を見開きました。
『どうして?』
「王子様がシンデレラを探しているって噂だよ!!」
『王子様・・・!!』
シンデレラは驚きで一瞬、息をするのも忘れました。
「な、なにかしちゃったのかい?」
おじさんが心配そうな顔をしてシンデレラに声をかけます。
『い、いえ!!なんでかしらね?
あ、私朝ごはんお姉さまたちに作らないと!!』
そう言ってシンデレラはおじさんに手を降って帰りました。
「偉いねぇ、あのお姉ちゃんたちはろくに仕事もしていないんだろ?」
おじさんが奥さんに言いました。
「それに会っても挨拶もしないよ!シンデレラがあのお姉ちゃんたちを養っているようなもんだって!!
可哀想だよほんと。早くいい人が見つかってお嫁に行ければいいのにねぇ。」
そう、野菜屋の夫婦が言いました。
『王子様・・・。』
シンデレラは暫く放心状態に、なっていました。
あの舞踊会の日、シンデレラはガラスの靴が片方脱げてしまい、そのまま置いて行って帰りました。
ドレスも髪飾りもカボチャの馬車も全部元の姿に戻ったのに、ガラスの靴だけが消えずに片方、シンデレラの元にありました。
『もしかして・・・王子様の元にこの靴のもう片方があるのかしら・・・?』
あの紳士な王子様のことだ。きっとこの靴を届けてくれる気がする。そう思うとシンデレラは顔が暑くなるのを感じました。
『こんなボロボロの服じゃ恥ずかしいわ・・・。でも、貯金を崩すわけにはいけないし・・・。
でも、来ないかもしれない・・・・。』
そんな事を考えていたらまた王子様の事に関する情報が家にいたときに入ってきたのでした。
「王子様がうちに来るって!!」
次女の義姉が興奮気味に言いました。
「どういうこと?」
長女が聞いてくると次女がジトッとシンデレラを見ました。
「噂では王子様があんたを探しているって言っているんだけど!!どういう事!?」
一瞬、ギクッとしました。
『し、知らないわよ・・・。』
シンデレラは目を逸らします。
義姉三人がシンデレラを見ます。視線が痛くてシンデレラは逃げるように部屋から出ていきました。
『せ、洗濯物・・・たたんでくる・・・。』
逃げるように自分の部屋に行きました。
『危ないわ、あいつらに王子様とのこと知られたら王子様に何しでかすか分かったものじゃないわ。
それにしても、こんな公開して探さなくてもいいのに・・・。
でも、裏表ない感じの王子様らしいわ。』
ふふっとシンデレラは笑顔になります。
王子様のことを思い出すとシンデレラは自然に笑顔になっていくことが分かりました。
そして、シンデレラは気づくのです。
『あぁ・・・私・・・王子様に恋をしているんだ・・・。』
そして次の日、城の人間だという兵士がシンデレラに会いに来ました。
「シンデレラ様、いらっしゃいますか?」
『はい、シンデレラは私ですが・・・。』
城の家来が来たことにシンデレラはおろか、義姉たちも驚きました。
「本日、午後お時間いただけませんか?王子様の従者であるトシゾーさんがあなたに会いに行きます。」
『え、あの口の悪い人?』
「そうです!!うちでは鬼って言われて・・・あぁ、いえいえ!!」
家来が慌てたのが面白くて、ついシンデレラも笑いました。
『ふふ、ごめんなさい。何時頃に来られるのかしら?』
「午後、15時頃の予定ですがいかがですか?」
『かしこまりました。お茶とお菓子を用意して待ってますと伝えてください。』
家来は嬉しそうな顔をしてシンデレラに敬礼をするとシンデレラも敬礼で返しました。
『ふふっ、真似しちゃった♪
あ、こうしちゃいられないわ!!洋服とか用意しなちゃ!』
そう言って、シンデレラは自分の部屋に行きましたが、ふと思いついたのです。
『そういえばお母様の大人っぽいワンピースがあったわね。あれ、着ようかな・・・。』
今はあまり使われていない屋根裏部屋にそのワンピースはあります。
シンデレラはワンピースを探しに屋根裏部屋に行きました。
部屋に入り、ワンピースを探しているとガチャリと鍵がかかる音が聞こえました。
『え!?』
シンデレラはすぐにドアの方に駆け寄り、ドアノブを動かしましたがドアが開きませんでした。
『ねぇ、誰か!!お姉様!!シンデレラが入っているの!!開けて!!』
すると、ドアの向こうから義姉たちの憎らしい声が聞こえてきました。
「あんた!どういう経緯で王子様に会ったのか知らないけど、私達が簡単に会わせるとでも思っているの!?」
「馬鹿じゃない?王子様があんたなんかに会うわけないのに勘違いしちゃってさ!!」
「王子様の対応は私達がするわ。それまでそこにいなさいなwww」
ドアの向こうから義姉たちの甲高い、勝ち誇ったような笑い声が聞こえてきました。
『いや・・・いやぁぁぁぁぁ!!!』
シンデレラは泣き叫びました。
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ぽち『はい、今日はここまでです。マジでこいつらモーニングスターでボコボコギュンしていい?』
白夜「お、物語に乱入しますか?」
ぽち『だってマジでこいつら腹が立つんだけど。』
白夜「悪役は最後の最後まで悪役っていうのがやっぱり定番よね。」
ぽち『昨日の敵は今日の友なんて嘘よ。昨日の敵は今日もなんやかんやで敵なんだからwww
屋根裏部屋に閉じ込められてしまったシンデレラ。
果たしてシンデレラは王子様に再開することができるのでしょうか??
また後日お会いしましょう。
それでは皆さん、おやすみなさい。』
第5話/END