第50話 第八章【ホラー】いじめの代償#7【最終話】
ぽち『皆さんこんばんは、ぽちです。夏本番ですね・・・。』
白夜「はい、夏本番です。夏と言ったら?」
ぽち『アイス。』
白夜「おい、これ何なんだよwwwいい加減この話終わらせて夏のホラー2025参加するんでしょwww」
ぽち『はい、そうです・・・。終わるのかな・・・この話・・・。』
白夜「終わらせてよwww今年の夏のホラー2025のテーマは水だってよ。」
ぽち『はい・・・頑張ります・・・。じゃあ、今日でこの話は終わらせちゃいましょう・・・。皆さん、こんな話はいかがですか?』
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俺は海堂さんに話した。
先日、死んだ渡邊の事を・・・・。
『呪いなんでしょうか・・・!?』
「はい?」
『死んだ渡邊の呪いなんでしょうか・・・!?』
渡邊の事は、海堂さんが一回対応して、自殺であることが判明したらしい。
「渡邊さん・・・先日亡くなった薬剤師の人ですね。」
『はい・・・今年の八月に入ってきた俺の後輩です。そして、先日・・・く、首を吊って亡くなったんです・・・。』
「・・・!!」
海堂さんが驚いた顔をした。
『多分・・・自殺だと判断されたみたいです・・・。』
「自殺案件だとあまり俺達の所に連絡来ないんだよな・・・。全く自殺案件でも連絡してほしいって言ったのに・・・。
分かりました、でも・・・どうして呪いだと?」
『そ、それは・・・う、うちの職場でいじめがあって・・・。渡邊がいじめのターゲットにされたんです・・・。』
俺は震える声で説明した。
渡邊がいじめのターゲットにされた原因・・・、どんないじめが彼にされていたか・・・、洗いざらい海堂さんに話した。
「警部、管轄の所轄に確認しましょうか?」丹波さんが訊いてきた。
「そうだね・・・渡邊さんはどこにお住まいか伺っても?」
『よ、横浜です・・・うちの薬局の近くで一人暮らししていたと思います・・・。』
こうして、海堂さんはすぐに調べるように部下の二人に指示していました。
「分かり次第、また連絡しますね。」
そう言って、一旦俺は帰された。
・・・はっきり言って・・・俺はもう疲れた・・・。
帰りたい・・・そう思った。
だけど、いきなり脇本から鬼電された。
「おい、今すぐ薬局に戻れ!!芹沢が事故った!!」
はぁ!?
今度は芹沢かよ・・・一番どうでもいいんだけど・・・。
脇本によると芹沢はバイクをスピード違反で飛ばしていて、ブレーキが利かず事故を起こしたらしい。
しかも通報された時にはまだ意識があり、すごく苦しそうに唸っていたらしい。
だけどやがて・・・芹沢も救急車を呼ばれて病院に搬送されている途中に亡くなったらしい・・・。
芹沢の直接の死因は、首が脱臼し頸椎損傷による死亡らしい・・・。
『な・・・何なんだよ・・・!!』
俺は頭を抱えた。さすがに二人だけでは営業ができないため、誠に勝手すぎるがこの日は休みになった。
本社からの指示もあり、帰された。
だけど、帰っている途中、俺は忘れ物をしてもう一度薬局に戻ったんだ。
すると、まだ開いていて・・・・見るとまだ脇本がいた。
『うわ・・・まだいるよ・・。』
俺はめちゃくちゃ嫌な顔をした。
早く帰らないかなと思い、脇本が帰るのを待っていた。すると脇本が何やら話している気がした。
ん?独り言か?
俺は耳を澄ました。
「はん・・・江尾も佐藤も芹沢も・・・・馬鹿だよな・・・。いなくなってくれてせいせいするわ。」
いくらなんでもひどくねぇか?俺はそう思った。一言文句でも言おうかと思ったら・・・。
「あぁ・・・首いてぇ・・・。」
ん?こいつ、首いてぇの?ん?
暗くてよく見えなかったが・・・・脇本の後ろに何かがいるような気がした。
よく見ようと前のめりに見てみると・・・俺は自分の目を疑った。
人だ。人が脇本の後ろにぶら下がっていた・・・。
よく見えなくてもっと前のめりになるとガツンと近くにあったゴミ箱に足をぶつけてしまった。
「あん?誰だ?」
脇本が振り返ったから俺は仕方なしに顔を出した。
「なんだお前かよ・・・。」
『お、お疲れ様です・・・忘れ物をして・・・。』
そう言って電気を点けた瞬間、俺は口から心臓が飛び出るかと思うくらい驚いた。
明るくしてもよく見えて怖すぎた。息が止まった気がした。
脇本の真後ろに・・・まるで脇本に後ろ首からしがみつかれているように・・・・渡邊がいた。
白い眼で脇本を睨んでいる。
「何見てんだよ・・・?」
俺は自分の見ている物が信じられず・・・そして、本当に怖いものを見ると声って出なくなるんだという事を思い知らされた・・・。
『はっ・・はっ・・・!!』
震える手で俺は脇本の後ろに指をさした。
「あ?」脇本が後ろを振り向いた瞬間目の前に渡邊の顔がいる事を知った脇本は大声で叫んだ。
「う、うわぁぁああぁぁぁぁ!!」
その瞬間、脇本は渡邊に首を手で絞められた。
「あっ・・・・ぐ・・・!!」
ギシギシギシと首が絞まる音が響いた。
「わ・・・た・・・て・・・め・・・うぐぅううぅうぅ!!」
ベキッという音が響いた。その瞬間、脇本の首がぐにゃりとひん曲がった。
俺は・・・今まで死んだ職場の人間が死んだときの事を思い出した。
全員・・・首が致命傷だった・・・。
渡邊が首を絞めて亡くなったのと同じように首が致命傷・・・。
渡邊は自分を苦しめた人間に自分と同じ苦しみを味あわせる為に全員の首を致命傷にして復讐していたのか・・・。
脇本がガクンと倒れこんだ瞬間に、渡邊はすっと消えていった。
これが・・・渡邊をいじめていた代償なのだと俺は悟った・・・。
気が付くと俺は知らないうちに警察であるあの刑事さんに連絡をしていた。
最初、脇本を殺したのは俺ではないかと疑われたが、海堂さんは違うと確信してくれた。
やがて・・・四人も死者が出てしまった俺の薬局は間もなく閉店してしまった。
俺は、もっと別の店舗に異動になった。
生活していくためにまだ同じ会社の別の店舗で働いているが辞めようかどうか考えている・・・。
だって・・・まだ・・・渡邊は俺の後ろにいる。
渡邊の復讐はまだ終わっていないんだ・・・・。
次のターゲットはきっと俺だ。殺される前に・・・辞めたい。
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ぽち『はい・・・おしまい・・・。』
白夜「え!?ちょっと待って・・・!!終わり!?どうなるの!?」
ぽち『多分・・・殺されるんじゃない?それはもう読者様の想像にお任せってことで♩』
白夜「まぁねぇ・・・この子もいじめがあるの分かっているのに見てみぬふりしていたから・・・それも代償か・・・。」
ぽち『そういう事ですね。皆さん、いじめは犯罪です。
どんなに相手が嫌いでも罵声を浴びせたり暴言を吐いたりましては暴力をふるったら犯罪です。
私は、虐めという言葉は一本の紐だと思います。暴力をふるったら傷害罪だし、陰口、悪口を言ったら侮辱罪、物を隠したら窃盗罪、SNSなどで相手を誹謗中傷などを行えば名誉起草罪になります。
それぞれやってしまう行動には小さいながらも”罪”が浮上します。
虐めという言葉はその罪をひもで括りつけて虐めという言葉で括ってしまっているんだろうと思います。
紐がほどければ色々な罪が零れ落ちる事、虐めている側は分かってほしいものですね・・・。
さて、いじめの代償のお話は今日で終わりです。
次回からは、夏のホラー2025を開催します!!よろしくお願いいたします!!
それでは皆さん、おやすみなさい(-_-)zzz』
第50話/END




