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Good Nigtmare  作者: ぽち
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第4話 第一章【童話物語】めっちゃ気の強いシンデレラ#4

 ぽち『はい、皆さんこんばんは。ぽちです♪

 今日もこの間の続きシンデレラの第四話をお送りいたします。遅くなって申し訳ございません。

 ちょっと最近仕事が忙しくて、最近一日だけのお休みとかになっちゃってまして。』


 白夜「海堂翔二シリーズもまともに書けてないもんね。」


 ぽち『そうなのよ、まぁ、ねこちゃんたちが可愛いんだけどね。』


 白夜「さて、今日はシンデレラが舞踊会に参加するために王子様のいるお城へカボチャの馬車に乗って向かってるところからね。」


 ぽち『えぇ、そうね。それでは皆さん、シンデレラ第四話、お楽しみください♪』


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 カボチャの馬車でお城に向かっていくシンデレラ。その頃、舞踊会では王子様が次々と来る娘たちにお辞儀をしている最中でした。


 「おい、トシゾー。」と、王子様が従者のトシゾーさんに声をかけます。

 「なによ」

 「シンデレラが来たという連絡は?」

 「まだ来てねぇよ。」


 トシゾーさんの言葉に王子様はため息をつきました。

 王子様は立ち上がり、外の方へと向かっていきました。


 「あ、王子!どこに行く気ですか!?」

 「風に当たりに行きたいだけだ。」

 「もうそろそろ一緒に踊る娘を決めてくださいよ!!ダンスの時間になります!」

 「分かってるよ・・・。」


 そう言って、王子様は庭の方へと歩いていきました。


 お茶を飲みながら王子様は庭の外を眺めていました。


 シンデレラが・・・来ない・・・。


 それだけが王子様の気分を落ち込ませました。


 招待状はちゃんと送ったはずだ・・・。


 王子様は不安がよぎります。


 今夜の舞踊会で挨拶したおなごは皆、自分が妃になろうと必死なのが目に見えていた。


 どうせ、この城の金が目当てなのだろう。

 シンデレラのように澄んだ瞳の女性は一人として現れなかった。


 王子様はそう思いながらため息をまたつきました。


 「シンデレラ・・・そなたは来ないのか・・・。」


 ポツリとそう言って、王子様は下を向いてしまいました。


 と、その時、一台の馬車がお城に到着したのが見えました。


 「ん・・・?遅れてきたのか?カボチャの形をした馬車か・・・面白いな。」


 王子様がそう言って、しばらくその馬車を見ていると、馬車から淡いグリーン色のドレスを着た女性が出てきました。


 足元はキラキラと輝くガラスの靴が見えました。女性が顔を上げたとき、王子様は目を見開きました。


 「シンデレラ!!」


 王子様がシンデレラの名前を呼び、駆けつけました。


 『お、王子様・・・!!』


 シンデレラが驚いて王子様の方へ顔を向けました。シンデレラはすぐに頭を下げてお辞儀をします。


 「遅かったじゃねぇか!!待ちわびたぞ!」


 まるで子供のように嬉しそうな顔をした王子様が今、彼女の目の前にいます。


 『も、申し訳ございません・・・ドレスを準備するのに手間取ってしまって・・・。』


 「言ってくれればよかったのに・・・そしたら、使用人に作らせたのに。

 でも、そのドレスもすげぇ似合ってるぜ。」


 王子様が優しい顔で微笑んで言ってくれました。


 そして、音楽が鳴りました。

 王子さまはすぐに跪き、シンデレラの右手に優しく自分の手を添えました。


 「シンデレラ・・・私と一緒に踊っていただけませんか?」

 そう言って、王子様はシンデレラの手の甲にキスをしました。


 『よ、喜んで・・・!』


 顔を赤らめて返事をすると、手を引かれ二人は踊り始めました。


 「お、やっと花嫁候補が見つかったようだな・・・。」


 トシゾーさんも一安心した顔をしました。


 「王子様が他の女と踊っているって!!」

 「どこの女よ!?キーッ!!悔しい!!」


 シンデレラの三人の義姉たちはとても悔しそうにしていました。


 「顔が・・・よく見えない・・・!!」


 義姉たちは王子様の相手を見ようと色んなところに行って顔を見ようとしましたが、よく見えませんでした。


 無理もありません。あの妖精さんが義姉たちにシンデレラだと分からないように魔法をかけたのです。

 シンデレラが王子様と素敵な時間を過ごせるようにと。


 ダンスを踊っては少し休憩し、また踊って、休憩し・・・と、二人は繰り返しました。


 「上手じゃないか!!ダンスの経験は?」

 『そ、そこまで上手くないですが・・・踊ったりするのは好きなんです。』

 「なるほどな!!」


 ダンスがこんなに楽しいとは、シンデレラは思いもよりませんでした。


 そして、音楽が終わった頃・・・二人も動きを止めました。王子様が真剣な眼差しでシンデレラを見つめていました。

 そして、シンデレラを抱きしめてくれました。


 『あっ・・・。』

 「すまない、急に・・・会えない時間もどかしかった・・・暫くの間・・・このまま・・・。」


 シンデレラは嬉しくて、王子様の背中に手を回して応えました。


 王子様はシンデレラの頭を優しく撫でました。

 「ずっとこうしていたいな。」

 『私もです・・・。』


 幸せな時間・・・。シンデレラはこんな幸せでいいのかと思ってしまいました。


 「シンデレラ、そなたのことをもっと知りたいんだ。今度、一緒にどこかへ行かないか?連絡するよ。

 この間招待状を送った住所でいいか?」


 『あ、はい・・・嬉しいです・・・。ご連絡お待ちしています・・・・。』


 そう言うと、王子様に優しく頬を撫でられました。二人は見つめ合いました。

 ですが、その瞬間・・・12時の鐘が鳴りました。

 妖精さんの言葉を思い出しました。12時になったらこの魔法は消えてしまうと・・・。


 『あっ・・・!!』

 シンデレラは青ざめました。


 「どうした!?」

 『ごめんなさい・・・もう帰らないと・・・。』

 「え!?」


 あんなボロボロのドレスを王子様に見せるわけにはいかない・・・。

 そう思ったシンデレラは走り出しました。


 「待ってくれ!!」

 『ごめんなさい・・・・ごめんなさい・・・・!!』


 走り出すシンデレラを王子様は追いかけました。

 途中、シンデレラは靴が脱げてしまいましたが王子様がすぐそこまで来てしまったため、靴を置いて馬車へ乗り出します。


 「シンデレラ!!」


 王子様の声は届かず、シンデレラの乗った馬車は走り出してしまいました。


 馬車は急いで走り出しました。全力疾走で家へと向かいましたが、後もう少しで家につくというときに、全て元の姿に戻ってしまいました。


 唯一、元の姿に戻らず変わらないままだったのは置いていってしまったガラスの靴の自分が持っている片方でした・・・・。


 『一夜の夢ね・・・・きっともう会えない・・・。』


 かぼちゃの馬車はそのままかぼちゃに戻り、運転手は愛猫に戻りました。


 シンデレラはハラリと涙を流しました。


 もう・・・会えないよね・・・?


 泣いているシンデレラの膝の上に愛猫が乗っかり、泣いているシンデレラをまるで慰めるようにスリスリしました。


 「トシゾー。」

 「なによ。」

 「このガラスの靴の持ち主、シンデレラのところに近いうちに行ってくれ。行く日が決まったら俺に報告。

 俺も彼女を迎えに行く。」

 「このガラスの靴の持ち主であるシンデレラがあんたの妃候補でいいってことだな?」

 「あぁ、俺はシンデレラ以外は娶らない。」

 「了解。」

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 ぽち『はい、今日はここまでです。王子様と素敵な夜を過ごしたシンデレラ。シンデレラ自身はもうこんな幸せな時間は二度とこないと思っているようですが、王子様は諦めてないようですね♪』


 白夜「他の童話ではガラスの靴の持ち主を探すために街中の娘たちに靴を履かせてたけどこれはもうシンデレラだって王子さま自身が分かっているからすぐに見つかるね!!」


 ぽち『だがしかし、忘れてはいけない、ドクズな義姉共を!!

 王子様とシンデレラは再開できるのでしょうか・・・?

 次回も楽しみに待っていてくださいね♪

 それでは皆さん、おやすみなさい。』


 第4話/END

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