第3話 第一章【童話物語】めっちゃ気の強いシンデレラ#3
ぽち『はい、皆さんこんばんは。ぽちです♪
今夜も先日お話したシンデレラの続きをお話させて頂きます。第三話です♪』
白夜「王子様、完全にあんたの好きなグリーンさんじゃんwww」
ぽち『いいじゃん!!グリーンさんは私の王子様だもん♪』
白夜「なんであんなイケメンがあんたなんかに・・・・。」
ぽち『うるさいわね、さて、関係ない話は置いといて、シンデレラ第三話になります♪』
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王子様に出会ってから一週間経ちました。
いまでも、彼とお話したことが昨日のことのようにシンデレラは思い出していました。
『はぁ・・・・。王子様のことが頭から離れないわ・・・・。
あんな素敵な人・・・・お話することすら叶う相手じゃなかったはずなのに夢のようだわ・・・・。』
シンデレラはそう言いながらため息をつきます。
膝には愛猫が彼女の膝の上でゴロゴロ喉を鳴らしながらくつろいでいました。
すると、なにやら義姉たちが、騒がしく話していました。
「ねぇ!!王子様が花嫁候補を選ぶための舞踊会を開催するって!!」
「本当に!?絶対にお洒落しなきゃ!!」
「あんたが選ばれるとは限らないでしょ!」
「選ばれるに決まってるもん!!だってぇ、レナって超かわいいじゃん?こんな美女がいたら、王子様絶対にメロメロじゃん?」
『王子様・・・・!!』
義姉たちの話し声が聞こえて、シンデレラは思わず呟いてしまいました。
「絶対に来いよ?」
そう言って笑顔を向けてくれた王子様の顔が脳裏に浮かんできました。
「町の娘たち全員宛てよ。あんたにも来てるわ。」
そう言って、義姉がシンデレラに招待状を投げてよこしました。
『投げないでよ!!』
シンデレラはキッと睨みつけながら手紙を取りました。
たしかに、内容は招待状でしたが・・・・、中身を見てシンデレラはドキッとしました。
内容は舞踊会の開催日時と、舞踊会に参加するにはこの招待状を持ってくることとドレスを着てくることが書いてありました。
しかし、シンデレラの招待状はこれだけではありませんでした。
シンデレラへ そなたに会えることを楽しみにしている
と、王子様の直筆でメッセージが書いてありました。
シンデレラは目を疑いました。義姉たちの招待状を盗み見ると彼女たちの招待状には王子様からのメッセージが何も書いていなかったのです。
(これって・・・私にだけ??)
シンデレラの胸はときめきました。嬉しさと少しの恥ずかしさが混じったような気持ちになりました。
すると、義姉たちが布をバサッとシンデレラに投げつけました。
「あんた、わたしたちのドレス作っといてよね。」
耳を疑いました。
『はぁ?』
「仕立て屋に行ったらお金かかるじゃん。だから私達の分作っといてよね」
『金取るぞおい(# ゜Д゜)』
「汚くしたら承知しないからね!!」
そう言って、シンデレラは半ば強引に義姉たち3人分のドレスを作ることになってしまいました。
『はぁ・・・・。いいや、自分の分を作るついでだと思えば・・・・。』
そう言うと、また彼の笑顔が脳裏に再生されました。
『ふふっ・・・・。来たら一緒に踊ってくれるのかな?とびきり綺麗なドレスを作ろう♪』
こうして、シンデレラは朝のアルバイト、家の家事をやりながら自分と義姉たち含むドレスを作ることにしました。
眠る時間を削ってなんとか4着、ドレスを作ることができました。
義姉達の分も自分の分も可愛らしく作れました。
『ふふっ♪当日楽しみ♪』
このドレスを着て、王子様と踊るのが楽しみになっていきました。
もし、自分が選ばれなくても義姉たちが選ばれても素直に祝福してあげよう。
そう、思うようにしていました。
そして、舞踊会当日の夜。義姉たちは早速シンデレラが作ったドレスを着て、一生懸命お化粧をしていざ出陣とも言うように玄関に向かっているところでした。
『お義姉さまたち!!待って!!ねぇ、私も招待状貰ったの!!一緒にいきましょう♪』
シンデレラもきれいにお洒落をして作ったドレスを着て義姉たちを追いかけて玄関まで走っていきました。
「し、シンデレラ・・・・なの?」
シンデレラがとても綺麗になっているものだから、義姉たちは驚きを隠せませんでした。
『えぇ!!お義姉様のドレスを作るついでに自分の分も作ってみたの!!
ねぇ、お義姉様と一緒に舞踊会に行ってもいいでしょ?』
義姉たちに目を向けると、義姉たちはシンデレラにものすごい形相で睨みつけていました。
「あんた!!自分のドレスだけ可愛くして私達の分手を抜いたでしょ!!」
急に義姉たちがシンデレラに対して怒鳴りつけてきました。
『な、何を言ってるのよ!?そんなわけないじゃない!!』
あまりの言い草にシンデレラは驚愕し、動揺を隠しきれませんでした。
「あんた、本当に性格悪いわね!!こうしてやる!!」
そう言って、義姉たちはシンデレラのドレスをリボンや布の一部などをハサミなどを使ってずたずたにしました。
『や、やめて!!いやっ・・・!!やめてよ!!!』
抵抗するとハサミの刃が腕に当たったりとして血が出ました。
「あはは!!これであんたもぅ王子様に会えないねぇwww」
「てか、これで会いに行っても家来たちに追い出されるだけだってwww」
シンデレラはあまりのことに呆然と立ち尽くしてしまいました。
『な・・・なんで・・・』
震える声で涙を目にためながら彼女は言いました。
「おやすみ。」
義姉たちはそう言って、家を出ました。
シンデレラは耐えられなくなり、裏口玄関から家を出て、昔母とよく行った公園まで走っていきました。
酷い・・・酷すぎる!!!
公園についたとき転んでベンチに頭をぶつけました。
おでこが痛いし、噴水に映った自分の姿を見て惨めになりそのままベンチで涙を流しました。
『もう・・・いや・・・・!!頑張っても頑張っても報われない・・・・!!
いつかお義姉様たちとも和解して仲良くなれると思っていたのに・・・・こんな仕打ちばかり・・・・!!
もういや・・・・いっそこのまま・・・・!!』
そう言って、泣きじゃくっていたら頭を優しく撫でられました。
「そんなこと言うもんじゃないわ・・・・あなたは頑張っているじゃない・・・・。
ほら、涙を拭いて・・・・。」
『え!!??』
いきなりのことでシンデレラは驚いて顔を上げました。
すると、顔がとても真っ白で綺麗な顔をした女性がシンデレラに微笑みかけて頭を撫でてくれていました。
『ご、ごめんなさい・・・・気づかないで・・・・。』
「いいのよ・・・・辛かったわね・・・・。あの糞姉共は痛い目にいつか遭わせないとね。」
と、その女性は義姉たちの事を知っているかのように言いました。
『ふふ・・・・。』
女性が言いたいことを言ってくれたので、思わず笑いました。
「よかった、笑ってくれて。」
シンデレラの笑顔を見て、女性もほっとしたような顔をしました。
『あ、あの・・・あなたは・・・?』
「私?私はあなたの味方よ。これから舞踊会なんでしょ?行かなくていいの?」
『だって・・・ドレスもぼろぼろだし・・・。』
もう行けない・・・・。そう思ったシンデレラはまた目から涙が出てきました。
「そんなの私に任せなさい!!ちょっとじっとしてて!!はい!!ビビデバビデブー!!」
そう女性が呪文を唱えるとシンデレラのボロボロになったドレスがキラキラと緑色に輝くドレスに変身しました。
『え・・・嘘・・・!!』
自分が作ったドレスよりとても綺麗なドレスでした。
「うんうん♪あなた美人だからこういう淡い色がとても似合うわね!!
じゃぁ、次は馬車ね!!あのカボチャにしましょう!
ビビデバビデブー!!」
すると、かぼちゃは瞬きをする暇も与えないくらいの速さで馬車になりました、
続いてシンデレラが飼っている猫を馬車の運転手に変身させて、お城へ行く準備は整いました。
『い、いいんですか・・・?こんな良くしてもらって・・・。』
「当たり前よ!!ほら、早く行きなさい!!王子様が待っているんでしょ?
あ、でも12時までには帰ってきてね!私の魔法も有効期限があって夜中の0時には元に戻っちゃうの!それまでに王子様に覚えてもらいなさいね!!」
そう言って女性は半ば強引にシンデレラを馬車に乗せました。
『本当に・・・なんてお礼を言えばいいか・・・。』
「だったら王子様口説き落として幸せになりなさいね!!
ほら、早く行って!!」
そう言うと馬車はドアを閉めてお城へ走り出しました。
「0時だからね〜〜!!」
女性はそう言ってシンデレラを見送りました。
「お礼なんていいのよ、シンデレラ・・・・。あなたは十分頑張っているのだから・・・・。幸せになってね。
それに・・・お礼を言わなきゃいけないのは私の方なんだから・・・。」
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ぽち『はい、今日はここまでです。
本当に・・・あの義姉共私がボコボコにしたいわ・・・。』
白夜「シンデレラにドレス作らせてしかも作りながら家事もやって仕事もやっているシンデレラにあの仕打ち・・・本当にむかつくわね!!」
ぽち『本当に私が痛い目に絶対に遭わせてやるわ。
妖精さんに助けられてカボチャの馬車でお城に向かったシンデレラは王子様に会えるのでしょうか?
続きはまた後日に・・・。
それでは皆さん、おやすみなさい。』
第3話/END