第34話 第六章【夏のホラー2024】噂のあの子#2
ぽち『皆さんこんばんは、ぽちです♩
今日は朝から雨です。仕事は午後からなのですが仕事に行くときも雨が降っていそうですね。』
白夜「雨って髪がうねるし、好きじゃないな。梅雨の季節が一番嫌いかも。」
ぽち『まぁ、髪がうねるのは女性にとって嫌な事よね。特に梅雨はそれに加えて湿度も高くなるから余計暑くなるよね。
そのうち雨に関するホラーも書くから。』
白夜「今日も夏のホラー2024の話の続きね。」
ぽち『はい、そうです!!噂のあの子、続きをご覧ください。
皆さん、こんな話はいかがですか?』
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クラスメイトの鈴木愛美さんが亡くなったことについて、クラス中が騒然となっていました。
鈴木さんが好きだと噂されていた村山君の方に男子たちが集まってきました。
「鈴木さんの事振ったんだって!?」
「はぁ!?意味わかんねぇよ!!
そもそも告られてもねぇし!!」
村山君が本気でうんざりしているような顔をしていました。
「えぇ~そうなの?てっきり村山が振ったから自殺したのかと思った!!」
萌絵も笑いながらそんなことを言いました。私はそんな話をしている萌絵や男子たちにいら立ちを覚え、ついには言ってしまいました。
『ねぇ・・・なんで笑っていられるの?私たちのクラスメイトが一人死んだんだよ・・・?』
「し、椎奈・・・。」
私の言葉に男子たちは気まずそうな顔をして萌絵たちのそばから離れていきました。
私は、萌絵の方に詰め寄りました。
『萌絵が変な噂を流して鈴木さんの事馬鹿にしていたからなんだよね?罪悪感とか感じられないわけ!?』
「はぁ?私のせいで鈴木愛美が死んだの!?冗談よしてよ!!
あいつが勝手に死んだんでしょ!?」
萌絵の言葉に私は言葉を失いました。
「椎奈、萌絵なんかに構わない方がいいよ!!行こ!!」
友達の美奈がそう言って私の袖を引っ張りました。そして、そのまま廊下に出されました。
「なにあれ?椎奈、鈴木の事好きだったの?」
「うわぁ~百合?」
萌絵を取り巻いている他の女子たちも笑い出しました。
『美奈・・・。』
廊下で私が呼ぶと美奈は一回私の腕を話してくるりと私の方に体を向けました。
「椎奈・・・萌絵って性格悪いからあんなこと言ったら今度は椎奈が標的にされちゃうよ!!
萌絵は自分より劣っていると思っている女子や気に入らない女子には片っ端から変な噂を流して、それで追い詰めて不登校にしちゃうんだから!!
萌絵と去年同じクラスだった女子であまり目立たないタイプの子が何人かやられたらしいよ!!
だからギャル系はみんな萌絵の所に行くの!!同じことをしたいのか、ターゲットにされたくないからとかで!!」
『でも・・・人を自殺に追い込んだんだよ・・・!?さすがに自覚しなきゃダメでしょ!!』
「椎奈の言っていることはもっともだけど・・・でも・・・これがきっかけで今度は椎奈がターゲットにされちゃうかもしれないんだよ・・・。
萌絵にはかかわらない方がいい!!」
美奈が私の事を気にしてくれているのはとてもありがたい。だけど・・・虐めたりすることはいつか人の命に係わる・・・。それが今回起こってしまった。
萌絵はそれを自覚する必要があるのに・・・。それを野放しにしていいの?
私はもやもやしながら、次の日、鈴木さんのお通夜が行われたので学校関係者としていきました。
全員参加です。
鈴木さんはマンション暮らしで、そのマンションの屋上から飛び降りたそうです。
「可哀想にね・・・・まだ中学生なのに・・・。」
周りからそんな声が聞こえてきました。
空気が重く、暗い中参列して、クラスの子や他のクラスの子が鈴木さんはこんな子だったとか涙ながらに親御さんにお話しているのが見えました。
私は鈴木さんとそこまで係わりはなかったのですが・・・勉強ができる頭のいい子だと思っていました。
そんな姿がかっこよかったとでも言おうかと思っていたら、前に萌絵がつらつらと親御さんに何か話していました。
しかも泣いている・・・!?
「鈴木さんは同じ吹奏楽部で一生懸命トランペットを吹いているところが印象的で・・・。
それからよく絵を描いてて上手だなって思っていました・・・・。」
絵を描いていたんだ・・・。てか、萌絵、よく見ていたのね・・・・。でもその涙はなに・・・?
ついこの間まで彼女の事馬鹿にしていたよね?
『ね、萌絵・・・鈴木さんが絵を描いていたとか知っていたの・・・?』
話し終わった萌絵にこっそり訊いてみました。
「あぁ、あいつこっそり誰にも見られないように漫画とか描いているの見たことあるよ。
オタクみたいでさ!!なんかの漫画のキャラとか描いていたよ。
まじ、くそダサいよね!!」
萌絵が鼻で笑いながら教えてくれました。私は絵が描ける人って才能だと思うし、(私自身、美術とかの才能は皆無です。)パソコンとかタブレットなどの機械音痴なのでそれを上手に扱って絵を描けるとかすごいって思っています。
そういえば・・・小学生の頃、一度だけ絵の上手な子をクラスで見つけてその子を誉めたら喜んでくれたことあったな・・・。
そんな事を思っていると、外から雨音が聞こえてきました。
『うわ・・・降ってきた・・・。』
私がぽつりと言ったのが聞こえたらしく、友達の美奈や他の生徒たちが反応した。
「うわ、マジか!!」
「最悪・・・傘持ってないわ。」
とか、声が聞こえてきました。黙って窓の外を見ていると・・・・私たちと同じ制服を着た女子生徒がそこにいるように見えました。
(え・・・・?学校関係者・・・みんな中にいるよね・・・?
学校から先生の引率あってきたんだもん・・・。)
私は後ろを振り向き、近くに先生がいたので、声を掛けました。
『先生、遅れてくる生徒っているんですか?』
「え?そんなはずはないぞ。全員二学年はクラスごとで担任が引率してきたはずだから。」
そう言って、先生と一緒に外を見ましたが、先程の女子生徒はいませんでした。
『あれっ・・・?』
「見間違えたんじゃないのか?」
先生がクスっと笑って、その後、他の先生に呼ばれたので私から離れました。
『見間違い・・・なのかな・・・?』
私もそう思おうと思った瞬間、美奈に呼ばれました。
だけど、それが見間違いではなかったと気づくのは・・・・もう少し後の話になりそうです・・・。
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ぽち『はい、今日はここまでです・・・・。もしかして、自分の葬儀に鈴木さんが来たのでしょうかね?』
白夜「復讐とかしちゃうのかしら?」
ぽち『うふふ、そんな事しなくていいのよ?私がこの萌絵って女地獄に堕としておくから☆』
白夜「この人、自分の小説の中に飛び入り参加する気満々だわwww」
ぽち『さて、書いてて思いましたがよくニュースとかでいじめが原因で自殺とかそういったニュースをよく観ますけど、いじめていた人間って反省すると思いますかね?
私、九割は反省しないと思っているんです。この萌絵みたいに勝手に死んだんじゃんって思っているやつが九割はいると思うんです。』
白夜「ぶっちゃけ自分を虐めていた奴らってそれも思い出の一つとして語りだす奴が多いよね。この物語を読んで虐めは犯罪であることが伝わるといいんだけど。」
ぽち『本当ですよ。はっきり言って挨拶しないも虐めの一つだと思うし。
さて、今後どうなるんでしょうね。早く萌絵を地獄に堕としたいわwww
次回を楽しみにしていてくださいね♩
それでは皆さん、おやすみなさい。』
第34話/END




