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Good Nigtmare  作者: ぽち
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第30話 第五章【人間の怖い話】クレーマー#5

  ぽち『皆さんこんばんは、ぽちです。最近、また新しいゲームをインストールしました☆

 にゃんこを飼うゲームです♡とってもかわいいです♡』


 白夜「家でも飼ってるし、職場にもいるのについにはアプリでも飼い始めたかwww」


 ぽち『いいじゃない、何か嫌な事があってもにゃんこの顔を見るとストレス吹っ飛ぶじゃん。』


 白夜「お前の場合、ストレス発散ならサンドバッグ買えばいいじゃない。」


 ぽち『う~~ん、サンドバッグよりモーニングスターが欲しい。振り回したらストレス発散できるかも。』


 白夜「警察に通報される案件だな、それ。」


 ぽち『あら、うちの神奈川県警の慎太郎さん呼ぼうか?www』


 白夜「wwwそう言えば、この前の続きは海堂翔二シリーズの翔二をはじめとする慎太郎さんたちが来て、主人公の村重さんを助けたところで終わったね。」


 ぽち『そうでした。じゃあ、続きをご覧ください。皆さん、こんな話はいかがですか?』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 『た、助けてください・・・・!!』


 俺は泣きながら、俺を助けてくれた人たちにすがった。中には男子高校生が四人いた。

 はっきり言って、みっともない姿を俺は今見せているだろう。でも、もう・・・我慢の限界だった・・・。


 「何があったんですか?」


 『お、俺・・・ずっと・・・クレームにあってて・・・もう・・・耐えられ・・・。』


 「クレーム。」刑事が顔をしかめた。


 「それって、会社で?会社の方でどうにかしてくれないの?」


 刑事の息子さんが訊いてきた。


 『会社・・・では・・・近いうちに警察に相談してくれると・・・。』


 俺は震えながら答えると、刑事さんが俺を支えながら立たせてくれた。


 「とりあえず、ここではなんですから、場所を移しましょうか。」


 俺は刑事さんや息子さんたち男の子たちに支えられながらその足で神奈川県警本部に連れて行ってもらえた。


 「こんなところで申し訳ございませんね。今、会議室が組織犯罪対策課で使われていまして・・・。」


 刑事さんがお茶を持ってきてくれた。連れていかれたのは、まさかの取調室だ。


 『い、いえ・・・。』


 俺は急に緊張してきた。


 「け、警部・・・こいつら入れていいんですか?」


 若い刑事さんがちらりと顔を向けたのは先程、俺を助けてくれた男子高校生たちの方だ。


 「まぁ、殺人事件の件じゃないから・・・別に・・・。そう言えば、私はこういうものです。」


 刑事さんが名刺を渡してくれた。神奈川県警、捜査一課強行犯特命係と記されていた。


 「あなたのお名前を教えて頂けませんか?」


 『む、村重・・・と言います・・・。』


 俺は自分の名前を言うのも震え上がった。自分の名前を呼ばれるたびに、聞くたびに恐ろしい気持ちになってしまったのだ。


 「村重さん・・・ですね。あなたは何故・・・橋から飛び降りようと?そして・・・我々に何を助けてほしいのか・・・順を追って説明していただけませんか?

 ゆっくりで構いません。」


 そう言って、海堂さんはにこりと笑ってくれた。彼は威厳がある人だ。だけど、とても暖かく優しい顔で笑ってくれた。

 その笑顔に安心したのか、また涙が出そうになったが・・・ここであのクレームの件をちゃんと説明しなきゃいけないと俺は思った。


 『お・・・俺・・・ここ最近・・・会社でクレーマーに毎日電話でクレームを言われていて・・・。』


 思い出すと、震えが更に止まらなくなった。


 「クレーマー・・・。」息子さんがぽつりと言った。


 『毎日毎日、同じ女に名前を指定されて、電話を替わるたびに怒鳴り散らされて・・・!!

 もう、会社では白い目で見られるし・・・俺・・・どうすればいいか・・・!!』


 「会社ではそのクレーマーの件は近いうちに警察に相談すると言ってましたね。ですが、まだされていないのですか?」


 『い、いえ・・・今日・・・そう言われて・・・だから、それまでに暫く休めと今日言われて・・・。

 そ、それで・・・・。』


 「一度家に帰られた・・・というわけですね?」


 海堂さんがそう言うと、俺は静かに首を縦に振った。


 「クレーマーは男ですか?それとも、女ですか?」


 若い刑事さんは丹波さんというようだ。彼が訊いてくれた。


 『女です・・・。』


 「その女の声に心当たりは?」


 『ありません・・・、本当に・・・知らない人で・・・。』


 「クレームは会社だけですか?」


 『い、いえ・・・。会社が最初でしたが・・・最近・・・俺の携帯にもかかってきて・・・。』


 「携帯を見せて頂いても?」

 海堂さんが訊いてきたので、俺は彼に携帯を差し出した。

 海堂さんが俺の携帯の着信履歴を見た。

 『携帯には二度かかってきて、会社の電話にはもう・・・何回かかってきたのか分からないくらいです・・・。』俺は説明した。


 「なるほど。」


 「非通知だから電話をかけ直せないね。」

 オレンジ色のパーカーの上に学ランを着た男の子、拓也君が言った。翔二君の友達の一人だ。


 「その女はどんなクレームを?商品についてのクレーム?」


 『そ、そんな優しい物じゃありません・・・。まるで・・・俺の存在を否定するような・・・はっきり言って、商品や会社というより・・・。』


 「あなた個人に対してのクレーム・・・という事ですね・・・。」海堂さんが言った。


 俺は泣きながらうなずいた。もう、どうすればいいのか分からない・・・。


 「鬼束君を呼んでくれ。」

 海堂さんがそう言うと、丹波さんと翔二君が部屋を出て行った。


 「いや、お前はくんな。」

 丹波さんに首根っこを掴まれて翔二君は俺達のいる取調室の部屋に残る形になった。


 丹波さんを待っているとブーっと携帯が鳴って、俺はビクッとなった。翔二君の携帯が鳴ったようだ。


 「翔二。」海堂さんが翔二君を睨んだ。


 「わ、分かっているよ。も、もしもし蛍?悪い、今手が離せないんだ。彩芽に遅くなるって言っておいて。」


 「いや、帰っていいんだけど。」海堂さんがボソリというと、翔二君が海堂さんに向かってあっかんべをした。


 そんな親子のやり取りを見て、俺は親父を思い出してふっと笑った。ほどなくして丹波さんと若い鑑識の男性が帰ってきた。


 丹波さんと同い年の鑑識課の男性だという。


 「もしご迷惑ではなければ、私たちがあなたの家でその電話を一緒に待っていてもよろしいでしょうか?

 必ずクレーマーの女を見つけ出しますので。」海堂さんが言った。


 だけど、刑事さんが来てくれるのはすごく心強かった。俺は、頭を下げて刑事さん三人と鑑識さん一人、家に招くことにした。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 ぽち『はい、今日はここまでです。』


 白夜「機械って絶対にあれだよね。」


 ぽち『皆さんのご想像にお任せいたしますよ。慎太郎さんが味方になってくれたらもう怖いものなしですね。

 しかも、殺人事件じゃないのに明らかに民事事件なのに首を突っ込んじゃうところは右京さんみたい。』


 白夜「慎太郎さんは完全に神奈川県警の右京さんだよね。右京さんにも来てもらったら完全に安心だよね。クレーマーの犯人ももう捕まったも同然。」


 ぽち『ここで更に科捜研のマリコさんも来たら更に最強!!』


 白夜「もう完全に話がおかしくなってるんだけど(笑)」


 ぽち『さて、クレーマーの女の正体はそろそろ明らかになると思います!!今後どうなるかな?

 次回を楽しみにしてください♩それでは、皆さん、おやすみなさい。』


 第30話/END

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