第2話 第一章【童話物語】めっちゃ気の強いシンデレラ#2
ぽち『みなさんこんばんは。ぽちです。
さて、今晩もやってきました、めっちゃ気の強いシンデレラ第二話をお送りいたします。えぇと、どこまで話したっけ?』
白夜「お腹をすかしている少女にりんごを全部あげたところまでよ。」
ぽち『そうだった!!じゃあ、みなさん続きをご覧ください♪』
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シンデレラは少女にりんごをあげたあと、またりんごを買いにお店へ行きました。
『おじさま、ごめんなさい。りんご、もう一組くれない?』
お店の主人に言うと、主人は申し訳無さそうに
「ごめんな、シンデレラ。りんご売り切れちゃってよ。」
『あらまぁ。』
売り切れてしまったのであれば仕方ありません。他のお店に行くのみです。
しかし、いつも行っているお店を次々と回りましたが、何故かりんごだけみんな売り切れていたのです。
どうしようかと頭を悩ませました。
すると、外がいきなり騒がしくなりました。
『何かしら?』
お店から出てみると大きな馬車が走っていました。
「王子様が街に来られているぞ!!」
『王子様・・・。』
この国の王子様ってどんな方なんだろう。。
シンデレラは思わず気になってしまい、店を出ました。
すると、顔の整った素敵な王子様が馬車から出てきました。
シンデレラは思わず胸をときめかしました。
『あの人がこの国の王子様・・・。』
ドキドキと彼を見つめると、野次馬たちも王子様を一目見ようと前をどんどん押してきました。
『きゃっ!!』
シンデレラは押されて前に倒れてしまいました。
「無礼者!!!」
王子の従者の男性が刀を抜き、シンデレラめがけて刃を振りかざしました。
王子様の前を塞ぐ者は斬首刑です。
斬られる・・・・!!!
そう思ったその瞬間・・・・。
「よせ!!トシゾー!!」
馬車から王子様が出てきて、従者の男性の腕を握って止めたのです。
『・・・・!!』
驚きで声が出ませんでした。
「転んだだけだろう!!すぐに剣を抜くとは何事だ!!」
従者の男性に一喝したあと、王子様はシンデレラの方を向き、手を差し伸べました。
「すまない、城の者が無礼した。立てるか?」
『は、はいっ・・・!!』
シンデレラは王子様の手に自分の手を添えると彼は力強くシンデレラを引っ張って立たせてくれました。
「怪我などはしてねぇか?」
『は、はい・・・大丈夫です。』
緊張してうまく喋れませんでした。
「王子!!言葉遣い!!」
従者の男性に王子様は早速注意されます。
「うるせぇなぁ。いいじゃねぇか少しくらい。」
驚きました。
王子様と言ったら紳士的で言葉遣いも丁寧なイメージでしたから。
『ふふっ。』
思わず、笑ってしまいました。それを見た王子様もニヤッと笑いました。
「何笑ってるんだよ。」
おでこをコツンと突かれました。そんなことされて驚いてしまいました。
「城の者が、失礼したな。何かお詫びとして欲しい物を渡そう。」
王子様の言葉に従者の男性は呆れた顔をしました。
シンデレラは一瞬りんごが頭の中をよぎりましたが、それよりもあの女の子のことが心配になりました。
『わ、私よりもお腹を空かせている女の子がいるんです。その子に食べ物とか分けてあげていただけませんか?』
夢を見ちゃいけない。シンデレラはそう思い、それだけ伝えて去ろうとしました。
「待て。」
「王子!!」
王子様がシンデレラを引き止めて、それを見た従者の男性は王子様に呼びかけました。
「うるさい。」
従者の男性に一言そう言うと、王子様は真剣な眼差しでシンデレラを見つめました。
「その女の子の元へ連れて行ってくれ。」
王子様が懇願しました。
驚きましたが、シンデレラは承諾し、さきほどの女の子の元へと彼を連れて行きましたが、行ってもあの少女はいませんでした。
「いねぇじゃねぇか!!」
従者の男性が言いました。
『さ、さっきまでいたんですけど。。』
「きっとどこかへ場所を移動したんだろうな。
家来たちにパトロールさせよう。その子を見つけたらすぐに保護すると約束するよ。
そういえば、俺はグリーンだ!!お前の名前を聞いてなかったな?名はなんという?」
王子様にいきなり名前を聞かれて驚きました。もう今日は驚いてばかりです。
『な、名乗るほどのものでは・・・。』
「教えてくれ。そなたの名前を知りたいんだ。」
真剣な眼差しで見つめられ、教えざるを得ませんでした。
『し、シンデレラです・・・。』
「シンデレラか・・・良い名前だな。シンデレラはどこに住んでいるんだ?
近々舞踊会を開催するんだ。招待状を送らせてくれ。」
ドキッとしました。教えるべきか悩みましたが、真剣に訊かれたので教えました。
「わかった。必ず招待状を送るから絶対に来いよ?」
そう言って王子様に手の甲をキスされました。
「シンデレラか・・・いい女だ。」
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ぽち『はい、今日はここまでです。なんと、少女を助けたら王子様に名前を覚えられてしまいました!!
人に嫌なことをしたらそれが自分に返ってくるのと同じで人にいいことをしたらそれもまた自分に返ってくる。それを思い出させてくれるような一話でしたね。
このあと、シンデレラは王子様と舞踊会で踊ることはできるのでしょうか・・・?続きはまた次回になります。』
白夜「りんごどうなった?」
ぽち『そうねぇ、その後すぐに売っているお店を見つけて買えたって事で♪』
白夜「テキトーwww」
ぽち『それでは、今日はここまでです。皆さん、おやすみなさい。』
第2話/END