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Good Nigtmare  作者: ぽち
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第19話 第四章【不思議な話】ぬいぐるみの初恋#6

 ぽち『みなさんこんばんは、ぽちです♩この間まで暑い暑い言っていたのに、急に寒くなりましたね。』


 白夜「遅くなったけど少しずつ、秋が深まったんだね。」


 ぽち『今年は特に暑かったと思ったけど、これ実は毎年言っているよね。今年は秋は来ないのではないかとか。』


 白夜「ほんとそれ。まじ、秋まで暑いとか無理。」


 ぽち『まぁ、来ない季節はないからね。では、今晩も前回の続きとまいりましょう。

 ちょっと、長編になりそうですよ。皆さん、こんな話はいかがですか?』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 俺はローズ。とある昔のアニメの主人公キャラクターだ。今までとある女性のぬいぐるみとしてその人の家にいたが、俺の事がいらなくなってしまった為、ネットショップで売られてしまった。


 だけどそこで出会った女性、椿に買われてこの神奈川県に移住することになった。


 だが、最近その女性、椿が元気がなかった。どうやら、仕事で嫌な思いをしているらしい。


 いつも俺や他の俺達に優しい顔を向けてくれているのだが、最近の彼女の表情が暗く感じた。


 今朝、今日の仕事に行く途中でボソリと”行きたくない”と言ったのを聞こえたのだ。


 俺は彼女が心配でたまらくなったとき、座っている姿の自分の足が動いたのだ。


 「え・・・おい・・・どうした・・・!?」


 周りの俺が俺の姿を見て、驚いていた。


 「え・・・・?」


 俺自身もこの時何でみんなが驚いているのかわからず、鏡をふと見た。すると・・・。


 「立ってる!?俺が立ってる!?」


 めちゃくちゃ俺は驚いていた。


 「何で!?どういうこと!?」


 俺が周りの俺に訊いたが、周りの俺からは


 「知るか!!」


 と、言って突っ込まれてしまった。


 何故立てるようになったのかわからない。だけど俺はこのチャンスを逃すことはできないと思って、右足を一歩、左足を一歩前に出してみた。


 ぎこちないが、一歩一歩俺は歩けていた。


 「すげぇ!!俺が歩いている!!」


 周りの俺から歓声が沸き上がった。


 自分でも信じられなかった。

 だけど、これは本当に奇跡だと思った。ただでさえ椿のような優しい女性に買われて、奇跡だと思っていたのにまたまた自分にこんな奇跡が訪れるとは思わなかった。


 俺はもともとアニメキャラの頃から有言実行派だ。迷わずこういった。


 「俺・・・・椿の職場に行ってみるよ・・・!!」


 「え!!??どうやって!?」


 「椿、確か東京の御茶ノ水で仕事行っていたよな!?俺、もともとそこらへんで売られていた人形だったからあの辺の土地勘あるぜ!!

 電車もばれないように乗る!!」


 「無理あんだろ!!」


 突っ込まれた。確かに無理がある。ぬいぐるみが歩いているとか通報されるかもしれない・・・。


 それでも・・・。


 俺は、椿の悲しそうな笑顔を思い出した。


 「俺・・・椿が何であんなに悲しい顔をしているのか知りたい・・・。

 お前らは知りたくないのか・・・?俺達をあんなに大事にしてくれている子が悲しい顔をしているんだぞ・・・!!

 俺は知って、できる事なら彼女をまた笑顔に戻したい・・・!!ばれるリスクもあるけど俺は彼女の職場に行って、彼女が元気ない理由を知りたい!!」


 俺のもともとのキャラでもある。熱い性格だ。でもぬいぐるみになって初めてこんな感情を持ったのかもしれない。


 「・・・ぬいぐるみの俺・・・。」


 パネルの俺が声をかけてきた。こいつが実はこの家の中での一番の長寿だ。


 「俺も気になる・・・。行ってきてくれ。他の人間にバレるなよ?」


 パネルの俺が行くことを許してくれた。俺は頷き、窓から椿の部屋を出て行った。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 ぽち『はい、今日はここまでです。なかなか今回は長編になりそうですね。

 次回、ローズ君の大冒険というタイトルに変更しましょうか。』


 白夜「ちょ、ぬいぐるみの男の子と人間の女の子の人種違いの恋物語じゃなかったのかいwww」


 ぽち『(笑)ま、冗談はさておき、ローズ君は椿ちゃんが元気ない理由は職場にあると思って彼女の職場である御茶ノ水に行くそうです。私の元職場もあるよ♩

 次回どうなるのでしょうかね。楽しみにしていてくださいね。それでは皆さん、おやすみなさい。』


 第19話/END

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