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Good Nigtmare  作者: ぽち
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第18話 第四章【不思議な話】ぬいぐるみの初恋#5

 ぽち『皆さんこんばんは、ぽちです。十月に入ったというのに暑い日が多くないですか?』

 白夜「今年の夏は本当に暑かったから十月になっても暑い日はあるだろうね。」

 ぽち『アイスクリームには本当に助けられましたよ。あと怖い話にも。

 ・・・さて、今夜も怖い話ではないですが、不思議な話のぬいぐるみの初恋の続きになります。』

 白夜「そのうち、人形の怖い話系も書いてよ。」

 ぽち『あぁ、書く書く!!じゃあ、まずはこちらのお話をご覧くださいね。こんなお話はいかがですか?』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 俺はローズ。とある昔のアニメの主人公キャラクターだ。

 俺は先日までとある女性のぬいぐるみだったが、その人に彼氏が出来てから俺に興味をなくしてしまい、その彼氏に言われてフリマで売られてしまった。

 売られた先は、この俺の現在の所有者、椿という女性だ。

 引っ込み思案で優しい女性だ。唯一古いアニメキャラの俺のファンの女性だ。

 彼女の部屋には俺以外にもパネルやポスターやキーホルダーの俺がいた。

 彼らから聞くと、彼女は昔から俺のファンで他の俺達を本当に大事にしてくれているようだ。

 そんな話を他の俺としながらいつの間にか眠りに落ちていた。


 あ・・・朝か・・・。


 眠り眼で天井を見ていると手が俺の目の前に飛んできた。


 「!!??」

 驚いて動きそうになった。だけど、その手は俺を優しく抱き上げてくれた。


 『おはよう、ローズ君。』


 少し寝ぐせで跳ねていた髪の毛を左手で直しながら、俺を右手で抱き上げた女性、彼女が椿だ。


 『みんなもおはよう。』


 椿は、他のパネルやキーホルダーの俺にも挨拶をしてくれた。


 「おはよう、椿。」


 聞こえないはずだが、他の俺が椿に挨拶していた。それを見ていた俺も思わず挨拶をした。


 「お、おはよう・・・。」


 聞こえないはずだが、まるで俺の挨拶に答えるように、椿はにこっと笑った。


 すると、椿は寝ていた俺の体を起こして、俺をベッドの壁際に座らせてくれた。

 俺を座らせてくれた後、俺の頭を優しく撫でてくれた。


 『さてと・・・仕事行かなきゃ・・・。』


 そう言って、彼女は俺がいるのにもかかわらず、服を脱ぎ始めた。


 「!!??」


 俺は驚いて思わず体をうつぶせにして倒れた。


 着替えるのは分かっていたのに・・・・。今までの持ち主が俺の前で着替えても何も感じなかったのに・・・どういうわけか、椿の着替える姿を見るのは恥ずかしかった・・・。


 着替え終わった椿は俺の方を見て、倒れている俺を起こしてくれた。


 彼女は朝ご飯を食べて、歯を磨いて顔を洗って仕事に行く準備をしていた。


 そして、出かける前に俺の方に行って、俺を抱き上げると俺の唇にキスをしてくれた。


 『行ってくるね・・・ローズ君。』


 優しく俺をベッドに置いて彼女は部屋を出て行って、仕事に行った。


 「・・・なんの仕事をしているんだろう・・・?」


 「普通の一般事務?とか言っていたぞ?」


 キーホルダーの俺が言った。


 「え?お前らに話しかけたの?」


 「違うわ!!今年の四月から入社したんだって、実家かな?そこに話していたのを聞いたよ。」


 「あぁ、なるほど。」


 「でも最近・・・、元気ないんだよな・・・。彼女。」


 「そうなの・・・?」


 「うん・・・仕事がうまくいっていないのかな。」


 他の俺ともそんな話をしていた。俺は彼女と会って、一日しか経っていないけど・・・もう俺は彼女が心配で仕方なかった。


 そして・・・帰ってきた彼女の姿を見て、みんなが言っていた事に気づいた。


 帰ってきた彼女は、すごく辛そうな・・・暗い顔をしていた。


 心配だった・・・。でも彼女は俺たちの顔を見ると、ニコッと笑顔になり、俺達に挨拶してくれたんだ。


 『ただいま、ローズ君達。』


 その笑顔が・・・なんだか、無理に笑っているようで見ていて辛かった・・・。


 そして、次の日・・・。服を着替えながら彼女はボソリと言っていたのを聞こえた。


 『・・・行きたくないなぁ・・・。』


 そんな声が聞こえた。

 彼女はそう言いながら少し暗い顔で仕事に行ってきた。


 昨日元気がなかったし・・・俺は本当に心配だった。そう考えるといつもは座っている姿の俺の足が立ち上がろうとしていた。


 「え・・・おい・・・どうした・・・!?」


 周りの俺が驚いていた。


 そう言われて俺も自分の足元を見た。いつの間にか座っている俺の足が立ち上がっていたのだ・・・・。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 ぽち『はい、今日はここまでです。あら、立ち上がりましたねローズ君。』


 白夜「でもまぁ、トイストーリーでもアンディがいない間みんなして立ち上がって超歩き回っていたよね(笑)」


 ぽち『そうそう(笑)。うちのぬいたちも私がいない間歩き回っていたら面白いな(笑)』


 白夜「実際にぬいぐるみと話してみたいよね。」


 ぽち『あ~話してみたい!!ミステリーでもさ、ぬいぐるみは見ていた!!とか猫は見ていた!!的なのを見てると本当に刑事さんの立場から言ったら訊きたいだろうなとか思うもん(笑)』


 白夜「さて、次回はどうなるんだろうね。」


 ぽち『はい、立ち上がったローズ君はこの後どのような行動をするのでしょうか?

 次回が楽しみですね。それでは皆さん、次回会いましょう!!おやすみなさい。』


 第18話/END

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