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37 迫り来る影

 俺は無心で走った。


 町が!


 町が無茶苦茶だ!


 何だこれ!


 ギルバードさんは?




 俺は急いで、商業ギルドがあった方角に向かっていた。


 崩れ落ちた壁、割れた窓ガラスの破片が其処ら中散乱している。

 なぎ倒せれた街路樹が倒壊した建物に覆い被さり道を塞いでいる。

 酷い有様だ……


 俺は一瞬目を背けたが、今はギルバードさんとアリサさんの無事を確認することが先決だ。


 心を無にして走る。


 あった! ここだ!


 幸いにも商業ギルドは窓ガラスは割れていたものの、建物の損傷は少なかった。


「ギルバードさーん! ギルバードさーん! 無事ですか?」


「ギルバードさーーーん!」


 俺は叫んだ。



 ガラッ ガタンッ



 !


 ギルバードさん?



 テーブルの下敷きになっていたギルバードさんを発見した!



「ギルバードさん!」


「ア、アレッ アレックスくん……どうして君が?」


「大丈夫ですか? 今助けますからね!」


 俺は急いで、ギルバードさんの上に倒れ積まれていたテーブルを退かした。


「ギルバードさん、大丈夫ですか?」


「あぁ、すまない助かったよ!」


「ケガしてるじゃないですか! これを!」

 俺はギルバードさんに、持ってきた回復ポーションを渡した。


「いや、この程度でポーションを使うのは勿体ない」


「何を言ってるんですか! 今は一人でも動ける人は大事なんですから! 早くこれを飲んで、逃げ遅れた人を一人でも助けましょう!」


「そうだな……君の言う通りだ……すまない、いただくよ」



 ポーションを飲み終えたギルバードさんは、立ち上がった。


「凄いな、君のポーションは。飲んだだけでケガが治ったよ。ありがとう! アレックスくん!」


「これを!」

 俺は持ってきた回復ポーションをバッグから出し、ギルバードさんに渡した。


「これを、救助にあたっている人に渡してください! 俺は追加をここで作ります!」


「え?」


「材料の薬草も道具も全てこのバッグに入れてきました!」


「本当かい?」


「はい! ところでアリサさんは?」


「大丈夫だ、アリサくんはご家族と一緒に南部の丘陵地に避難している」


「良かった!」

 俺はその言葉を聞いて心底安堵した。


 ギルバードさんは救護所に俺が持ってきたポーションを持って行ってくれた。


 俺は先ず、この建物がこれ以上崩れないように『水の子』を使って、壁や天井を強化した。


 崩れ落ちた壁や、ガラス欠片を一旦全てアイテムバッグにしまい、視界を広くした。


 よし! 片付けは後回しだ! 

 今は一人でも多くの人にこのポーションを!


 俺は、バッグに入れておいた薬草や、すり鉢を取り出し準備をした。


 お湯!


 どうしよう……

 鍋はあるけど、湯を沸かせない!



 どうしようかと考えていた時



『アレックス! アレックス何処だ? 返事をしろ!』


 !


 シルビー!


『ギルドか! ケガはないか?』


 大丈夫! ごめんよシルビー! 

 シルビーをおいて来てしまって!

 シルビーは大丈夫?


『馬鹿もん! 我の心配より自分の心配しろ! 今すぐ行く! そこを絶対動くなよ!』


 わかった。


 俺は再び薬草を手に取り『水の子』で、鍋に水を出した。その時




『アレックス!』


 シルビーの声がした瞬間、シルビーが走って来た。


『勝手に出て行くなって言ったろ!』

 シルビーが俺を怖い目で睨んだ。


 ごめんよ。どうしてもギルバードさんと、アリサさんが心配で……


『大丈夫だと我が言ったろ!』


 それでも……

 ごめんね。


 俺はシルビーに謝った。


『それは?』


 ケガした人の為にポーションを作ろうと思って。


 あ、シルビーって火魔法使える?


『出来るけど? どうするんだ?』


 この鍋の水温めて欲しい。


『そんなことする必要なかろう』


 え?


『湯が出るように念じればいいだけだろ』


 !


 やっぱりシルビーは天才だね!


 大量に作るからシルビーも手伝ってよ?

 でもポーション瓶がないや……


『ここの瓦礫で樽を作ればよかろう』


 !


 凄いね! シルビー!


 俺は直ぐにアイテムバッグから先程回収した壊れたテーブルを何個か取り出し、

『水の子』を使って樽にした。


 鍋に湯を入れ大量の薬草を入れ煮詰めた。

 薬草を潰すのをシルビーにお願いしたら、器用に前足ですり潰してくれた。

 そうして、俺たち()()は大量の回復ポーションを作成していたのだ。





 この時、結界を幾重にも張り、壁や天井を強固にしたギルドの中でずっと作業をしていた俺たちは、外に大変な驚異が近づいていたことに

 気づくのに遅れたのだった……





「お忙しい中、最後までお読み頂き、大変感謝しております。」

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また、次回が気になると少しでも思われたらブックマークもして頂けると大変嬉しいです。

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