24 君は誰?
『おい!』
『おい! 起きろ!』
『腹が減った!』
ん?
声? 誰?
昨日は流石に疲れたのかなぁ?
あのまま寝てしまったみたいだな。
『起きろって!』
ん?
何処からか声が聞こえる。
『ここだってば!』
え?
何? 君?
君は誰?
『シルビーだ!』
ええええええええええ?
ちょっと!
デカくない?
『仕方ないだろ。育っちまったんだから』
ええええー
あんなに可愛かったシルビーが……
だから言ったじゃないかぁ
食べ過ぎたら太るよ!ってぇ
もう! シルビーったら!
ねぇ? これって念話ってやつ?
『そうだ!』
なんかさぁ身体が大きくなったら、態度まで、デカくなってない?
あんなに可愛かったシルビーが……
お父さんは悲しいょ……
『仕方ないだろ! いつまでも子供のわけないだろ!』
そりゃぁそうだけど……
にしても大きくなるの早くない?
『当たり前だろ、聖獣だからな!』
え? シルビーって聖獣なの?
シルバーウルフじゃなかったの?
『あんな野蛮な狼どもと一緒にするな!』
そうなんだー
でもさぁ、その大きさはちょっと……
それじゃぁ何処にも連れていけないよ……
それにそんなに大きいとウチじゃ飼えないよ。
いくら大きな家建設中と言っても。
それはちょっと……
『小さくなれないこともないが……』
え? なれるの?
『我に不可能なことなぞない!』
んじゃよろしく!
『へ?』
へ? って。
今出来るって言ったじゃんか!
『出来るには出来るのだが……』
ん? 出来ないの?
『いや、出来る! でもこっちの方がな……ゴニョゴニョ』
何?
『格好いいだろ!』
あ、そう言うのいらないから。
さっさと小さくなっててば!
それじゃ、邪魔で歩けないし!
『じゃ、邪魔……聖獣に向かって邪魔……』
聖獣だか何だか知らないけど、シルビーはシルビーでしょ?
だったらさっさと小さくなってよ。
じゃないと一緒に暮らせなくなるじゃんか……
『わかったよ』
『どうだ? これでいいか?』
それ以上小さくなれないの?
『なれないことはないが……』
んじゃ! よろしく!
『お前……』
さっさとしないと朝ご飯作ってあげないよ?
『む!』
『これでどうだ?』
それ以上小さくなれないの?
『なれないことはないが、これ以上小さくなると喋れなくなる』
そっか……不便だね。
『聖獣に向かって不便……』
まぁ仕方ないや、朝ご飯にしよっか。
作るから待ってて。
シルビーに言って俺は台所に向かった。
『…………』
『我は聖獣だったはず……聖獣軽視しすぎでは……』
シルビー俺、今日ギルドに行かないといけなんだけどさぁ、
留守番できる?
流石に小さくなれるって言っても、ちょっと成長早すぎ!
それ!
もう少ししたら、一緒に町にも行けると思うけど……
『いいぞ、留守番しといてやる』
んじゃよろしくね!
あ! でも散らかしたらダメだよ?
散らかしてたら、晩ご飯抜きにするからね!
『…………』
いい子にしてたらお土産買って来てあげるね~
ちゃんと留守番しとくんだよー
あと、遠くに行ったらダメだからねー
知らない人が来てもついてっちゃダメだよー
んじゃ、よろしく~
行ってきまーす!
『…………』
『我は聖獣だったはず……』
『我は誇り高き聖獣フェンリル』
『だよな……』
玄関に向かって走っていく、飼い主の後ろ姿を見送る
多分? 神の使い聖獣フェンリル様の姿があった……
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