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魔王級術士の落ちこぼれ  作者: 小烏 暁
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第3章~対決盗賊リーダー~#6

その瞬間俺は盗賊の持っていた剣を奪い取り今振り下ろさんとする盗賊めがけ投げた


「!!!」


盗賊が気付いたときは遅かった、ちょうどど真ん中に県が刺さり下っ端は絶命した


「ふうー、ギリギリセーフかな」


盗賊達は茫然としていたがすぐに意識を取り戻し少年を見た


「そのガキを縛り上げろ」


リーダーが下っ端に命令する

下っ端は命令通りにイヴァンを縛り上げようとするが


「こいつ・・・!すばしっこいぞ!!」


その動きは一流の剣士がたどり着くことのできる領域にいた、盗賊達はイヴァンの動きを目で追いきれないでいた・・・イヴァンは盗賊の持っている剣を奪い次々と盗賊を切り伏せる


「リーダー!あいつガキのくせにただもんじゃねえ・・・!」


その盗賊は首を切られ絶命する、辺りは血の海と化していた

・・・やがて残ったのは盗賊のリーダーだけとなった。それに驚き、盗賊はミレイユの髪を掴むのをやめた


「まさかただのガキじゃなかったみたいだな」


男の表情は先ほどと打って変わって苦虫をかんだような表情をしていた


ミレイユはボロボロになった体を起こした


「イヴァン・・・」


彼女は涙目になりながら彼に


「助けて・・・・・・・!」


…もし俺があの時先に攻撃していたらこんなことにならなかった・・・彼女がこうして痛い思いをすること、泣きながら助けを求めることもなかった。

師匠にも言われたな・・・慎重すぎるって・・・


「あぁ!・・任せろ」


そう言い、イヴァンは剣を構える


「きゅうう・・・」


狐がイヴァンのもとへ近づく。

イヴァンはひょいっと狐をつまみ上げた

その瞬間好機だと盗賊の男は一瞬で間合いに入り剣を振り下ろす。

剣と剣が金属音があたりに響く


「卑怯だな」


「殺し合いの場で卑怯もないが?」


イヴァンは片手で盗賊の剣を防いでいた


「ミレイユ!!」


そう言いイヴァンはスゥをミレイユにめがけ投げた」


「きゅいいいい!」


「スゥ!!」


ミレイユはスゥを優しくキャッチした


「ごめんね・・・!スゥ・・・!もう離さないから!」


ミレイユは涙を流しながらスゥを力強く抱きしめた


「・・・いつまであの嬢ちゃんを見てるつもりだ」


盗賊の男はイライラした声で俺に問いただす


「ばれてた?」


男はその言葉を聞いた瞬間血管が浮き出た


「なめるなよクソがあああああ!!」


男は鍔迫り合いの中力任せに押し返そうとした


だがイヴァンはその力よりも強い力を加え男を後ろへ後退させた


「が!ガキとは思えないほどの力!!」


それに耐えきれなかったか、男は自分から後ろに下がって剣を構える


その瞬間にイヴァンの姿が見えなくなる


「どっどこに!!!」


「師匠だったら背後を取られるなんてことないんだけどな」


「な!!!」


男は後ろから声のする方向に向かって薙ぎ払うがそこにはもうイヴァンの姿はない

そして男が前を向くとそこにはイヴァンが剣を肩に置いていた


「早すぎる・・!俺も剣には覚えがあるが・・まだガキなのにそこまでの身体能力をどこで!!」


「師匠と姉にみっちり鍛えられたんでね、それよりさ、痛くないの?」


「??何を言って・・・」


イヴァンは男にあるものを目の前に投げ捨てた


「!!!!あああああ!!」


それは男の腕、いつの間に切られたのか、男はわからなかったようだ、悶絶する男の表情

血まみれの片腕を抑えながら


「てめえ・・・!いつの間に・・・!」


「さあ、いつでしょうか?」


「くそおおおお・・・・」


こいつには絶対勝てねえ、男はそう考えている最中あの杖の事を思い出す


「まだだ・・・俺にはこいつがある・・・!」


男は後ろを向き杖を手に取る


「さあ!杖よ!俺に力を与えろ!!」


杖を天に掲げる。すると男の周りに魔力が集まる


「おおお!魔力がみなぎる!・・これが魔人級のアイテムか!!」


どんどんと魔力が増えていく・・・だが普通の人間が耐えれる魔力量ではなかった

男は魔力の量が多すぎて体がその負荷に耐えられないでいた


「な・・・!なんだこれ!!!」


「ミレイユ!こっちにこい!」


俺はすぐさまミレイユに伝える


「わかった!!」


スゥを連れてイヴァンのもとまで走るミレイユ


男はみるみるうちに体の形が変わっていく・・・それはもう人間と呼べる姿ではなかった

その姿はまるで・・・・

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