第2章〜オカマな師匠との稽古#3
「こぉらぁ~イヴァンちゃん待ちなさあーい!」
「や・・・やめて・・・」
「なぁんで逃げちゃうのよぉ~捕まえちゃうわよぉお」
「あ・・・あああ・・くるなあああああああ!」
「うわああああああ!」
俺は夢から醒めベッドから飛び起きていた
「ゆ・・・夢?」
よかったー、何だよ夢かよ・・・
「そうだよなぁ、流石にあんなオカマなやつが家庭教師なわけないもんな!」
きっとそうだ、あれは夢だったんだ
「朝飯食べよう」
俺は下に降りていつものように挨拶をする
「おはよう父様、母様!」
「おはようイヴァン、体の具合は大丈夫か?」
「え?」
「昨日家庭教師がきた後倒れたんだぞ?」
え、そうだったの?あれじゃあちょっと待てよ・・
「そうよ、シルビさんがあなたを寝室まで運んでくれたんだからお礼言っておきなさいね」
「いいわよ当然のことをしたまでなのだから」
後ろから声が聞こえる、恐る恐る後ろを振り向く
スリムな体系だが筋肉があり、肌はすこし小麦色で唇には口紅をしており、髪型は5ミリカットの坊主、
夢に出てきたオカマとうり二つだ
「改めてはじめまして、シルビ・アスモスって言うわ、5年間あなたの家庭教師をするからよろしくねっ」
そう言い投げキッスを俺の前でする
現実世界に引っ張り出された
「は・・はは・・よろしくお願いします」
ーーーー朝ごはんを食べ終わるとすぐに稽古が始まった
「それじゃあまずはイヴァンちゃんの技量を図るため、あたしと模擬戦をしてもらうわ、どこまでイヴァンちゃんができるのか見極めさせてもらうわね」
急に模擬戦って・・まじか
「シルビさん、」
「ノンノン!今のあたしはイヴァンちゃんの師匠なんだから”師匠”と呼ぶこと!いい?」
「は、はい・・師匠、模擬戦をするって言っているのですがさすがに・・・まだ僕10歳になったばかりですし」
「そういうのはいいの、大事なのはいまのイヴァンちゃんはどこまで戦えるかだから」
「いやそういう問題じゃ・・・」
言いかけた矢先に師匠は魔法を繰り出していた俺は瞬時に障壁を発動し攻撃を無効化した
「イヴァンちゃん、油断は禁物よ?」
「!!!」
あの感覚だ、あの時のゴーレムと戦った時と同じ威圧を感じる・・・
「あなた・・・・一体・・・」
「ほらイヴァンちゃん、手加減してあげるから来なさいな」
「・・・・わかりました」
俺は右手を突き出し師匠に向け魔法を発動した
「ファイアーストーム!」
放たれた炎の渦
「炎と風の混合魔法・・・いい発想ね、だ・け・ど」
師匠は俺の攻撃を右手でかき消した
「え?」
「まだまだ粗削りね、混ぜることを優先させたばかりに威力が出てないのよね、だからこうしてかき消されるのよ」
「だからって魔法なしで消せるわけ・・・!」
「こんなものかしら?」
「!!・・・そんなわけないでしょう」
「じゃあ、しゃべってる暇があったら攻撃してきなさい」
言われずともやってやる
「フレイン!」
純粋な炎魔法だこれで効くはず
「アイスボール」
小さな氷のつぶてが撃ち放たれる
氷は炎に弱いのを知らないんじゃないか?
そう言っている最中お互いの魔法がぶつかり合うとき、俺の炎の中から氷のつぶてが現れた
「!!!!障壁!」
すぐさま障壁を発動させる、ガンッガンッと思い音を出す
「なんで・・氷は炎に弱いはず、」
「イヴァンちゃんの炎は広範囲に適した魔法よ、それなら高密度に魔力を練って小さくても撃ち負けないようにすれば、氷でも炎に勝つことだってできるわ」
まじかよ、
「それにしてもイヴァンちゃんの防御魔法は天下一品ね、一応対応策としてアンチ防御魔法を組み込んだんだけど・・」
だからあんな鈍い音がしたのか、魔力もごっそり消耗したし
「ライトニング!」
「闇の渦」
相殺
「ショックウェーブ!」
「ロックラーヴァ」
相殺
ーーーーー俺は覚えている限りの魔法を使ったがことごとく相殺された
「イヴァンちゃん、あなたたくさん勉強したのね!ここまで全属性の魔法を使う子なんてそうそういないわよ、たゆまぬ努力が実を結んだのね」
「はぁ・・はぁ・・」
攻撃し続けたのに何で相殺されちまうんだよ、しかも気に食わないのはすべて弱点の魔法ばかり
「でも魔力が練れてないわ、魔力を練れば練るほどその技は強力になる、けどイヴァンちゃんは早く打とうとするあまり魔力を練りきらずに撃ってる、だから弱点属性でも相殺されるのよ」
・・・・俺は昔から一つのことに集中することができないんだよ
魔法戦がだめなら・・・・
「焔の剣」
手から炎の剣を出現させる
「魔法戦で勝てないと踏んで近接戦・・・確かに魔法術師にとって近接戦は苦手、よくわかってるじゃない」
俺は姉さんから教えてもらった剣術を使い一気に相手の懐に飛び込んだ
しかし、その瞬間俺は宙に浮いていた、
「だけど、近接戦対策を行うことも大事よ?設置魔法マインドボム」
・のこりHPが40%を切りました・
嘘だろ、一体いつしかけて・・・
「あら、まずいわ少しやりすぎたわ」
そういい落ちかけている俺を優しくキャッチした所で意識が朦朧とした