いいわけは、「お店ご飯のあと、ちゃーんとお裾分けしてるじゃない」
うちのごはんが一番。
それは確かなこと。一番の真ん中にある。それでも、他所のごはんも食べてみたくなることって、あるじゃない。もちろん、他人様のうちのじゃないよ。はじめっからそんな気がなくても、散歩くらいのお出かけでも、通りにも小路にも美味しそうな居心地のよさそうな顔して、こっちがドアを開けるの待ってるんだから。あなたは用もないのに出歩くのは好きじゃないから、そんな怪訝な顔して睨んでるけど、怪しいお店なんて入らないから。せいぜい、時間が空いたらサンダル履きのままパチンコ屋に飛び込むくらいのひと達。それに、わたしが行きつけにしたお店って、オーナーがひとりでやってるような小っちゃな処ばかり。だって、こう見えてもわたしが人見知りなの、しってるでしょ・・・・痛っ・・・・・・ごめん、調子に乗りすぎた。でも、誤魔化してるわけでもはぐらかしてるわけでもないの。あなたのつくったチャーハンもマーボーもどこにも負けないくらい美味しいけど、・・・うちで蒙古タンメン食べられないでしょ。無性に食べたくなる時ってあるの。はじめっから蒙古タンメンが頭にあったわけじゃないのに、身体がそっちを向いて歩いてる。そんな朝で始まっちゃうことだってあること、わかってほしいよ。
調子ついでに言わせてもらうと、蒙古タンメン食べたことないよね。・・・あーっ、ぶたないで。どんなときでもオモシロイこと浮かんだら口に出しちゃう習性、これだけ長くいっしょに居るんだから、わかってよ。あのね、最近つくってくれるマーボーの中に蒙古タンメン入いってるよ・・・ははっ、?の顔してる、小っちゃい?が顔のまわりを廻りだしてる。やっぱり、ほら、一緒にいると、自分で食べたことなくたって食べたって気になること、あるでしょ。ほかにもあったでしょ、いっぱい、ねッ、ほらッほら。
あっ、赤くなった赤くなった、それッそれ
言いたいことわかってくれた? あなたにだってちゃーんとお裾分けがいってる。ちゃーんとお土産わたしている。それって、もっと仲良くなる幸せにも繋がってるんだから。