表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
始まりのダンジョン配信者  作者: 沼口ちるの


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/27

第十七話:勇者アリスの神聖剣と、五星陣の撤退

第一節:光と闇の連携

リリアナの剣がグリム・ヴァイスの本体に一撃を与え、その幻影の防御が崩壊した瞬間、塔の最上階から神々しい光が階段へと降り注いだ。


勇者アリスの【聖なる加護】による光の結界が展開され、グリムの周囲に充満していた【魔力撹乱】の波動を浄化し始めた。


「リリアナさん、ナイスアタック! 今度は私の番!」


アリスは、レンの解析情報を元に、リリアナが肉体の動きで突き止めたグリムの正確な位置へ、躊躇なく飛び込んだ。彼女の背中の大剣は、純粋な光の魔力を纏い、神々しい輝きを放っている。


グリムは驚愕に顔を歪めた。


「馬鹿な! この魔力は...! 次元を歪めるほどの高密度な光の魔力! 五星陣の計画に、こんな存在は計算されていない!」


グリムは再び空間を歪ませ、闇の魔弾を連射しようとするが、アリスの聖なる力は彼の魔力制御を麻痺させた。


アリスは聖剣を構え、その一撃に全ての神聖な魔力を込めた。


「【神聖剣術:浄化の一閃ピュリフィケーション・スラッシュ】!」


アリスの剣が、グリムの全身を光の斬撃で貫いた。ザックの闇の力とは異なり、グリムの魔力は純粋な闇属性ではないが、アリスのレベル100から繰り出される神聖な力は、五星陣の刺客の肉体と精神に、致命的なダメージを与えた。


「ぐあああ! 光の…勇者だと!? 五星陣の名にかけて、退く…!」


第二節:セレスの防御と情報収集

グリムは魔力障壁が破られる直前に、自身の体と空間を繋ぐ次元魔法を発動させ、黒い渦と共に撤退を図った。


「逃がさないわ!」アリスが追い討ちをかけようとするが、リリアナが彼女を制した。


「待って、アリス! 追えば、私たちはレンから離れてしまう!」


その判断は正しかった。グリムが撤退した直後、セレスの研究室の壁に、闇の魔力を帯びた巨大な**『次元の裂け目』**が、一瞬だけ出現した。


「遅いわ、五星陣!」


セレスは、レンの魔力映像機を核とした**【次元魔力共鳴増幅装置】**を起動させた。増幅装置から放たれた強烈な魔力の波動が、次元の裂け目を強制的に閉鎖した。


「危ないところだったわ...。あいつらの狙いは、レンの**『情報』だけでなく、レンが召喚した『勇者アリス』の力、そしてこの塔の『増幅装置』**の奪取にも移行している」セレスは冷や汗を拭った。


レンは解析情報をまとめた。


五星陣の戦術報告:


ザック(影の追跡者):物理・闇属性特化。


グリム(虚空の魔術師):魔法・空間・幻影特化。


五星陣は、レンの解析による弱点を突かれることを最も警戒している。


共通の弱点: 勇者アリスの神聖属性による浄化、リリアナの「心眼」による予兆の把握。


「リリアナの覚醒とアリスの存在が、彼らの戦術を完全に狂わせています。しかし、彼らは我々の戦力を把握し、次の刺客は、より厄介な複合型の能力を持つでしょう」レンは冷静に報告した。


第三節:勇者と達人の出会い

戦闘が終結した後、リリアナは疲労困憊で座り込み、リーナがすぐに彼女の**『魔力最適化アーム』**の調整に取り掛かった。


アリスは、自分の力の限界を感じ始めていた。グリムに対して圧倒的な勝利を収めたものの、彼女の戦闘スタイルは聖なる魔力に大きく依存しており、リリアナのような極限の状況での**『生存能力』**に欠けていることを悟ったのだ。


アリスは、リリアナに駆け寄った。


「リリアナさん、すごいよ! 私、聖剣術しか使えないから、ああいう相手の動きを読んで回避する**『武術』**が全くできないんだ...」


リリアナは、フィリスに教わった『残心』を意識しながら、息を整えた。


「アリス、あなたは次元を浄化する『光』そのものよ。あなたの力は絶大だ。だが、フィリスに教わったのは、魔力に頼る前の『人間の限界』。その限界を超えることで、初めて、あなたは真の力を発揮できるわ」


リリアナは、フィリスの特訓の過酷さを思い出し、思わず顔を青くした。


「アリス、あなたにも、フィリスの特訓が必要かもしれないわ。あなたの圧倒的な魔力と、フィリスの極限の肉体操作技術が組み合わされば、誰もあなたを止められなくなる」


アリスは目を輝かせた。


「フィリスさんの特訓! 私も受けたい! レンさんの配信でも、あの特訓が『リアルチート』だって言われてたんだ! 私も、もっと強く、もっと完璧になりたい!」


レンは解析台から、アリスの特訓に関する情報を視聴者に公開した。この決定は、アルカディアにおける最強の存在が、新たな境地へと進化することを意味していた。

わーい! みんな無事でよかった!


リリアナお姉さん、やっぱりフィリスお姉ちゃんの特訓で、すっごく強くなったんだね! あのグリムとかいう魔術師、あんなに強かったのに、リリアナお姉さんの『心眼』と、私の作った『魔力最適化アーム』でボロボロだったもん!


そして、アリスお姉ちゃん! アリスお姉ちゃんの聖剣は、本当に綺麗で、闇を浄化する光そのものだった! 私、感激しちゃった!


アリスお姉ちゃんも、フィリスお姉ちゃんの特訓を受けるんだって! 私のお姉ちゃん、すごく怖いけど、アリスお姉ちゃんがもっと強くなったら、闇の帝王なんて怖くないよ!


私はセレスさんと一緒に、塔の防御を固めて、アリスお姉ちゃんたちが安心して特訓できるように、魔導具をいっぱい作るよ!


レンさん、もっといっぱい、アリスお姉ちゃんたちの情報も配信してね! 私たちの頑張りを見て、地球の視聴者さんが魔力を送ってくれるんだもん!


リーナ (天才見習い魔導具師・サポート担当)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ